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2021年06月29日14:18

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身分不相応

次男が都内で1人暮らしを始めた時の住まいは高田馬場の木造アパートだった。
玄関やトイレが共同という思い切り昭和なアパートで、地震が来たら壊れるんじゃないかという様な古い建物だったが、本人は「なまじお風呂やトイレがあったら掃除が大変なだけ」と嘯いていた。

そもそも小劇団で芝居がやりたくて親に内緒で会社を辞め、フリーターになった親不幸な子である。

親としては腹立たしい思いもあったが「俺の人生だ!」と言われたらお手上げだった。
だから思い切り苦労をしろ!と様子を見に行った時、その古いアパートが地震で壊れ、下敷きにならないことだけを祈って帰ってきた。

その後次男は江戸川橋に越し、次は椎名町、その後は我が家が駅近に引っ越ししたため「便利になった」と自宅に戻ってきたものの、2年後に改めて家を出て下北沢に住み、今度は下高井戸に越した。

しかも今回は堅気になってローンを組める身になったおかげでワンルームマンションを買って越したのである。
先日部屋の様子を見に行ってみたら、フローリングの部屋はワンルームにしては広く、バス・トイレは別々。

男の子にしてはインテリアもスッキリまとめていて、なかなか小綺麗に使っていると思ったら、広いと言っても所詮ワンルームなのにルンバが片隅にあった。

何ちゅう贅沢なやつ!

その上「スマート・スピーカー」という代物まであって、「クーラーつけて」と言えばクーラーが入り、「クラシック音楽をかけて」と言えば突然音楽が流れ出す。
そういうものがあるというのは知ってたが、まさか次男がそげーなものを使っているとは!

そーゆーものは金持ちが大きな家の、広い部屋で使うものだろーが!
ちょっと手を伸ばせば、みんな手が届くとこにあるというのに、何なんだ、その身分不相応な文明の生活スタイルは!

子供たちには親を超えて欲しいと思うのが親の願いだけど、こういう形で超えられたら何だか腹立たしいし、少々ムカつく。
しかも、今度こそ歯ブラシが2本あるのではないかとチェックしても、相変わらずそんな気配もない。

便利なものが人間を退化させてきたことはもう既成の事実だが、こうしてシングル・ライフを楽しめるようになったら、人間は退化どころか、国家の危機、いや、人類滅亡の危機だ。

息子たちがモテないから言うんじゃないけど、やっぱり人間はもっとシンプルに生きるべきだろーが!

我が家は私が「クーラーをつけて」と言えば主人がすぐつけてくれるし、「消して」と言えば消してくれる。
これぞシンプル・ライフ。
「シンプル イズ ベスト!」というヤツだ。

だけど、次男は「シングル イズ ベスト」らしい。

ジングル・ベルならぬ、シングル・ベルなんて聞いたこともないのに。

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