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超自然芸術研究所コミュのヴィジョナリーアート

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※1月12日にヴィジョナリーアートのコミュニティを作りました。その際の冒頭コメントです。http://mixi.jp/view_community.pl?id=3970390



2009.1.20




運営期間一日目ですが、管理人より一応、開設の動機などをコメントしたいと思います。管理人自身はVisionary Artの意識的な研究家だったことは一度もなく、ネットを始めて以来、向こう側の世界から自然と、Visonaryに関するサイトと、その背後にある動向が自宅のパソコンに流れ込むようになり、必然的に「お気に入り」のファイルが増えていってしまったわけです。

 そしてその何気に溜まった「お気に入り」は秘匿する気も公開する気もありませんでしたが、やはり日本の人々と共有する価値があるものかも、と思い、一度頭を整理してみる上でも、「Visionary Art」という輪郭をMIXI上に顕現させてみたくなったわけです。

 英語のサイトを解読するのは煩雑なことで、日本語を英語にするのはもっと面倒です。言語的壁は文化的結界とイコールなのでしょう。

 日本人の自分が日本において「Visionary Art」の情報を扱うと自動的に、欧米と日本、という関係における宿命的な文化的攻防に触れてしまいます。特にこれは日本開国以来の大変やっかいな公案であり、その公案は現在も解かれていないのです。


 一方で西洋の近代絵画が浮世絵のようなジャポニスムから感化されたという事実は言うまでもありません。例えば、日本を夢見たゴッホを通して日本人はヨーロッパを夢見てきたのです。欧米のVisionary Artも実は似たようなことが下敷きとなっているのかもしれません。ヴィジョナリー アーティストの多くは、その作品世界を見る限り、アジアを夢見ているのではないかと思えてきます。しかし彼らにとって重要なアジアには意識的なヴィジョナリー アートの動向が極めて希薄です。

 この決定的な差異が暗示するものは、やや荒っぽい構図とはいえ、欧米とアジアが鏡像関係にあるということでしょう。 
 男は非女で、女は非男という見方ができるように、欧米のヴィジョナリーアートのみを実体視すると、非ヴィジョナリーアートとしてのアジア文化を見落としがちになります。
 浮世絵が日本においては安上がりな新聞紙程度の価値しかなかったように、アジアにおいて空気のように当たり前のものが、欧米においては至上の価値をもつことがあり得るかもしれないのです。

 もう一つ言えることは現代文化と伝統文化との対比です。 
全体としてのヴィジョナリーアート ムーブメントはキリスト教文明に対するリアクションであると同時に国際メインストリームとしての現代アートに対するリアクションです。それは大きな政治権力や社会資本に対抗する個としての鮮明なアンチテーゼとして印象付け得るものです。

 しかしこの対比もアジアにおいては事情が変わってくるでしょう。なぜならアジアの先進国は実質的に非キリスト教文化圏であり、欧米からの完全な影響下にはない、独自の資本システムや社会文化があるからです。
 例えば、日本の美術界を支える大きな力として日展や二科展といった無数の公募団体があります。排他性や特権主義といった問題を抱えつつも結果的にこの美術団体システムは国際的文化プロパガンダの影響下にある現代アートからの自衛を可能にし、各地方で活動する具象画家達を保護する役割を果たしてきたのです。そして日本の具象美術界の中には無数のヴィジョナリーアートとみなされ得る作品が包含されています。
 
 ヴィジョナリー アートに関わる欧米の人々はここ数年、様々な試行錯誤を積極的に積み重ねているようです。それらを支える重要なツールの一つがインターネットであり、このワールドワイドウェブが逆説的にローカリズムとしてヴィジョナリーアーティストたちを繋げることに帰結しました。

 ヴィジョナリーアートをムーブメントとして捉えたとしても、それはパリ、ニューヨーク、ウィーン、といった特定の場所で展開しているのではなく、おそらく大多数は自分達の国で、田舎で、アトリエに篭っているのであり、いわば精神空間の中でムーブメントは展開しているのです。画風においてもネット上で互いに感化し合うことも稀ではありません。


 ここに前世紀では想像もしていなかった文化の構図が浮かび上がりつつあるのではないでしょうか。

 世界的経済崩壊の予兆が報道されるなか、国際経済に付随してきた現代アートの様相も必然的に変化を促されるでしょう。少なくとも21世紀の文化の輪郭はVisionary Artをカルチャーマップに入れずしては見えてこないと言えるのではないでしょうか。
 

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