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2023年05月12日23:34

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ヒビノキ823（05月07日〜05月13日までの１週間／週前半）

2023/05/07～2022/05/13までの日曜日～水曜日の週前半の日記です。

■2023/05/07/日
４日（木）に地元でTRPGのオフライン・セッション――。

『VAESEN（ヴァイセン）』（未訳）のGMをやらせてもらいました。

https://freeleaguepublishing.com/en/games/vaesen/

参加したメンバーは感染対策ともどもありがとうございました。亡霊退治より人間の問題に、その幽霊と一緒にPCが話し合う。

●登場キャラクター（50音順）

▼PC①　ポケット　18歳（青年）／漂泊者
着古した衣服と杖を肩に担ぎ各地を転々とする漂泊者で孤児の青年。杖を使う近接戦闘と隠密が得意。「優位」は「魔女猫亭での雑用経験」。

▼PC②　ミナ・フィーテイル　24歳（青年）／作家
幻想文学を書く経験の浅い駆け出し作家。ちなみに苗字は早々とつけてるペンネーム。調査や交渉が得意。「優位」は「流行劇作家ガイド」。

▼PC③　レオ・スポールディング　38歳（中年）／軍人
ウプサラの退役軍人。近接戦闘と遠隔戦闘にくわえ医療にあかるい。ポケットと憎まれ口を叩き合う。「優位」は「十分手入れをした武器」。

●プレイの内容

（１）
『VAESEN』はスウェーデンのFree League Publishing（以下FLAB）が発売するTRPGだ。19世紀よりも以前、西欧と東欧の人々は、妖精や魔物といった超常の隣人を恐れ、敬い、供物や祈りを捧げた。*1この人々に彼の者も恩恵と祝福をもたらした。だが、産業革命を皮切に文明は急速に発展。科学の名の元に人々は神秘を忘れ、開発の名のもとに自然は荒廃した。*2人々は彼の者を忘れ忘却した。

超常の隣人――本作でヴァイセン（VAESEN）*3と呼ぶ存在は、人々へ怒り、荒廃する神秘と自然に怒り、禍いを呼び起こす。*4PCは過去の経緯によって、ヴァイセンを視る事の出来る特別な視力（The Sight）を得た者だ。*5 PCは自身の視える力を利用して、様々な目的のために怪異の解決へ乗り出す。この目的のために復活した“結社”*6を頼るPCらが、各地を旅し、怪異と相対するのが本作だ。

（２）
未訳作品解説の通例にならい、シナリオのあらすじを。当日にプレイをしたミステリーは、ルールブック付属の「THE DANCE OF DREAMS」。私立探偵オラウス・クリントがウプサラ*6南に建つ宿屋「魔女猫亭」で体験した奇妙な事件。オラウスは怪事の発生に、“結社”と連絡を取り、PCは「魔女猫亭」*7へ向う。その宿屋で一行は、約50年前に発生した殺人事件へ関る亡霊（レヴェナント）*8と対決する。

亡霊オスカー・ヒョルト（OSCAR HJORT）は、当時の「魔女猫亭」の宿泊客に殺害されることになった。亡霊は現在を約50年前と思い込み、*9「魔女猫亭」へ禍いを引き起す。PL／PCは、オスカーの死因を調査し、最後に彼と話し合い、遺体を探し出し埋葬することによって事件は解決する。*10 だが、なかなかどうして、PCは“現代”の宿屋の複雑な事情にも翻弄されることになる。*11

（３）
本作のキャラクターの能力と作成シンプルだ。1)　【身体】【感覚】【論理】【共感】の４種類の能力と12種類の技能*12 を決定する。作成段階での能力値と技能値の振り分けはキャラクターの年齢でかわる。*13 2)　「身上」*14 を決定する。「身上」によってPCは「特性」*15 を得る。3)　この「身上」はPCの持つ【動機】【トラウマ】【想い出の品】【暗い秘密】【関係】【資産】【装備】*16 も決定する。

