mixiユーザー(id:6231411)

2020年08月05日08:39

64 view

つまりは、結婚の様式の問題か

僕は鴻上のエッセイを若い頃から読んでいて
内心は「面白いな」と思っていながら、
いけ好かないヤツ、と長年思っていた
しかし、近年の彼の発言を注意深く読むにつれ
実に広い視点の持ち主であり、言いにくい問題点も
きちんと説明していてグローバルな観点から
述べている事に気が付いた。
下記参照の本記もそうである。
彼には演劇留学の実績があり、外から見る日本を分析する能力が備わっている
ほぼほぼドメスティックな我々よりも
そういう部分に長けているのだと理解するようになったのである

ところで本記にある女性蔑視ともとられかねない
我が国の典型的な日本人の男女における心理の問題であるが
そういう人ばかりではない、とは理解しているが
やはり女性の心理的地位を貶めるような感覚の男性、
それも高齢の人が少なからずいる事は僕も理解している

そもそもが女性側が
「そういうもんではないか」
「自分はその方が都合がよい」
と言っている人が少なからずいるので、この問題は目に見えにくい
いや、問題化しにくいのである
しかし、グローバルな観点で見た時、女性が男性に対して
無条件で遠慮したり奉仕したりしている姿と言うのは
色々な表面的な思想や言論上の理想論とは
かけ離れているのが現実というものである。

これを改めたいか、或いは是正したいかと
改めて問うた上で新たな文化を構築して行く事には
僕は全く賛成である。

しかしこの件については、例えば我が家では
何度も議論されているが
少なくとも家内と娘には強力に反対されている
「男は外で稼いできて!」
「おうちの事は私たちがやる!手を出さないで!」
と高らかに宣言されているのである。
そういう家もある、という程度の参考にしかならない話ではあるが
「それでは、世の中からずれていくよ」
とやんわり諭す事しかできないし、家内に至っては
今さら社会進出を迫られる事はないので
強い問題意識は持っていないようである。

ところが、同じような話を母親にすると
実に理解が得られるのである。
亡父とはこの「女は下がってろ」的な議論で度々言い合いをしたのだという
因みに家内も若い頃は会社で働いていたし
女性の男性と対等な社会進出を望んでいたという。
だが、近年の家内の考え方は違う
「やっぱりパパが外で稼いで、ママが家の切り盛りした方が圧倒的に効率的だし、合理的だ」
そう言って憚らないのである。
つい先年、子育てに一段落がついたのを機にパートに出るようになったのだが
幾ら必死に働いても僕の収入との大きな差を知るにつれ
その感覚を強くしたのだと家内は言う。
「あんただって、いつまで稼ぎが維持できるか分からないんだから」

そう言われると、苦行でしかない今の単身赴任生活も
何だか意味があるような気がしてきた(笑)

さて、鴻上が質問に答える本記の件だが
そもそもの結婚、において「嫁入り」という構図がある事が
最大の原因ではないかと僕には思われる。
僕は結婚の報告と言うか相談を父親にした時に
父親は反対したので、
「(家内は)嫁入りするのではなくて、僕と結婚するだけなので」
という理由で理解は求めなかった。
父親には結婚式にも「来たくなければ来なくていい」と伝えたが
結局は折れて列席することになった。
一事が万事である。古い人間の認識と言うか社会通念は厄介である。

父親は亡くなる直前まで
「こうすべきである、元来こうである」
という姿勢は崩さなかった
だが、僕はそれはそれで父の世代の意見としては当然だろう、と思っている
但し僕の世代では既に微妙であり、次世代では受け入れられなくなりつつある。
本当に女性が「嫁入り」という感覚で結婚しなくなるのは
一体いつになるのかは僕には分からないが
定型的な結婚式や披露宴などに理由もなく憧憬を抱く層がある限りは
旧式の感覚は無くならないと思う。

結婚と結婚式について、再三僕は述べてきたのだが
「無宗教者が神の前で結婚を誓う事が必要か?」
その時限りの人たちを招待する必要があるのか
あるいは
そもそも式をするのは誰のためか、と
考えると不合理かつグローバル的な観点から言えば
異様と言えば異様なのである。
恐らくはこれを改めるところまで迫らないと
「嫁入り」図式が後退するのはまだまだ先だと考えている。

「嫁入り」「婿取り」「通い婚」など結婚様式については
研究者が長く研究を続けてきたのであるが
一夫一婦制含めて、現在の形に落ち着いたのは
間違いなく明治以降の話であり、江戸時代の農村などでは
もっと大らかで人前で承認されるなどして
夫婦は構成されてきたのであり
僕の世代でいえば曾祖母あるいはその上の世代では
父の言う価値観など微塵も無かったのだと考えられる
そりゃ、貴族や武士や庄屋さんなどある程度格式のある家では
家父長制は存在していたのかも知れないが
庶民の婚礼と言うのは、祭りの晩に捕まえた相手と子作りする、位に
大雑把で大らかだったものであると現在では考えられている

