たぶん都内で一番早い落語会? 矢来町早朝寄席に行ってきた。出演は二つ目になったばかりの文左衛門門下・門朗改め文太。
●文太「元犬」
●文太「天災」
<中入り>
●文太「陳宝軒」
「元犬」はいつもの「頭も白いんです」オチ。「陳宝軒」は、去年の師匠と遊雀二人会でもやっていた「金明竹」の「九州のおじさんのお使い」バージョンですね。
文太によると、コロナ騒ぎで落語会が軒並み中止、二つ目も仕事が無くて大変だろうと気遣った菊之丞が、二つ目連に声をかけて自宅で皆にご馳走してやろうとしたらしい。「ところがどの二つ目も『その日は仕事が・・・』と断って菊之丞師匠怒っちゃって、最後にはお弟子のまめ菊さんが『参加してあげてください』と電話を回してきた・・・という。これはリアルに『寝床』ですよ!」で大笑い。
以前は何かつまらなさげに演じているようで、文吾に比べて愛嬌ないと思っていたが、最近愛嬌以上にぐっと落語力があがった。二つ目披露の各寄席回りについても「前座時代は楽屋周りの仕事があるから、師匠がたの高座を見ることができなかった」でも二つ目になって余裕ができたので、ソデで勉強させてもらえたのが嬉しかったとか。
「小満ん師匠は大好きな師匠ですが、改めて師匠がそば食べているところを見ていたら・・・ちゃんと食べてないんですよね!」そうそう、手繰りながらもゾゾと吸い込まずにヒョッと流してる。「馬のす」で枝豆食べるときの吸い込むというより、空気吹き込むみたいな感じもね! こういう発見の端々に二つ目になった嬉しさが伝わってくる。がんばってね!
3月26日、東京都知事の声がけで、神奈川県にも週末の不要不急の外出自粛要請が出た。あらあらと落協、文雀のプロフィールページを見ると、28日の池袋演芸場独演会中止とある。ところが演芸場HPには喬太郎余一会中止の告知しかない。その後28,29両日休止の情報は掲載されたが、池袋はツイッターもやってないし、情報がいつも遅いんだよなぁ。
同じ日、文雀の前に行こうと思っていた藤沢の小辰独演会も、会場のふじやす水産から中止の連絡。その後29日の日本橋亭「鉄瓶・佐ん吉落語らいぶ」も中止が決まった。
そもそもこの落語会を予約したのは、3月10日に行くはずだった「米紫・吉弥二人会」が、横浜にぎわい座の長期休館で中止になってしまったから。とても楽しみにしていただけに、「上方落語聞きたい!」気持ちが収まらず、こちらの月末の会を予約したのだが、こっちも中止かい・・・。
それにしても都知事も政府もなんなんだか・・・オリンピック延期が決まらなければ、いまだに「東京は安全」と虚勢を張っていたのではないの? 国民の健康を心配するなら、もっと早く動くべきだった。オリンピック開催よりなによりパンデミック阻止。落語すら聞けない状況なんて、仕方ないけどどうにも世知辛すぎる。
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