行為判定（テスト）は【能力】＋<技能>＋その他の修正だ。【能力】＋<技能>の最大値はそれぞれが５。最大で10個のダイスをロールする。*17 この結果「６」の出目を成功だと数える。くわえてPCは判定を「押す」*18 ことによって、失敗したテストを再判定できる。ただ、テストの再判定に失敗したPCは、肉体的・精神的な状態異常を引き起す。*19 この状態異常には明確なチャートが存在する。*20

（４）
判定方法は、FLABのTRPGが採用するYear-Zero Engine*21 そのままだが、反対にいうと、この判定方法しか類似した部分が“ない”。*22 FLABは以前から、Year-Zero Engineを「共通システム」にうたう。だが、去年発売した『ブレードランナー』や人気作品の『ALIEN』をふくめ、個々のシステムは、作品によってかなりことなる。*23 「共通システム」といえるかは疑問だ。*24

さて（２）の私立探偵から手紙を受け取ったPCは、ウプサラの“結社”へと集合した。本作は進行方法は少々ユニークだ。シナリオは「序幕」「調査」「準備」「旅路」「到着」「舞台」「問題解決」「終幕」に分れ展開する。*25 今回の例を追う。「調査」「準備」でPL／PCは、まずウプサラで「魔女猫亭」が一度火災で焼失している事実や、影絵舞台作家のオスカー・ヒョルトの存在をつかむ。*26

（５）
これを踏まえてPL／PCは、過去の劇作家ガイドをあたったり、*27 地図は？　は？　流れ者で文無しのオレに買え？ *28 ああ。貧困は人の心をむしばむのだ、と、たのしく「準備」を行う。そうして「魔女猫亭」へ向う「旅路」と「到着」の描写を自分（GM）が読み上げる。*29 本作の「調査」と「準備」は重要な意味がある。シナリオで一度だけ使用可能な【優位】を決定する材料になるからだ。

【優位】の設定はPLが行う。人・物・事なんでもよい。シナリオに関係のある物事が推奨される。*30 登場キャラクターに記す【優位】はこのことだ。PL／PCは【優位】とからめ行為判定を描写したときロールするダイスを＋２個する。*31 「舞台」の「魔女猫亭」に到着したPCが「問題解決」を開始した矢先、いきなりミナが亡霊の「呪い」を受け、自動筆記を始め、一気に西欧の怪談めく空気。*32

（６）
「手が手が勝手に！」おまえが――ミナのPL／PCが抵抗に失敗しただけだろ。*33 実際このシナリオにおいて亡霊（オスカー）はPCへ自由に「呪い」をかけることができる。本作でPCが渡り合うヴァイセンは「付与」「呪い」「トロール魔法」なる４種の「魔法」を持ち、*34 これらの能力はシナリオ構造の一部だ。今回のオスカーなら「対象に一時憑依する能力」と「眠った人を操る能力」を持つ。*35

またPL／PCは、霊的な現象へ悩む中で、「魔女猫亭」の複雑な父と娘の関係を知る。科学を信奉する頑固な父親サミと、神秘を信じ作家を目指す娘のソフィア。ソフィアは父親から暴力までうけている。*36 この２人の関係は、本作の重要な主題――科学と神秘／保守と革新の対立だ。*37 PL／PCはオスカーと交渉。埋葬と引き換えにサミを彼へと脅させ、ソフィアを自由にし「魔女猫亭」から旅立った。*38

