2022/４/３〜2022/４/９までの木曜日〜土曜日の週後半の日記です。
■2022/04/07/木
上長に「おくのくんは明日はワクチン接種だし用心のための欠勤予定いれといてよ」といわれ「だいじょうぶですよ。副反応なんて。オレは混交接種で無敵の身体を手に入れるんです」と同僚や下の子にいっていたのが昨日。
そうして今日――。これはつれえ。人間の身体がケミカルマシーン――人間は全哺乳類の中で最も薬物の影響をうけやすい――は本当だわ。モデルナの副反応マジでつらい。身体の左側全体が痛い。あと怠いな。
『社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。』
https://shachikusan.com/
原作は月刊少年ガンガンで連載している有田イマリの漫画作品。作者がTwitterで発表した作品をもとにした商業作品。ブラック企業で勤務する社畜女子・伏原は大量のストレスを貯め込み霊が視える体質に。その伏原は、あるとき自身の身体を心配して帰宅をうながす幼女幽霊と出会う。全体や輪郭をラフめな線描で描く作風がおもしろい。独特な感覚。そうして主題の幼女幽霊はとてもかわいい。
この時点でテレビアニメとしては成功している。社畜の伏原と、伏原の健康をおもんぱかる幼女幽霊との交流はベタ。ですけど癒されるな。監督は南原玖宇。制作はproject No.9。監督はキャリア情報がほとんどわからない。初監督作？ 連名・別名？ 上記にあるよう幼女幽霊をとてもかわいく描写できてて合格。ですけど作品／物語の伸び代については今後キャラクターがふえるぐらいかしら。
『ヒロインたるもの！〜嫌われヒロインと内緒のお仕事〜』
https://honeyworks-tvanime.com/
クリエイター集団HoneyWorksの楽曲を原作にすえたテレビアニメ。作品にはHoneyWorksがプロデュースする「LIP×LIP」が登場。金欠から「LIP×LIP」のマネージャー見習になった涼海ひよりの青春を描く。初回は田舎から上京したひよりの現状と「LIP×LIP」の紹介。学費と仕送りで無理する母親の苦労に、ひよりはアイドルマネージャーへ志願する。作風からして（ほぼ）HoneyWorksのタイアップアニメ。
ですからそもそもHoneyWorksのファンたちが対象。反対に「なによハニワって？」のヒトには箸にも棒にもかからない。「LIP×LIP」の中の人――染谷（内山昂輝）と柴崎（島��信長）は続投。監督は橋本能理子で初監督作品。制作はLay-duce。Lay-duceは今期「群青〜」と制作２本体制。だが１期に２本制作した実績はないためどっちの作品にも不安要素。とにかく本作は完全にHoneyWorksのファンむけだ。
『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』
https://skeleton-knight.com/
原作はオーバーラップ文庫が刊行する秤猿鬼のライトノベル。今期の「なろう系作品」。プレイしていたゲームの中に突然転生したアーク。アークはあらゆるクラスの魔法を取得した天騎士でレベルはMAXの255。だが鎧の中のアークは骸骨騎士であった。初回は異世界的転生の鉄板。アークがゲームに似た異世界を認識。右往左往するあれこれ。今期の「なろう系作品」の中で品質は一番うえ。
ただ展開はステロタイプもステロタイプ。１話の時点で中身が骸骨だという素性はうまく機能してない。ゆえセールスポイントとユニークさは認識しずらかった。監督はシンフォギアシリーズに関る小野勝巳。キャラクターデザインの今西 亨とはほぼ相棒関係。制作はスタジオKAI × HORNETS。こちらもシンフォギア ＋ サテライトの暖簾わけつながり。品質はわるくないし妥当な出来におさまりそう。
『まちカドまぞく 2丁目』 第１話 「対決ふたたび！ 魔法少女の新たなる姿!?」
https://www.tbs.co.jp/anime/machikado/
原作は「まんがタイムきららキャラット」で連載している伊藤いづもの漫画作品。19年に放送した１期に続く２期。宿命のライバルたる魔族のシャドウミストレス優子と魔法少女の千代田桃。だが２人はライバルというよりも友達であった。１期の最後の場面から開始するため約２年間経過したと思えない。２期というよりは１期の続き……みたいな感覚。でもそれでいいんだろう。
