機動戦士ガンダム　逆襲のシャア

1988年　富野由悠季

初代ガンダムのあとからガンダムSEEDの前までガンダム作品をほぼ見ていない。なぜだか興味を持てなかった。逆襲のシャアもその中の一つ。ようやく全体を見た。いやいや、その結末以降アムロ・レイはシリーズから姿を消すことになるのは納得できるが、それならシャアだってお陀仏だろ。のちのガンダムUCでそれっぽい人物が現れているのは沖田艦長が実は死んでいなかったことにしたご都合主義を継承したものなのか。

それでもガンダムUCが初代ガンダムにつながっていいて、ガンダムTHE ORIGINが初代ガンダムの筋をなぞりながらもパラレルワールドであると理解ができて、ようやく不連続なガンダムシリーズへの適応を身につけることができた。昭和生まれのわたしだって背景世界が並行宇宙が舞台であってもウルトラマンや仮面ライダーが兄弟を構成することを受け入れてきた。ガンダムシリーズはそれに比べ世界の並行度がちょっとだけ進んでいるだけではないか。

ただ並行世界の出来事であっても、物理法則を無視したり機械力学的にありえない設定や、ニュータイプがサイコフレームになってオカルトの領域に迫るのは、それも方便とするのか。受け入れ難い。