●脚注
※１　本作で巻き起こる怪事や怪異は、たしかに超常の隣人――ヴァイセンが原因だ。だが、ヴァイセンは現在も人間と関係しようとしている。また恩恵と祝福を周囲にもたらしていることもある。ヴァイセンの暴走には理由があるし、ヴァイセンは邪悪でもなければ天敵でもない。本作ではヴァイセンと交渉できるし、倒す事／殺す事が絶対の解決方法ではない。反対にヴァイセンを滅ぼす事で、なにかの犠牲を支払うこともある。
※２　実際、「産業革命」以後に、人々は自然への影響と環境問題をはじめて意識しはじめた。また自然破壊が原因によって、土地の環境が変化し、その場所と自然が結び付いた文化を破壊してしまうこともある。
※３　「VAESEN」の読み方は「ヴァイセン」「ヴェーセン」「ヴェーゼン」複数ある。この感想では「ヴァイセン」を採用している。
※４　この作品の基本構図は「人間が悪い」「やむにやまれなかった」。
※５　「The Sight」は「The Sight」だとルールブックは記す。明確な形容と設定は存在してない。いってみれば、様々な文化圏や神話圏の語る、通常の視力以上の力を持つ眼の事だ。魔眼や邪眼、妖精眼や千里眼の当て訳が適当かもしれない。
※６　基本ルールブックのPCの“結社”は、スウェーデン最古の都市ウプサラに建つ放棄され荒廃したギーレンクロイツ城（Castle Gyllencreutz）だ。ウプサラの“結社”はPCが再訪するまで断絶していた。PCは、ウプサラの“結社”を復興する役目を担う。なお、本作には“結社”を強化していくゲームルールが存在する。強化することによってPCの行動が有利になるのだ。また、サプリメントではイングランド・ロンドンの“結社”も紹介している。
※７　Witch Cat INN。
※８　仏語が起源のレヴェナントは生前の記憶を持つ死者のことで、日本だと幽霊や亡霊にあたる。理由なく暴れ回る怪物ではない。
※９　ありがち。くわえて怪談の一つの型だ。
※10　※１も参照。亡霊〈レヴェナント〉のオスカー・ヒョルトを、PCは倒す必要がないのだ。というよりも幽体状態（spectral form）の亡霊を倒す手段を、この時点のPCはもっていない。仮の話で亡霊を退治するシナリオであれば、『VAESEN』は亡霊を倒す武器（弱点）を探す作品だ。
※11　こっちのほうに尽力した気配あり。最後はなんと亡霊（オスカー・ヒョルト）の力を借りる。※38も参照。
※12　<機敏><近接戦闘><体力><医学><遠隔戦闘><隠密><調査><教養><警戒><ひらめき><誘導><観察>の12種。
※13　キャラクターの年齢が低いほど能力ポイントが増えて技能ポイントが減る。キャラクターの年齢が高いほど能力ポイントが減って技能ポイントが増す。
※14　身上＝ ARCHETYPES。ルールブック掲載の「身上」は「学者（ACADEMIC）」「医師（DOCTOR）」「狩人（HUNTER）」「神秘学者（OCCULTIST）」「軍人（OFFICER）」「司祭（PRIEST）」「私立探偵（PRIVATE DETECTIVE）」「執事（SERVANT）」「漂泊者（VAGABOND）」「作家（WRITER）」。
※15　特性＝TALENTS。※10でも一部ふれているように本作でヴァイセンを単純に攻撃して倒す／殺す事はできない。「特性」にもヴァイセンにダメージをあたえるような内容のものはない。
※16　【動機】【トラウマ】【暗い秘密】【関係】は、選択した「身上」に一例があるが、あくまで詳細を煮詰めるのはPLだ。上記はキャラクターの設定だ。ロールプレイの誘発に強く関る。【想い出の品】と【資産】と【装備】は実際のゲームルールに関る。【想い出の品】はシナリオのあいだに、なにかに理由づけ／意味づけ【想い出の品】をなくすことで経験ポイントを１つPCが得る。そのあとふたたび【想い出の品】を得て良い。【資産】は【装備】の購入に関る。本作は金銭の要素がない。本作においてPCは、【装備】を購入するとき、通常の行為判定のように【資産】の入手値を目標値にダイスロールをしないとならない。詳細は※28を参照。【装備】はアーキタイプごとにPCの初期装備を決定する。
※17　「特性」や後述する「優位」の修正をくわえると、PCが振るサイコロは平均で４個～８個ぐらいになる場合が多い。オフライン・セッションのときは６面体ダイスを多めに持っていくように。
※18　このゲームルールは『新クトゥルフ神話TRPG』の影響かもしれない。
