聖書のおはなし小部屋　Part２コミュの黙示録講義1：1

黙示録1：1-8は序文と呼ばれる部分です。

●ここで使われている用語は新約聖書の他の箇所でも用いられている極めて普通の言葉でありますが、これは、黙示録に何が記されているかの予告がなされている。
容易に理解される表現によって、後に続く難しい箇所への理解を助ける働きをしている。


★1:1 イエス・キリストの黙示。この黙示は、神が、すぐにも起るべきことをその僕たちに示すためキリストに与え、そして、キリストが、御使をつかわして、僕ヨハネに伝えられたものである。

【黙示】
●黙示（ギ、「アポカルプシス」）は「覆いを取り除く」という意味のアプカルプトーから派生した言葉。
●黙示録においてイエス・キリストの覆いが取り除かれねばならない必要がある。
●イエスはナザレのイエスに過ぎないお方ではなく、天の王座に座しておられる全宇宙の支配者。
●黙示録には、覆いを取り除かれたイエスのお姿が描かれていると、冒頭から主張している。

【すぐにも起こるべきこと】
●神のご計画が関係している。十字架は神のご計画であった。十字架がなければ神の救いの計画は実現されなかった。同様に黙示録に描かれている出来事は神のご計画の一部。エペソ1：3-14にも宇宙に対する神のご計画が書かれている

★エペソ1：3-14
3 ほむべきかな、わたしたちの主イエス・キリストの父なる神。神はキリストにあって、天上で霊のもろもろの祝福をもって、わたしたちを祝福し、
4 みまえにきよく傷のない者となるようにと、天地の造られる前から、キリストにあってわたしたちを選び、
5 わたしたちに、イエス・キリストによって神の子たる身分を授けるようにと、御旨のよしとするところに従い、愛のうちにあらかじめ定めて下さったのである。
6 これは、その愛する御子によって賜わった栄光ある恵みを、わたしたちがほめたたえるためである。
7 わたしたちは、御子にあって、神の豊かな恵みのゆえに、その血によるあがない、すなわち、罪過のゆるしを受けたのである。
8 神はその恵みをさらに増し加えて、あらゆる知恵と悟りとをわたしたちに賜わり、
9 御旨の奥義を、自らあらかじめ定められた計画に従って、わたしたちに示して下さったのである。
10 それは、時の満ちるに及んで実現されるご計画にほかならない。それによって、神は天にあるもの地にあるものを、ことごとく、キリストにあって一つに帰せしめようとされたのである。
11 わたしたちは、御旨の欲するままにすべての事をなさるかたの目的の下に、キリストにあってあらかじめ定められ、神の民として選ばれたのである。
12 それは、早くからキリストに望みをおいているわたしたちが、神の栄光をほめたたえる者となるためである。
13 あなたがたもまた、キリストにあって、真理の言葉、すなわち、あなたがたの救の福音を聞き、また、彼を信じた結果、約束された聖霊の証印をおされたのである。
14 この聖霊は、わたしたちが神の国をつぐことの保証であって、やがて神につける者が全くあがなわれ、神の栄光をほめたたえるに至るためである。

●「すぐにも」・・・この言葉は神の観点から述べられた時間。
★2ペテロ3：8＝一日は千年のようであり、千年は一日のようである。
2000年と言うと人間からの観点は「すぐに」ではないと考えるが、そうではない。人間の死はその人にとっては再臨と同じ時であり、再臨のための備えは「未来」ではなく「今」でなければならない。
そのような観点で「すぐにも起こる」と書かれている。
人間の死は眠りであり、目が覚めたら、その時はキリストの再臨の時であるから。
それでいつの時代でもイエスの再臨は「すぐにも起こる」こととして理解されねばならない。
ヨハネの時代でも「すぐにも」起こることとして描かれている。

【伝えられた】
●「伝えられた」とは、「示された」（英語欽定訳では「Signified]とも訳せる言葉で、このギリシャ語が使われている新約聖書の他の箇所を見ると（使徒行伝11:28、ヨハネ12:33、18:32、21:19）、この言葉に特別の含蓄がある。この言葉には、
「未来の出来事を示す不可解な言葉や行動という意味が内包されている。
したがって黙示録は、「示された」書物であり、未来の出来事をさす象徴的な言葉や行動で満ちている書物。ヨハネは神から与えられた幻の象徴的啓示を書き記した。



アーメン！！