この本記の相談者の出自がどうなのかは知る由もないが
庶民感覚なのか、或いは家の格式を重んじる家風なのか
など、広い要素で考えると
「世界に合わせるのか」
「歴史に合わせるのか」
「自分に合わせるのか」
「信教に基づくのか」
などが、主な要素ではないかと思われる。
そこまで考えての相談でもないであろうから
まあ、これからの議論が活発になる事だけが
何某かの「答え」を得られることに繋がるであろう
そう思うのである。


■「義父が荷物を全て私に持たせる」理由…50代主婦の相談に鴻上尚史が憂慮した“無償の労働力”という意識
(AERA dot. - 08月04日 16:00)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=6182444
 結婚当初から、「義父が自分の荷物を全て私に持たせる理由が知りたい」と投稿してきた50代主婦。嫌なわけではないと言う相談者に、鴻上尚史が憂慮したのは「妻を無償の労働力」とする日本の変わらぬ意識だった……。

【相談75】義父が私に荷物を持たせる理由が知りたい(50代 女性 元気な主婦)

 はじめまして。鴻上さんのユーモア溢れる優しい回答を目にし、ぜひ相談させて頂きたくメール致しました。私は所謂長男の嫁、義父母はともに70代前半です。相談は義父の事なのですが、結婚当初から自分の荷物は全て私に持たせます。どんなに沢山でも重くても全部です。義母はもちろん、息子である主人にも義妹にも絶対持たせません。それこそ、ペットボトル1つ自分で持たず無言で私に渡します。主人は持病があるため頼む事も出来ずいつも私が全部の荷物を運びます。

 嫌なわけではないのです、今現在持つ体力があるのですから。ただ、義父の心理が知りたいのです。その理由が腑に落ちたら荷物運びも違う気持で出来そうな気がするのです。義父よりはずっとお若いですが、男性である鴻上さんに義父の心理を推理してみて頂けないでしょうか? お忙しいなか些細な問題で恐縮なのですが、よろしくお願いします。

【鴻上さんの答え】
 元気な主婦さん。じつは、元気な主婦さんの質問に答えるかどうか迷いました。
 それは、僕の考える「義父の心理」が、元気な主婦さんを悲しませてしまうと思ったからです。
 たぶん、僕だけではなく、元気な主婦さんの相談を読んで、「そんなの決まってるじゃないの! ああ、腹が立つ!」と怒っている女性は多いと思います。
義父が「結婚当初から自分の荷物は全て私に持たせます。どんなに沢山でも重くても全部です」という理由は、元気な主婦さんを、一人の人格を持った女性とは認識していないからです。

 では、なんだと思っているかというと、ただの使用人とか便利な奉公人です。

 びっくりしたでしょうか。
 年配になればなるほど、こういう風に考えている男性は多いと思います。
 日本の近代小説では、特に、農家に嫁入りした女性が、一人の人格を持つ女性とは認められず、無償の労働力としか思われてない描写が何度も出てきます。
 嫁という家族が増えたことを喜ぶのではなく、タダ(無料)の働き手が来たことを喜ぶのです。
 そして、そう受け止めることを当然としているのです。
 10年以上前、当時の厚生労働大臣が女性を「産む機械」と発言しました。
 人間ではない、という意識ですね。
 この言葉も、「無償の労働力」の延長にある発想だと思います。黙って働き、跡継ぎを産む。それが仕事。人間としての尊厳とか尊敬は関係ない――こんな考え方です。
 感謝の言葉ひとつなく、「ペットボトル1つ自分で持たず無言で」元気な主婦さんに渡すのは、対等な人間だとは思っていない証拠です。
 元気な主婦さん。ここまで読んで、哀しい気持ちになりましたか? それとも怒りですか?

 もう少し話を聞いて下さい。

 元気な主婦さんは、「お忙しい中些細な問題で恐縮なのですが」と書きますが、これは決して「些細な問題」ではないのです。
 コロナ禍で、外国から死者の少なさを聞かれた麻生太郎財務大臣は、「国民の民度が違うから」と答えました。
 この「民度」は、海外で報道される時に、直接の英語がないので、「国民の優秀性」とか「市民の文化的水準」とか「社会的マナー」などと訳されました。
「社会的マナー」が高いから、日本ではコロナ禍の死者が少なかったという説明です。
 でも、日本に来る外国人がよく驚くのは、男性がパートナーである女性に荷物を持たせて、平気で街を歩いている風景です。
 一度、知り合いのアメリカ人女性が、街で目撃した何組かの日本人夫婦の姿について興奮していました。
 夫が妻に当然のように荷物を持たせた上に、お店に入る時に夫が先にドアを開けない、レストランで座る時に夫が椅子を引かない、この国のマナーはなんなのと。アメリカ人女性の怒りです。
 日本が「社会的マナー」の優れた国だといっても、「女性に対するマナー」が優れているとは、多くの外国人は納得しないでしょう。

