家でひとりの土曜夕方、初生放送という「NHK新人落語大賞」を作業しながらスマホで鑑賞。〇周囲の緊張が伝播したのか、一番手の一花やはり硬かった・・・のか?とはいえ良くも悪くもいつも通りで、特に驚きの無い高座だった。〇吉緑は良かったのではないか。同門の緑太とごっちゃになっていたが、これでちゃんとおぼえた。〇昇羊は腕を上げた。若干「落語が上手い鯉斗」味もあったが。馬生の苦言(若い人が「紙入れ」を演るのは云々)は、あの演じ方、これ見よがしな間の置き方に向けられていたように思う。〇慶治朗はやはり総合で優っていた。優勝するのはこういう人。〇噂には聞いていたが初めて見た三実。公推協杯の予選もこの新作で挑んだようで、確実にウケが取れる噺だと自信があったのでしょうね。おしゃまだけど中身は幼い子供のお話楽しかった。〇いろんなところで馬生の審査コメントが注目されていたようだが、それより毎年採点方法にモヤモヤする。5人中3人に10点つけるとか、コンクールなのにおかしくない?審査項目を細分化して評価をチャートにしろとまでは云わないが、ある程度納得のいく指標が欲しい。
年内で喬太郎を見られるのもこれが最後かと思い上野へ。月曜日の昼だが8割がた入ってゆったり満席という感じかな。鈴本の場内係、かなり年齢層が若返った印象。前座には間に合わず。二之吉とめくりにあったが、吉窓のお弟子さんだそうな。
●吉緑「高砂や」
注目すべきはおでこをしっかり出していたことじゃなかろうか。NHKの予選でも隠していたわけではないと思うのだが・・・。やなぎと交替。
●奇術 アサダ二世
●玉の輔「紙入れ」
吉緑の後なのでNHKを擦ったわけではないだろうが。この人が寄席の浅い出番で演じる噺はほぼ決まっているので。
●柳枝「反対俥」
いや、まさかここでもNHK(慶治朗は『いらち俥』)擦ったわけではないと思うけど。威勢の良い車夫に福島まで連れていかれ、なんとか戻って最終列車に間に合った。「これからどちらへ?」「最終列車で福島へ」でサゲ。扇橋と交替。
●漫才 すず風にゃん子・金魚
●馬遊「無精床」
この後年内の仕事、白鳥主任の池袋12月下席までないのかな。
●小平太「猫と金魚」
寄席で見るの久しぶり。さん若時代からなぜだかさん喬門下と思えない、旦那と病的に気が回らない番頭さんのやり取りで、大層受けていた。喬之助の代演。
●紙切り 正楽
●小里ん「へっつい幽霊」
男の三道楽「呑む、打つ、買う」。酒と女は限りがあるが、博打にはまるとキリがない・・・とこの噺へ。登場人物は道具屋、熊さん、幽霊の三人。博打で馬鹿ヅキの熊さんが、勝った金で新しいへっついを買いに来るという出だしで、あぶく銭で厨房器具を買いに来るという堅実さが新鮮。この出番はさん喬、小満んの交替。
<中入り>
●音楽 のだゆき
●小ゑん「ぐつぐつ」
「目黒のさんま」並みに食欲をそそる。「グッツグッツ!」で場面転換。
●圓太郎「浮世床」
「太閤記」のくだり。
●太神楽 翁家社中
●喬太郎「抜け雀」
マクラもふらずに始まって定刻の4時前にはきっちり終了。後の仕事があったのかな?でも時間内はじゅうぶん楽しませてもらった。「(雀が)抜けるんです!」「ウソを申すでない、抜けるのはガヴァドンであろう!」で笑いが起きる「わかってる」お客様ばかりでしたね。
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