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2023年01月29日23:01

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本日のみどころ。。。

仕事で些か絡みがあるので、日々気にしながら生活しているが
この一年の藤井聡太は、破壊的に強い。
そして、一年前と比して劇的に進化している。
第72期王将戦が異常な熱気を帯びているのは、別の理由からだが
この強さは人間の域を超えているのではないかと
屡々思うのである。
昨日今日と対局があった王将戦第3局は、主催新聞社のエゴで
本来なら囲碁の本因坊戦が行われるはずだった会場で
その穴埋めで行われた。
本因坊戦もまた囲碁の最高峰であるタイトル戦であるが、
今回の「藤井対羽生」の注目度を上回る事はきっと無かったはずである。

その理由というのが、これまで将棋のタイトルを欲しいままにしてきた、
羽生善治九段が挑戦者のタイトル戦だからである。
ご存じかも知れないが羽生九段は長く将棋界の頂点に君臨し、
プロ棋士として38年目のシーズンを迎える大ベテランである。
そしてタイトルを歴代最高の通算99期獲得した、スーパースターなのである。
1989年に初のタイトル「竜王」位を獲得してから、
2018年12月に最後のタイトル「竜王」を失陥するまで
29年にわたり7大タイトルの約半分は「羽生」が持っていた事になる。
2020年の奇しくも竜王戦で挑戦者に勝ち上がり、
にわかに「通算100期」の期待が持ち上がったが敗れ、
翌年の2021年度はプロ入り初となる「年度で負け越し」を経験する事になる。
「羽生も年齢には勝てないのか、時代なのか、それとも藤井が」
と言われるようになり2年が経過した今、
最も挑戦者になるのが過酷と言われている「王将戦」で
挑戦者として登場したから、将棋ファンにはたまらないのである。

理知的な印象を持つ将棋のプロ棋士は数多居るが、
その中でさらに「天才」の呼び名を得た人は少ない。
そのうちの二人が羽生と藤井であり、
残る3人は「加藤一二三」「谷川浩司」「渡辺明」の三名である。
彼らに符合するものは「中学生で四段(プロ)になった」事と
名人位、竜王位(加藤は前身の十段位)になったという事である。
その中でもタイトル99期という羽生の実績は出色で
29年間、タイトルを3つ持っていても87期にしかならないわけであるから
この間のタイトル戦はほぼ半分が羽生がタイトルホルダーとして
挑戦を受け、尚且つ37回タイトルに挑戦しているので
半分以上のタイトル戦に彼の名前があったという事になるのである。
当年53歳と明らかに盛りは過ぎたとはいえ、
激戦必至の王将戦の「挑戦者決定リーグ」を全勝で勝ち抜けたのだから
勢いは取り戻したとも言える。

王将戦の第1局はしかし、まったく良いところなく敗退した。
これを見て多くの人は落胆しただろう。
「やはり、藤井には勝てないのか」と。
しかし、これにもデータがある。
藤井は今年度先手番で20勝1敗で現在17連勝、という状態で
その対局を迎えていた。実に半年の間、先手番では負けていないのである。
負けた対局も千日手で先後入れ替わって指し直した対局であり
実質、今期は「先手番無双」なのである。
本日の対局も先手番で、先手番で25勝1敗、22連勝中という
状態を維持しているのだ。
対局後の短いインタビューで羽生九段は
「何が悪かったか、分からない」
と述べているように、第1局ときょうの第3局は
藤井の慎重かつ怜悧な指し回しに非の打ちどころが無く、
藤井陣をかき乱すべく自ら作った自陣の隙に
情け容赦なく切り込まれ、「一手スキ」のまま、
それが敗着となった。
2局目が羽生先手で羽生は勝ったが、先手の優位を最後まで維持して
勝ち切った将棋で、
実はここまで両者ともほぼ「最善手」で「先手勝ち」の様相なのである。

こんな「頂上決戦」は滅多にお目にかかれない名局であるが、
それも次戦の第4局の羽生先手番で羽生が勝って初めて
シリアスな鬩ぎ合いに至るのである。
細かい話だが、きょうの一局も「封じ手」後の2、3手が
大きなアヤだったように思う。
現状打破を羽生が急いだために隙が拡大し、不利を大きくしたと
当方は見た。63角は見えていたはずだが
代償で得たものが思いのほか、小さかったのである。

次戦、乞うご期待である。

■藤井五冠勝ち2勝1敗に=将棋・王将戦
(時事通信社 - 01月29日 17:31)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=7280143
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