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2016年06月16日17:38

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「カレー」なる理由

 前出の日記の通り、
「カレー=カレーライス=インド料理」の間違った印象がある限り、
我々が提唱している「違和感」は解消できないが、
日本の国民食ともいえる「カレー(カレーライス)」は、
どうしてか「ビーフカレー」が主流となっている。
その理由の一つが「日本のカレーはイギリス経由で伝わった」事にある。

 つまり、「カレー=インド料理」ではなく、
「カレー=西洋料理」と改めて印象を持ち直さねばならない。
一方で、90年ごろに日本を席巻したエスニック料理ブームのお蔭で
本場のインド料理やアジア料理店が日本国内で展開し始めた事で、
「本格派のインドカレー」も日本上陸を果たしており、
更に問題をややこしくしているのである。
インドの印象を間違って誘導している本格日本風カレーと本格インドカレーが混在して存在しているのである。

 「天津甘栗」が中国の天津から伝わったのかも知れないが、
たまたま出荷した港が天津だっただけで、
元は「北京名物」の焼き栗菓子だったのに過ぎないものが
日本や台湾で「天津甘栗」として定着してしまい、
本場・天津出身の人がキョトンとしてしまう光景にも似ているのである。
この手の話はたくさんあるので有名である。

関西のイタリアンスパゲティも関東のナポリタンスパゲティも
元になったナポリ風のパスタがフランス料理の「スパゲティ・ア・ラ・ナポリテーヌ」というのを経由して、それっぽく荒っぽく作った「ナポリタン」は元のナポリっ子が見たら嘆くほど別物になっている。
トマトソースの水気は無いわ、麺はごわごわになっているわで
およそイタリア人が目指すパスタ料理とはかけ離れているのである。

ともかく、カレーは西洋料理としてヨーロッパから伝わったのである。

カレーを作る時に「ルー」を使うと思うが、
「ルー」自体がそもそも小麦粉などを炒めて香りや味付きのとろみを創出する西洋料理のいち食材であり、
「カレールー」の場合はそこにカレー粉を加える事で独特のカレーソースが出来上がるのである。
コンソメや鶏がらなどで出汁をとったスープと合わせたものが「カレーソース」であり、
日本のカレースタンドや一部家庭などではこれを指して「ルウ」と呼んでいるのが現在の日本のカレー事情だ。

 インドをはじめとする南アジアで食べられている料理の汁物などのおかずの総称をタミル語で「カリ」と言っただけなのに、
イギリス人はその中の「汁物」として「カリー」の言葉を宛てて諸外国に広めたことが経緯なのである。

 カレー好きにとってのバイブルとも言われている
漫画「美味しんぼ」の24巻「カレー勝負!」の巻にも同様の件があって、
幾つかその謎の答えが示されているので機会があればご一読されたい。
 内容を掻い摘んで言うと「インドにはカレーなるものは存在しない」という恐ろしい結論が導かれているのだが。


写真は、本日食べた和印食堂「gu−te」のゴア風エビカレー。
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