あいかわらずキャラクターがしゃべりまくるアップテンポな作風は健在。やたらと壮大なバックボーン――せいいき桜ヶ丘の秘密も健在で謎が謎を呼ぶ。コメディを通り越しもはやシュールめいてる。はじめて牛すき焼きを食べてトリップするシャミ子の脳内映像にわろた。前期に引き続き監督は桜井弘明。制作はJ.C.STAFFが続投。 ほぼスタッフはスライドで安定。とってはおきます。
『魔法使い黎明期』
https://www.tbs.co.jp/anime/reimeiki/
原作は講談社ラノベ文庫が刊行している虎走かけるのライトノベル。17年に放送した『ゼロから始める魔法の書』の続編。版元は以前から変更。初回は記憶喪失の状態で魔法学校に通う少年セービルの紹介と作品世界で魔法の根幹を成す「ゼロの書」を閲覧したいと思っている齢３00歳の女魔法使いローとの関係。この２人へ１話の最後でセービルへ告白する獣落ちしたホルトをからめる。
キャラクター紹介の１話としては順当な滑り出し。ただ魔法やアクションシーンといったユーザーを引き込む要素が不足しているのは弱味。ほぼ世界説明に終始している展開は退屈。版元変更の影響で監督とスタジオも変更。監督は桑原 智。スタジオは手塚プロダクション。順当にスタジオ監督を採用。前作の記憶はおぼろげだが、 WHITE FOXより作画や美術は行き届く。出来は手塚プロに軍配。
■2021/04/08/金
左腕に力を込める → 激痛レベルなので会社やすみました。後悔はしてない。
『恋は世界征服のあとで』
https://koiseka-anime.com/
月刊少年マガジンで連載している原作・野田 宏 × 作画・若松卓宏の漫画作品。存在理由と宿命から争い合う「氷結戦隊ジェラート５」と「秘密結社ゲッコー」。だがジェラート５のレッド・相川不動と死神王女・禍原デス美は惹かれ合い、禁断の恋を育む相思相愛の仲であった。初回は不動とデス美の秘密の関係と２人が付き合う経緯。アクションシーンも引きが強くて初回の出来は十分。
正義の味方と悪の幹部の恋愛は実際鉄板ネタですけど、問題は方法と見せ方。本作はととのった作画と殺陣も強味に十分成立させてる。3Dアニメーターもいるし、おそらくCG＋αで画面設計してそう。監督はいわたかずや。制作はproject No.9。project No.9は今期「社畜さん〜」と２本体制。ですけどあっちの品質もわるくないので、しっかりした制作管理がととのってそうだ。
『かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-』 第１話 「伊井野ミコは癒されたい／かぐや様は気づかない／藤原千花は闘いたい」
http://kaguya.love/
原作は週刊ヤングジャンプで連載している赤坂アカの漫画作品。19年の第１期と20年の第２期に続く第３期。超名門私立・秀知院学園の生徒会副会長の四宮かぐやと、会長の白銀御行の「まさしく」も恋の鞘当てを中心に、個性あふれる生徒を描くコメディ。第３期は第２期の最後を冒頭にすえた直接の続編。監督は畠山 守。制作はA-1 Picturesで続投。演出も作風も前期を踏襲しており安定。
「伊井野ミコは癒されたい」 作業用ＢＧＭが音漏れ。この事態を把握してないミコの尊厳を守る理由で石上が身体を張る。その「イケメンが励ますCD」超豪華声優陣で制作費用すごそう。「かぐや様は気づかない」 LINEの返信ネタでひとつでよくこんなおもしろい展開にできるな。やっぱり作者はセンスあるな。「藤原千花は闘いたい」 様々な手段と欲望が交錯する生徒会腕相撲。とってはおきます。
『ダンス・ダンス・ダンスール』 第１話 「やるわけねーだろ、バレエなんて！」
https://danseur-anime.com/
原作は週刊ビッグコミックスピリッツで連載しているジョージ朝倉の漫画作品。男子ながらバレエに憧れを持った村尾潤平。いまはバレエをあきらめて生活する順平は転校生の五代都との出会いをきっかけにふたたびバレエへの情熱を取り戻す。これはすごい。さすがはMAPPA。もっともバレエ監修と演出をつけて、 かつそれを起こすことが可能な桑原 剛や小笠原篤の作画技量と原画人数もあってだが。
初回は潤平がバレエに興味を持ち、父の死でバレエをあきらめ、同時に都と出会いバレエ再開のきっかけをつかむまで。よい意味でガキで童貞丸出しな潤平の性格が割と好き。ただ潤平の才能の片鱗に魅了されてしまう、講師で都の母――五代千鶴の陶酔など、スポーツジャンルの鉄板は順当におさえてカタルシスは強い。監督は『ゾンビ・ランド・サガ』の境 宗久。とってはおきます。
■2022/04/09/土
『ベルファスト』――。
