聖書のおはなし小部屋　Part２コミュの１２のステップの説明ーその?

その?からの続き

６．自分が育った家庭で満たされなかったニーズを発見し、それを神の家族のもとに差出、満たしてもらうことができる。　

　神は「孤独な者を家に住まわせる」（詩編68：6）神の家族、すなわち神の教会を通して、私たちのニーズを満たしてもらえます。たとえば、子供の頃に本来受けるべき養育を通して、私たちのニーズを携えてキリストの体につらなり、そこで支援的なつながりを築くことができます。このようなニーズについては、力のある者がそれを満たすよう神は求めておられます。（ローマ15：1「わたしたち強い者は、強くない者の弱さを担うべきであり、自分の満足を求めるべきではありません。」）
　子供時代に父親から訓練や援助を受けずに育ったのなら、キリストのからだに連なる人たちのもとでそれを新たに学び、自分のものにできます。これが「愛のうちに（体を）建て上げる」（NASBからの邦訳）（エフェソ4：16「愛によって造り上げられてゆくのです。」新共同訳）人々が私たちに負わせた傷が、瞬時に、超自然的に癒されると思っていけません。神は人々を通して癒されているのです。私たちの傷は関係の中で負わされるものですから、癒しもまた関係の中でもたらされる必要があります。イエスはご自分の民がご自身の腕となり、互いに肩を抱きあうよう求めています。問題は、私たちが滅多にそれを求めないことです。

７．自分が傷つけた人を探し出し、それが適切な場合は、謝罪して自分が悪かったことを認め、許しを求める力がある。　

　これは、償うということです。「だから、あなたが祭壇に供え物を献げようとし、兄弟が自分に反感を持っているのをそこで思い出したなら、その供え物を祭壇の前に置き、まず行って兄弟と仲直りをし、それから帰って来て、供え物を献げなさい。」（マタイ5：23〜24）
　聖書は、神と和解するためには互いに若いしなければならないと教えます。他者とあるべき関係を保つために心の中であらゆる事を尽くしていないのであれば、神との関係も正しいとはいえません

（ヨハネ第一4：20〜21）
「「神を愛している」と言いながら兄弟を憎む者がいれば、それは偽り者です。目に見える兄弟を愛さない者は、目に見えない神を愛することができません。神を愛する人は、兄弟をも愛すべきです。これが、神から受けた掟です。」

　心の健康を取りもどすためには、他者との関係をまっすぐにし、努めて相手に良くする態度が非常に重要です。これは二番目の大戒律「第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』」（マタイ22：39）

８．私たちを傷つけた人たちを赦す力がある。

　神と他者への罪を告白し、赦しをいただいたなら、今度は同じ恵みを他者に与えることができます。

（エフェソ4：32）
「互いに親切にし、憐れみの心で接し、神がキリストによってあなたがたを赦してくださったように、赦し合いなさい。」

　事実、私たちの回復と健康はどれだけ他者を赦すかに密接に関わってきます。片手で恵みを受け取っておきながら、もう片方の手で他者に捌きを与えるなら、私たちのためにはなりません。（マタイ18：21〜35）
　意思によってではなく、「心から」（マタイ18：35）、全身全霊で赦す必要があります。赦しとは、私たちの気持ちを全て動因させる極めて感情的なプロセスです。自分の傷や怒りについて正直でなくてはいけません。心を閉ざして無感覚になってはいけないのです。

（詩編17：10、エフェソ4：19）
「彼らは自分の肥え太った心のとりことなり　口々に傲慢なことを言います。」、

「そして、無感覚になって放縦な生活をし、あらゆるふしだらな行いにふけってとどまるところを知りません。」

９．神が与えて下さった賜物や才能を発達させる力がある。　

　神は私たちに能力を与えて下さったのですから、それを用いなくてはなりません。マタイによる福音書25章に登場する「忠実なしもべ」と「悪いなまけ者のしもべ」の違いは、前者は自分の才能を投資したところにあります。それぞれのしもべがどれだけ増やしたかは関係ありません。関係あるのは、受け取ったものを用いたかどうかです。悪いしもべは自分が持っていたものを使おうともしなかったのです。

（その?へ続く）