※19　キャラクターの「肉体」と「精神」の状態は３段階にわかれ、それ以上になったキャラクターは「破壊（BROKEN）」されてしまう。「破壊」したキャラクターは「致命的負傷（CRITICAL INJURIES）」を負う。本作においてキャラクターは死亡しないが、「回復（RECOVERY）」に失敗したキャラクターは、永続的な肉体障害や精神障害を負い、引退する場合も有り得る。
※20　わりかし内容がきついしえぐい。
※21　国内では同じFLAB発行の『ザ・ループTRPG TALES FROM THE LOOP』が採用している。
※22　Year-Zero Engineと共通のゲームルールを「探せば有った」ぐらいだ。
※23　というかぜんぜんことなる。
※24　判定結果の算出方法だけ共通しているなら「共通システム」ではないんですよ？
※25　「序幕」「旅路」「到着」「舞台」「終幕」でGMが描写と情報を提供し、「調査」「準備」「問題解決」でPL／PCは実際のゲームプレイを行う。
※26　事件の発生する現地（舞台）で「問題解決」をするときにも「調査」は行う。だが、「調査」のフェイズを用意することによって、シナリオの必要情報の入手にPL／PCが集中するフェイズを用意したのは頭が良い。
※27　もちろんこのミナの行動は「優位」を確立させるためだ。（５）を参照。
※28　※16も参照。本作にはPCが金銭を得る／払うシステムは存在せず、PCが特定の装備やサービスをうけられるかは【資産】の値でダイスロールを行う。スポールディングがポケットに購入を要求した地図帳（Map Book）の入手値は２。ポケットの【資産】は同じ２。もし地図帳を購入する場合、ポケットは、自身の【資産】と同じ数の６面体ダイスを振り、すべてのダイスで「６」がでないと地図帳を購入できない。
※29　「THE DANCE OF DREAMS」の「旅路」の描写は以下だ。「ウプサラの秋に馬車で出発する。南の行くにつれて旅は嵐の様子になった。黒雲が空をおおい、風が吠え、肌を強く雨が濡らす。稲光が響き渡り、馬が驚き、嘶（いなな）く中で、それでも馬丁は鞭を入れ馬車をせかす。約３時間半程を馬車が走る、いっそうもって嵐がはげしくなる。車窓から見える西の方角のマラール湖の水は、岸辺際で水飛沫きを上げ泡立ち、木枯らしに高い木がきしみ、落雷をうけて倒木する。その落雷の中で、大きな岩と苔蒸した木々があなたたちを見つめ返す時、突然、目的の魔女猫亭が丁字路中に現れた。森へと囲まれ、マラール湖が西と北を挟む場所では唯一の人家のようだった。馬丁があなたたちに降車をたもし、シグトナ方向へ走り去る。魔女猫亭のある小さな村へ行く道を歩く途中、木々の間に、遠くに建った教会の尖塔が覗く」
を木々から眺める」
※30　もちろんあくまで“推奨”だ。
※31　よくある「特性」の効果は、PCが特定の〈技能〉で行うロールのダイスを＋２個する。このため「優位」と「特性」を一度に使用できると、PL／PCは追加で＋４個のダイスを得る。非常に強力だ。
※32　というか本作は東欧・西欧の伝統的で古典的な“怪談”をやるゲームだ。
※34　本作における「魔法（MAGIC）」は「付与（ENCHANTMENTS）」「呪い（CURSES）」「トロール魔法（TROLLCRAFT）」へと分れる。「付与」はヴァイセンが土地や物体へとかける魔法だ。永遠に降る雨や真っ赤な水にあたる。だが、PCに実害はあまりない。ルールブックにも雰囲気や空気感の魔法だと明言してある。「呪い」はヴァイセンが他者を攻撃するため使用する魔法だ。PCは「呪い」を学び使用することもできる。もっとも取得手段は非常にかぎられる。「トロール魔法」は「付与」に近い魔法だ。実際、PCに効果をもたらす。たとえば動物に変身させられたり、突然、宙に浮くといったものだ。
※35　オスカー・ヒョルトの使用する魔法は「呪い」だ。
※36　ポケットがソフィアの身体の“あざ”を発見した。PL／PC全員が「えっ！　そういう展開なの？」と驚く。とはいえ、地元のグループも察しが良いのだ。この時点で「人間の問題を解決しないと超常の問題は解決できない」あるいは「人間の問題を解決しながら超常の問題に折り合いをつける」本作の“あや”を理解する。
※37　父親サミは、最新の科学と文明に魅了される一方で、古い因習を守り、自身の娘の生き方を勝手にきめる。一方で娘のソフィアは、昔の神秘や伝統に幻想を抱く一方、村の古い生活を捨て土地をでたがっている。複雑にあまりある。
※38　オスカーの遺体のあった墓地で、ランタンの灯りの中、オスカーのしゃれこうべを中心に、作家と、流れ者の少年と、軍人が車座を組み、地面に座り亡霊と話し合う。本当に良いシーンだった。

