「さらばわが愛、北朝鮮」

映画祭で見た、韓国・ロシア映画です。
１９５０年代にモスクワ国立映画大学に留学し北朝鮮の若者８人が帰国せず、当時の金日成首相の独裁政治を批判して１９５８年にロシアに亡命しました。広大なユーラシア大陸に移り住み、ある者は映画監督として、ある者は作家になります。彼らの苦難や望郷の思いなどを追ったドキュメンタリー映画です。
彼らのことを「高麗人」と呼ぶのだそうで、韓国、ロシア、ウクライナ、ウズベキスタンに行ったことがあるのに、全く知りませんでした。監督はキム・ソヨンで、彼らをテーマにした「亡命三部作」のトリを飾る作品だそうです。映画で、歴史の中に埋もれていた死者を蘇らせる映画研究者で、コロナのせいで来日できなかったけれど、上映後の講師によるトークで詳細を知ることができて、理解が深まりました。