自分としては『コーダ 〜あいのうた』より作品賞なら圧倒的にこっちだな。伝統的すぎるテーマの自叙伝と家族の物語だという気もするが。キリスト教系二大宗派が対立するベルファストで少年が見た日常と家族の選択。
とにかくブラナーの分身にあたる少年バディとバディの家族を中心に描く登場人物の複雑性と二面性が人間らしいな。濃厚なファミリードラマ。故郷へ注ぐ愛情を「街を発つ者」と「街に残る者」の両方で表現する。
『ラブライブ！虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ２期』 第２話 「重なる色」
http://www.lovelive-anime.jp/nijigasaki/
２話だというのにこの展開はつまらない。アイドル作品は歌って踊ってなんぼ。だというのに全部、嵐珠の勧誘にあててしまう。キャラクターの悩みや迷いを強く描写し解消していくのは本家と違い「ニジガク」の特徴。ですけど作品がスタートしたばかりの２話で行う展開ではないと思うんだよな。一帯の学校のスクールアイドルが集う合同ステージが決定。同好会の活動も本格化。
だが参加を決定したエマの友人のスクールアイドルは、嵐珠のステージと彼女の参加を期待していた。エマらは嵐珠の説得に当る。おそらくではなく確実に２期はソロステージではなくグループで「ニジガク」が活動する展開になるはず。エマ、かすみ、彼方、璃奈の４人の合同ステージがその先鋒なんでしょう。ですけど終始、説得・説明する展開に話が停滞している。これが序盤では弱いな。
『群青のファンファーレ』 第２話 「優と優」
https://fanfare-anime.com/
有村の独占取材を行う北見田子の取材をとおし、競馬学校の訓練や解説を自然に行う手法はアイデア。もっとも有村は、自身の活動休止と引き換えに、学校が引き受けた独占取材に苛立つ。この苛立ちを今回解消していくなか有村の才能の片鱗をみせる。１話と違い静的な展開。候補生たちが日本ダービーを観戦しにいくなか、同期を通し、有村は自身が集中するべき方向を見い出す。
たしかに有村が集中するべき目標は騎手になること。周囲の雑音ではない。あと結局、有村も風波に匹敵する才能があるわけね。まだ全体がくずれているわけではない。ただ実際のレースシーンのＣＧの品質、止め絵の多用など、人員と予算が潤沢ではない屋台事情を感覚する部分が２話では多い。このあたりをどう維持するのか。最後に憎まれ役の天音グレイスが登場して次回へ。まあ３話まで。
『SPY×FAMILY』 第１話 「オペレーション〈梟（ストリクス）〉」
https://spy-family.net/
原作は少年ジャンプ＋で連載している遠藤達哉の漫画作品。対立する東側と西側の国家を暗躍する実力派（？）スパイの黄昏。黄昏は要人暗殺の命令を受け仮初の家族を持つ必要にいたる。こうして黄昏ことロイド・フォージャーは、超能力者の少女と、殺し屋の女と疑似家族をきずく。世間の注目作・期待作としては今期筆頭。初回はロイド（黄昏）がアーニャと出会いふりまわされる日々。
コメディ／シリアスの配分でみれば、本作はコメディ ＋ ファミリードラマとしての傾向が強い。この作風は１話で十分説明できてる。反対にハードなスパイを期待するならその期待はことなる。監督はベテランの古橋一浩。制作はWIT STUDIO × CloverWorks。登場人物の背中や一方の人物が一方の人物の背中を見るアングルがすごく古橋コンテイズム。品質は文句なしで期待どおり。とってはおきます。
『くノ一ツバキの胸の内』
https://kunoichi-tsubaki.com/
原作はゲッサンで連載している山本崇一朗の漫画作品。男子禁制のくノ一の里あかね。くノ一修行を行うツバキは、女子のみ暮らす里で、悶々と男子への妄想をつのらせる。夏期に『それでも歩は寄せてくる』がテレビアニメになる関係で、３期連続（高木さん → 本作 → それでも）と映像化される山本作品。初回は忍術修行をふまえ展開するツバキの妄想。実際の男子は登場しない安全・安心設計。
監督は演出やコンテ中心で活躍している若手の角地拓大。制作はCloverWorks。飛ぶ鳥を落とす勢いのCloverWorksが制作で忍術やアクションシーンはさすがの作り込み。実際この部分が「高木さん」と違う所ですしね。ただ「西片」という男子がいる＋αによって「物語がしまり」「ふくらむ」一方と違い、本作が凡百な印象におさまっているのはたしか。ともあれ品質の面では心配なさそう。
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