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2021年12月19日23:46

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進化/深化するブロマンス(BR的関係) 『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』

「BL(ボーイズラブ)」ではなくて「BR(ブロマンス)」のことである。*1

そもそも前作からそうだった。

エディとヴェノムの友情以上/恋愛未満――熱く強い男子の絆に女子と一部男子は色めき立った、結局のところ本作の“エンジン”は一緒。ブロマンスぬきにして2人の「付かず離れず」――「おまえがいなきゃだめなんだ」の相互関係だ。*2

第1作のエンドロールで予告したよう、今作のヴィランはシンビオートを体内に宿しカーネイジへと変身する連続殺人鬼クレタス・キャサディ。キャサディは原作と違う方法でカーネイジと同化する。

エディたちはキャサディの指名で独占インタビューを決行。有名記者に返り咲き。過去の罪状を暴き、連続殺人鬼キャサディの死刑を確定させたい刑事パトリック *3 へ協力する。だがこのパトリックもキャサディの恋人たるフランシスと因縁を持つ。

物語はキャサディとフランシスの過去を読み解く形で展開。そうしてキャサディとカーネイジが同化。ヴェノムですら「やベえ」とひるむカーネイジの大暴れは凶悪そのもの。ヴェノム vs カーネイジのアクションをふくめ本作最大の見所だ。

ただ手口が同じシンビート同士の戦闘は一本調子。キャサディの恋人フランシスが音波を使う時点でオチも割れ気味だ。

もっとも本作の“エンジン”はあくまでエディ × ヴェノムのブロマンス的友情関係。「We are〜(オレたち)」の「付かず離れず」をたのしみたい。


※1 ブロマンス的友情関係は性的なニュアンスはふくまず、あくまで男子と男子の熱い友情や腐れ縁が持つ親密な関係だ。その先の先を想像するのはユーザーの自由で権利だ。

※2 マーベルやDCのアメコミ作品、「ヒロアカ」なんかも結局このブロマンス的友情関係がユニセックスな人気の理由だ。ホームズとワトソンの関係は、この代表で先鋒だが『ストランド・マガジン』の連載当時から、その趣味のご婦人方のファンがいたというから、もはや伝統だろう。

※3 エンドロールのマルチバース展開にみんな夢中ですけど、パトリックは最後に登場した場面で瞳孔の色が変化している。おそらく「トキシン」が登場する準備と伏線なのかもしれない。
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