美里ちゃんのアルバム紹介もオリジナルアルバムは本作「tokyo」を残すのみで、あとはコンピレーションベスト「She Loves You」を残すのみである。
僕が彼女の栄枯盛衰を語るのは烏滸がましいとは思うが、御年55歳の彼女がここからボーイズポップの路線で花開くとは到底思い難く、過去の足跡に対する一種のリスペクトとしてここまで紹介してきたつもりである。
1000枚を軽く超える僕のiTunes内のアルバム音源には入っていないが、約400巻、もう少しあるかもだが、のカセットテープ音源の中には他に5枚目「flower bed」、7枚目「lucky」も含まれている事は間違いなく、探しても見つからない。
だが、それらのCDも結婚して最初の引っ越しの荷物には段ボールに載せていた筈だが、いまだ見つかっていない。見つかったらiTunesに追加して改めて紹介するとして、今回の一連の流れではあと2枚で一区切りしようと思う。
さて、前回紹介した8枚目のアルバム「BIGWAVE」から遡る事2年、本作が6枚目となるアルバム「tokyo」には、彼女最大のヒット曲の一つである「虹を見たかい」が収録されている。このシングルこそが美里ちゃんの音楽の集大成と言っても過言ではなく、同曲のシングルCDは購入した記憶がある。(こちらも手元に見つからない)
美里ちゃんの集大成、と言いはしたが正しくは「岡村靖幸+渡辺美里」の集大成と言った方が良いかも知れない。作曲編曲は岡村が担当している。その当時、岡村と言えば、元あみんの岡村孝子か売り出し中だったナインティナインの岡村隆史の方が著名だったかもしれないが、一定のファンからは現在も引き続いて熱狂的に支持がある岡村靖幸は「天才」と呼ぶ声もあるほど才能豊かなアーティストだった。それを証明するのが「虹を見たかい」だと、僕は彼を知らない人にはいつもこの曲を紹介してから他の音楽を紹介する事にしている。
美里スタイルの楽曲が固定された、悪い言い方をすると「マンネリ」に至ったのもこの作品であり、以降のアルバムには様々な試みや変化がみられるのであるが、3枚目の「BREATH」を除けば「Lovin'You」以降の全作品には同じ味付けがされていて、僕が小学生時代から親しんできた渡辺美里のアルバムで新作なのに退屈に感じた初めてのアルバムだった。それはセールスで苦しんだ感のある(それでもオリコンでは初週1位の)「flower bed」での反省を活かしたばかりに過去の路線を強く踏襲したのではないかと思われる。
が、時代の空気はそれを許さなかったというか、僕の音楽観的に許せなかったと言うのか。勝手な事を言うけれども、本当のファンはアーティストの試行錯誤については受け入れてついていくのであるが、世間受けを意識したようなアルバム構成になっているのが、些か残念な部分である。
とはいえ、このアルバムで遂に美里ちゃんが作曲したシングル「サマータイムブルース」に挑戦しており、この曲はそれなりにヒットしたので耳にしたことがある人も多い筈である。このアルバムの特色はアルバム曲に美里ちゃん本人の作曲した曲が多いため、(本当はそこが挑戦だったはずだが)味付けを「美里ちゃん色」にしてしまったのだろうかと思ったりもしたのだが、果たして真相はどうなんだろうか。
個人的評価は★★だが、普遍的には…と思うので
評価 ★★★
1.「Power -明日の子供-」
2.「サマータイム ブルース」
3.「恋するパンクス」
4.「POSITIVE DANCE」
5.「虹をみたかい(tokyo mix)」
6.「バースデイ」
7.「Boys kiss Girls」
8.「遅れてきた夏休み」
9.「ナイフとフォーク」
10.「Tokyo」
11.「Oh! ダーリン」
12.「元気だしなよ」
ログインしてコメントを確認・投稿する