『機動戦士ガンダム水星の魔女 season2』第17話　「大切なもの」
https://g-witch.net/
さよなら水星のおのぼりさん。レンブラン＆ジェターク vs グラスレー＆ペイルで総裁選挙の対立派閥を２つに割るか。なるほど。そのためにはレンブラン＆ジェタークが組む理由が必要。最適な理由は、父親不在の中で名代に当る長女と長男が手を取り合う事。ミオリネとグエルを婚約者の関係に戻し、両家の友好関係をアピールする。なら現在ミオリネの婚約者であるスレッタが邪魔。

それもこれもスレッタを自由にするためで、ミオリネはプロスペラの協力をもとにエアリアルを起動停止に。グエルとの決闘で敗北させることにした。ミオリネの真意を把握してないスレッタには残酷もすぎる仕打ちで、これ、スレッタはどうなってしまうんだよ？　まず総裁選挙の方法が謎な以上、今後どうなるのか？　本当に展開がわからない。来週は総集編で１回休み。

『事情を知らない転校生がグイグイくる。』第５話　「死神って呼んで」
https://guiguikuru.com/
前回で死神を「否定」して今回で死神を「肯定」する。自身の幼い頃に母親をうしなった西村さん。だというのに彼女を「死神」と呼び、あこがれの存在としていた高田は事実に後悔。西村と距離を取る。だが、２人は仲直りをする。展開としては予想の範疇。ひっぱらずに１話で問題解決するのも今風。だけれどよかった。死神と呼ばれてイヤな人と、呼ばれて嬉しい人がいる。高田は後者。

コメディですけど、やさしい話回しで、２人のピュアピュアな関係を強く感じる。同時に「死神」問題では、高田が西村の気持ちをおもんぱかる、まじめな作風を感覚する。キャラクターの心情を茶化さず真摯（しんし）に向き合う部分が好感。こうして西村 × 高田＋日野の、たのしい夏休みが再開。ただ、作画は結構あれてきたな。来週はさらに友達を１人増やして物語のテコいれ。

『鬼滅の刃刀鍛冶の里編』第５話　「赫刀」
https://kimetsu.com/anime/katanakajinosatohen/
恋柱が予告で行う変身バンクばりの日輪刀ムーヴ。インフレ開始。「刀鍛冶の里編」での大きな物語の節目は３つ。１つめは上弦の伍と上弦の肆の敗北。２つめは痣の発現。３つめが赫刀の出現。今回は赫刀の出現にスポットをあてる。かんがえてみれば玉壷と半天狗って、鬼殺隊を強化する踏み台の存在。最初から敗北する運命。それでもハラハラさせてくれるストーリーテリングがさすがですけれど。

「かわいいけれど柱は強い（モブ）」の言葉どおりに、蜜璃の参戦でどうとでもなっちゃう気配。だけれど上記でふれたように、優勢と劣勢を引っ繰り返す展開が上手。炭治郎の言葉にやたらと従順な無一郎の変化と協力姿勢は、都合の良い部分は感覚する。もっとも、そうしないと話が回りませんし、無一郎をすぐ仲間にしてしまう、この時点で、作者は結末にいたる分量を計算してたんだろうな。

