もっとシリアスになれ!と言いたいのではないが
決して対岸の火事とも言い切れないので
我々は注意深くこの事態を注視しなければならないだろう。
特にタカ派の。。。いやワシに近いか
とにかく攻撃的で著名なロシアのプーチン大統領が号令一下
「トルコに目にもの見せてやる!」と指示したときは
NATO対ロシアの構図が出来上がるのは間違いないだろう。
30歳以下の人は、ソ連が崩壊した1991年には小学校にも通っていないわけで
世界史の一単語にしか聞こえない程度のNATOや
ワルシャワ条約機構という単語かもしれないが
少なくともNATOの一角を占めるトルコ軍が
かつての仮想敵国で、
現在もNATOの牽制対象であるロシア軍の戦闘機を撃墜したとなれば
それは休戦していた国同士で銃撃戦を行ったに等しい危険な響きである。
1983年9月に
領海侵犯を口実に民間機である大韓航空機を
旧ソ連軍のミグ戦闘機が撃墜したという衝撃の事件が
僕には忘れられない。
アラスカのアンカレジ経由、というのが欧米からの航空路線で主流であった頃に
そこからソウルの空港に向かう大韓航空機は
僅かに航路を逸れ、ソ連領空に踏み入ってしまったようであるが
ソ連機からの警告に気づかず結果的に撃墜されたというのが事件の内容である。
もちろん、当時は社会主義国家で
ソ連・ソビエト社会主義共和国連邦と言われ
西側諸国の雄、アメリカと対峙し「冷戦」という関係にあったので
一種の緊迫状態ではあったのだが
第三次世界大戦は間違いなく米ソの対決によって
我々日本も巻き込まれるのだ、と信じて疑わなかった時代が
ほんの僅か30年前にはあったのである。
両大国は核ミサイルをお互いの国土に向けて設置し
「ボタン一つで世界が灰になる」状態で
にらみ合っていた時なのである。
現在は、共通の敵イスラム原理主義者「イスラム国」に対する
対テロ活動の中で起きた事故なのかもしれないが
それでもNATO加盟国の軍用機が
旧ワルシャワ条約首班国のロシア軍戦闘機を撃墜したというのは
穏やかではない。
しかもロシアとトルコは17世紀から19世紀にかけて
幾度となく戦ってきた宿命のライバルなのである。
黒海周辺の不凍港を目指して南下するロシア軍と
オスマン・トルコ軍はあらゆる国境で衝突し対立し合った関係である。
オスマン・トルコ帝国は民主化されてトルコ共和国に。ソ連は元々はロシア帝国だったのだが、ソビエト革命でソ連になった後、崩壊してロシア共和国に、というのが両者の関係だが
相容れない関係が続いているのも頷けるというものである。
ロシアがトルコに対して強硬な姿勢に出た場合は
当然ながらNATO連合軍でこれに対処することになるであろうし
その中心国家であるアメリカは、ロシアと対決せねばならない。
ロシアもいくら怒り心頭とは言え、アメリカとガチで喧嘩するには
余りにも唐突な「事故」であり
なにか国際政治的な衝突が伏線にあるわけでもない。
加えて、共通の的であるイスラム国、もっといえば
イスラム原理主義者とのケリがつくまでは
お互いに罵り合っている場合ではないのである。
トルコという国に危険な香りを感じた人がいるのなら
それは正解でもあるが間違いでもある。
トルコはエキゾチックで魅力的な国である一方で
好戦的だが、最も近代的なイスラムの国なのである。
それであるが故にEUの関税優遇を受けており
NATOにも加盟し
サッカーの欧州選手権にも出場できる。
それでいてアジアの一部であり
経済的にも発展している不思議な国なのである。
ただ、「ロシアかアメリカか」と問われれば
日本は即座に「アメリカ側だ」と答える立場に有り
ロシアとの関係悪化は、国境を接する我々と無関係ではないのだ。
前に「エルトゥールル号事件」について述べた時も言ったが
日本とも浅からぬ関係にある。
似たような境遇はすぐ身近に迫っているのである。
NATOが焦げ臭くなったら、我々もぴりぴりしなければならないのだ。
ロシア、トルコ国境近くのシリアでIS向け空爆継続=大統領府
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=3729424
[モスクワ 25日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は25日、トルコ国境に近いシリアで過激派組織「イスラム国(IS)」の拠点を標的とする空爆を継続する方針を示した。
報道官は報道機関との電話会議で「われわれは、テロリストや武装組織のメンバーがトルコ国境から離れた場所にいることを望んでいるが、残念ながらかれらはトルコ国境に近いシリア領内に拠点を構える傾向がある」と指摘し「(ロシアの)作戦は間違いなく続くことになる」と語った。
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