時々、ビル等の工事現場では、落下物による事故が起こりますが、昨日も和歌山の方では、人ひとりが亡くなる悲惨な事故がありました→
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&id=5870496&from=home
また、工事現場でなくとも、米軍機が何かを落としたというニュースは（あってはならないはずのことですが）しばしば、耳にします。2週間ほど前にも、こんなことがありました→
https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=5855211&media_id=168
「投下訓練」というものがあるようですね。
まぁ軍隊なのですから、こんな訓練もするでしょうが、何も民間人の住むエリアでこんなことをしなくてもいいだろうにと思ってしまいます。模爆弾だって、230�圓發△襪錣韻任垢�ら、当たれば人は死にます。犠牲者が出なかったのがせめてもの救いです。
もっとも、この「投下」というワザは、これを巧みに使う鳥がいます。
ヒゲワシです。
https://www.youtube.com/watch?v=ILzvde1Gp1s
かっこいい！
実に見事ですが、あまりにも見事すぎたためか、かつてこの投下によって命を失ってしまった気の毒な詩人がいました。
ギリシャ悲劇の確立者と云われたアイスキュロスです。
アイスキュロスという人は、ソポクレス、エウリピデスとともに古代ギリシャの三大悲劇詩人のひとりと云われた人ですが、この人のハゲ頭を岩と誤解したヒゲワシがカメを投下し、これが見事に命中したために、アイスキュロスは落命したと伝えられています。
アイスキュロスは、有名なマラトンの戦い（BC490）、サラミスの海戦（BC480）にも従軍し、生き残ったのに、ヒゲワシによるカメの投下には勝てなかったわけですが、この人は普段から落下物にはことのほか注意していたらしいので、本当に気の毒です。
古代ローマの有名な博物学者の大プリニウスは『博物誌』の中で、アイスキュロスは「落下物によって死ぬ」という予言が実現することを恐れて、努めて屋外で過ごしていたと述べています。
そういうわけで、どうやら、少々気をつけた程度では落下物は避けようがない物のようですが、それでも、よりによってこんな死に方はしたくありませんから、やっぱり、気をつけるに越したことはないでしょう。日本ではヒゲワシは飛んでいませんが、米軍機やドローンは飛んでいるし、高所の工事現場なんか幾らでもありますからね。
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