■2023/05/08/月
今日から仕事だぞ。みんな働くんだ。

『ヴィンランド・サガ SEASON2』第18話　「最初の手段」
https://vinlandsaga.jp/
まさしく自暴自棄。アルネイズの逃亡に力を貸し、とらえられたトルフィンとエイナルとアルネイズ。「もっともっといい方法があったんじゃないか？」　トルフィンが自問自答するなか、ケティルが農場へ帰る。クヌート軍が迫る中で、自暴自棄になったケティルは豹変。アルネイズを棒で殴り瀕死の状態にしてしまう。しょせん主人と奴隷。ケティルも善良の皮を抜いだらば、彼女を自身の持ち物と思っている。

結局のところケティルは、人間の隷従を許容している支配者層。来週でクヌートの軍勢が農場に到着。戦いが始まる。奴隷編・農場編で残る要素は、もはや数えるほど。ただ「アジサジ」をやるならば今度は話数不足。以前からふれているように２期は「奴隷編・農場編」だけ。なら監督が、どう残り少ない要素をふくらませて、アニメオリジナル部分へと昇華させるか？　期待してます。

『君は放課後インソムニア』第５話　「飛び上がり星／りゅうこつ座カノープス」
https://kimisomu-anime.com/
うざがらみしてくる灰田は良い奴なのか？　悪い奴なのか？　臨海学校開始。天気は下り坂。天体写真撮影のプレッシャーで、中見の不眠症は酷さを増して体調は最悪に。だが、夜、現地で雨は上り、中見と伊咲は２人、海岸へ抜け出す。高校のときに臨海学校ではなく林間学校はあったけれど、こんなに行事、幼稚だったっけな？　いや、そうだったんだろうな。いまになったゆえ想像できることか。

中見と伊咲の、海岸の天体写真撮影は、幻想的で情緒的な２人の秘密の時間――同時に共犯関係を彩る事に成功している。いままで一番、天体観測が主題の作品の強度を感覚した。２人が睡眠障害っていう部分は機能しているとは言いづらいけど、２人のときは「２人とも眠れる」っていう共有はわかる。自身としては、この深夜の行動が、学校もしくは、だれかにバレてほしい。

■2023/05/09/火
「Microsoft Edgeで作成者フォローできる修正候補を表示する」を停止しないと、個人が閲覧するサイト／ウェブ情報がMSに収集されるのはどうでもいい。けど、問題はそれをすることでネットやアプリが肥大することだよな。

BingのAIを始め、とにかくどんどん機能ばっかり追加して、その機能がサーバーと通信して外部イベント接続が重複する。となるとアプリもネットも遅延する。結局、整理したときユーザーが使用する部分ってごく一部なのにね。

『スキップとローファー』第６話　「シトシトチカチカ」
https://skip-and-loafer.com/
岩倉も文乃の女の顔になりやがって。いってみれば岩倉と志摩に恋を自覚させてしまう追い込み。ささいな行動の積み重ねと「やりとり」で距離ができる２人。だが、その距離は、より２人が接近するためのスパイスでしかない。原因は「あなたには意味があるけれど自分はどうでもいい」といった「あなたにはでしょ？」。こういう言葉ひとつで「付いたり」「離れたり」させるところが女性作者らしいな。

男性作品だと（というか男性だと）、こういうナイーブなヒビやトゲの感性をもっていない。今回の事件は、２人が友達以上の関係に踏み出す布石。とはいえ岩倉には初めての恋ですし、志摩は過去の経験で、恋愛に苦手意識がありそうだ。子役時代の友人（福永）が、現在の志摩の「性格形成」へ想う感想から見るに、志摩の子役時代の経験は結構つらそう。志摩の過去がいつどのように物語に吹き出すか？

■2023/05/10/水
３週連続でTRPGの感想を書くの疲れるわ。

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