 夫だけではなく夫側の家族には、妻を人格を持つ対等な人間ではなく、無償の労働力として見ている人達が多いということは、そのまま、「女性の地位」を示します。
 世界の男女平等をランキングした「ジェンダー・ギャップ指数」では、2019年、日本は153カ国中、121位でした。この想像を超えた凄まじさを、日本が本当の意味で大問題にしてないことが、事態の深刻さをはっきりと表しています。この国の権力を持っている男達は、この結果を深刻なことだと受け止めてないのです。

 そして、家庭で権力を持っている男も、同じく気にしてないのです。
 ですから、元気な主婦さん。元気な主婦さんの例は、決して些細なことではなく、この国の「恥ずべき典型」なのです。
 これが、「義父の心理」について、僕が考えていることです。
 どうですか? 元気な主婦さん。
「その理由が腑に落ちたら荷物運びも違う気持で出来そう」と書かれていますが、腑に落ちましたか? そんなことはないですよね。これで腑に落ちたら、「私はタダの使用人扱いされて当然」と思うことですからね。
「嫌なわけではないのです、今現在持つ体力があるのですから」と書かれていますが、今相談しているということは、体力的にもきつくなる予感がしたんじゃないでしょうか。

 それでも、腑に落ちないけれど、義父は変わらないから、義父を含めた夫の家族を変えるのも大変だから、今の現状を受け入れるしかない、と思いましたか?

 僕は、ひとつ、心配になっていることがあります。
「ほがらか人生相談」には、「タダの使用人扱い」されている女性からの相談がよく寄せられます。
 一番多いのは、年老いた義理の親の介護を、妻が一方的に押しつけられている例です。夫には、男性の兄弟がいるのに、嫁という理由だけで、介護することが当然と思われている、という例です。
 昔から意識が変わってないのです。ずっと妻は「無償の労働力」だと思われているのです。
 元気な主婦さん。荷物を持つことを当然と思われている長男の嫁は、やがて介護するのも当然と思われるだろうと、僕は予測します。
 それも、どんなに世話しても、必死に介護しても、なんの感謝もなく、当り前だと思われる状況で、です。
 今回、元気な主婦さんが悲しむかもしれないけれど、それでも相談に答えようと思ったのは、この可能性を伝えたいと思ったからです。
 元気な主婦さんは、結婚当初からずっと荷物を持っているのですから、もう20年前後でしょうか。長い間、本当にお疲れさまでした。
 夫の持病はどの程度のものですか? 少しも荷物を持てないレベルですか?
 夫は話せる人ですか? 私は「タダの使用人扱い」されているんじゃないか。義父は私を独立した対等な人格としては見てないんじゃないか。あなたはどう思う、と聞けますか?
 夫が味方になって、状況を理解してくれないと、元気な主婦さんの現在も未来も改善しないと思います。
 ただし、20年近く、元気な主婦さんが重い荷物を持つことを夫はずっと見ていたわけですね。その間、このことについては夫婦では何も話さなかったのでしょうか。
 元気な主婦さんは、義父母と同居ですか? もし同居なら、義母はどんな人ですか? 義父にただ従う人ですか? 内心、同情してくれそうですか? 義妹は? 理解してくれそうですか? 義父母の世話や介護に対してはどう思っているようですか?

 すみません。質問は、「荷物を持たせること」なのに、勝手にいろいろと心配しています。
 僕の思いが杞憂、案じ過ぎであればいいと思います。
 ただ、まだ体力がある元気なうちに、少しずつ周囲と話して、未来を見据えていくのがいいんじゃないかと、僕は思っているのです。
 元気な主婦さんは、相談の文章からとても前向きな人のような印象を受けました。人生をネガティブではなく、ポジティブに受け止めようとするエネルギーがあるように感じたのです。
 ですから、余計なアドバイスまでしてしまいました。
 もちろん、荷物だけではなく、世話とか介護のことを、夫や義理の家族と話すのは、大変なことです。この「対話」は、大変なエネルギーが必要です。
 でもね、僕がこの連載で繰り返し書いているように、「苦しんでいるのは自分だけじゃない」と分かると、人は少し楽になります。自分と同じ「タダの使用人扱い」されている問題に多くの人が悩み、必死に取り組んでいるんだと思うと、前向きの気持ちが生まれやすくなると僕は思っているのです。
 とりあえず、夫と話してみませんか。「案ずるより産むが易し」という諺もあります。元気な主婦さんの前向きなエネルギーで、いい方向にいくかもしれません。
 とにかく、話してみること。すべては、そこから始まると思います。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年08月>
日 月 火 水 木 金 土
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記

もっと見る