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無題〜UN TITLE〜コミュの第六話 杉浦美緒

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「真田・・比呂・・・?」
私は無意識のうちにその名前を繰り返しつぶやいていた。
初めて会ったのに、なぜか恐怖が私の中に黒い塊となって次々と押しよせてきた。とにかく、この目の前の人物から逃げ出したい。
あせりは行動にさえ出せず、ただただ脂汗を流す事しか出来なかった。
「どうして、私の名前を・・?」
やっと開いた私の口からこぼれた言葉の音を、彼は奇妙にねっとりとした視線でからめとった。
「真澄の昔からの友人で、あなたの事は時々話に聞いてたんです。今回、あ なたにお会いしたのは、彼が直接・・そのう・・何か伝えたい事があるとかで、真澄は今入院中なので、それで僕が代わりにこうしてお伺いしたんです。」
その言葉を聞き終えた直後、潜在的な恐怖はついに、私の中で頂点に達しようとしていた。彼の言葉を信じてはいけない・・ついていったら何かもっと恐ろしい事がおこる・・・。こんな時は自分の直感に素直に従った方がいい。だけど・・・・・
「チアリさん、あなたは真澄にとってとても大切な存在なんです。それに、あなたは彼の過去、そして未来に大きく関わっている・・・」
・・・・・・・・え?
その刹那、彼の目を正面からまともに見てしまった私は、めまいを起こし、彼の腕の中に倒れこんでしまった。

・・・真澄、チアリさん、君達は前世の時代から現代、そして未来にかけてとても密接な関係にある。”夕日”はそのキーワードなんだ。
今はまだ詳しくは説明できないが、これから君達にとって長く苦しいものになっていくことは確かだ。特に真澄、君にはもうすでに新しい“複製体”がつくられていってる。現代に降臨する神か悪魔か・・・。それなのに僕は傍観者にしかなれない。これから起こるであろう様々な出来事に直接関われなくなるのは、残念だが・・・。

つづく

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