ランチのコミュの管理人を始めて丸4年。
皆さんに喜んでもらえるレストランに当たると管理人冥利に尽きる。
そんな時はもう一度このお店を利用したいと思うし、家族を連れて行きたいとも思う。
とは言え主人も息子たちもそんな私の思いには全く無関心で、付き合う気はさらさらないらしい。
数日前に千駄木で主人とPET検査を受けた帰り、段々坂で有名な谷中(やなか)銀座商店街に寄った。
昭和30年代の雰囲気が色濃く残るその商店街は今でも「銀座」がつく。
そのこだわりが嬉しい。
どこか映画「3丁目の夕日」の雰囲気が漂う一角だったが、東京にはまだまだこういう所が残っているのかと軽く驚いた。
それが東京で生まれ育ったわけでもないのに妙に懐かしいのは何故だろう。
団塊の世代の我々はマスコミに育てられた。
だからだろうか、東京のレトロな町には我々がテレビで見て知ったあの時代の原点がある気がする。
谷中銀座商店街に行く途中に森鴎外記念館の前に出たので早速入ってみたら、そこにはいろんな資料と共に森鴎外の家系図も展示されていた。
そこで鴎外の妹の孫に当たるのが、あのショートショートという小説のスタイルを確立した星新一だったと初めて知った。
だったら森新一じゃない?
星新一のファンだったにも関わらず、彼の才能は血統書付きだったからかと羨望し、それを知らなかったことを恥じたものだから、私は思わずそんなツッコミを入れてしまった(笑)
旅もいいけど都内にはこんな発見が多いので、もっと主人と都内を楽しみたい。
すると主人もそう思ったのか、やっと渋谷で私が気に入ったレストランに行ってみようという気になってくれた。
喜んで後日出かけた所はコミュでも利用して、涼しくなったらもう一度利用したいと思っている南平台にある住宅地の中のレストラン。
アンティックな置物がいい雰囲気を出しているお店で、料理共々主人も気に入ってくれた。
でも…
食後ふたりは無言でスマホばかりいじっていたのである。
その時思い出した。
数年前北海道に行って私と主人が「おふたりはどういう関係ですか」と聞かれた時のことを。
その時のことを書いた「愛人の掟」という日記にいただいたコメントで「黙って食事をしているカップルは夫婦で、はしゃいで楽しそうにしているのが不倫カップル」というのがあった。
そうか。これが正しい夫婦というやつか。
でもなあ。
若い夫婦だったら会話がないのは夫婦の危機だけど、老いたら会話がない夫婦の方が安泰って、都内に出かけて発見したのがそーゆーことって、どーゆーこと?
ま、南平台は高級住宅地。
おしゃべりな老女には似合わない町ではあるんだけど…
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