mixiユーザー(id:168303)

2019年07月08日17:38

126 view

消えゆく母の手仕事

シンガーソングライターの白井貴子初の企画展「母 TSUNAGU 未来」 6/18〜7/7
京都佛立ミュージアム

祖母、母、白井貴子 三世代が奏でる愛のメッセージ。81年のデビューから84年「Chance!」ヒットの手前まで、母の手作り衣装を着ていた白井貴子さん。「ロックの女王」と呼ばれ、現在は神奈川県環境大使や環境省3R推進マイスターも務めるほど環境問題にも取り組んでいる。今回の展示は白井貴子初の企画展。母手作りの貴重なデビュー当時のステージ衣装やウエディングドレス、祖母、母、叔母、世代を経たお針箱の展示も。

以下白井貴子のHPより

私の初のイベント、白井貴子「母 TSUMUGU 未来」展 のお知らせです!

6月22日(土)  新曲「Mama」発表! 
       「母 TSUNAGU 未来」トーク&ミニライブ  14時 開演
今回の展覧会の作品への思いと共にお送りするライブです。
     
6月23日(日)特別対談 「ひとりぽっちをつくらない!!」
        勝部麗子  × 白井貴子
        15時 開演 
現在100万人とも言われている「引きこもり」問題に真正面で取り組まれているコミニティーソーシャルワーカー、豊中市社会福祉協議会の勝部麗子さんと、私、白井貴子の特別対談が決定しました!

東日本大震災直後、陸前高田の戸羽市長から勝部さんをご紹介いただいたのですが、厚かましくも今回の私の個展の動きをお伝えさせていただいたところ、23日OK!ということで、大変ありがたい1日が実現することになりました。
 「世の中には凄い女性がいるのだな〜」というのが、彼女にお会いした時の印象ですが、今回の私の個展が「大阪の千代婆ちゃんの針箱」からのスタートで、千代婆ちゃんも「豊中」の人だったので、かつて千代婆ちゃんが「女子力」を発揮して頑張った地域で「今、最前線」で頑張られている勝部麗子さんをお招きすることで、「母なる愛の力」をどうにか未来に役立てる動きの一翼になれたら素敵だな〜と企画。 

 「母 TSUNAGU 未来」のタイトルのとおり、未来を幸せへと切り開くお仕事をされている勝部さんのお話を、私が一般市民代表してしっかりお伺いしたいと思います。
京都佛立ミュージアムへ皆さん是非、時間を作って来てくださいね!! (白井貴子)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

以下、展覧会パンフレットより

明治38年生まれの大阪のおばちゃんの名前は「千代」。家族みんなの着物を縫ってくれた最後の世代でした。
今からちょうど60年前の1959年1月19日、私を生んでくれた86歳の母の名前は「光子」。
幼いころの服はもちろん、81年のデビューから「学園祭の女王」と呼ばれるまでのステージ衣装も縫ってくれていました。「ロックの女王」へと駆け上がる怒涛の道を飾ってくれた母の手仕事です。今では手も足も不自由でもうミシンの前に自力ですわることもありません。
幼いころ一緒によく歌を歌った11歳年上の姉のような存在だった叔母の名前は「智子」。
昨年、介護の甲斐もなくALSという難病で他界。
一人暮らしだった叔母の遺品を実家に運びこみ片づけをする中、ふと部屋の片隅何の気なしに仕分けたその風景に呆然となりました。
おばあちゃんの針箱、母の針箱、叔母の針箱。三つの針箱が時を紡ぐように私に何かを伝えているように見えてしまったのです。
何も縫えない私にこの針箱をどうしろというの?捨てるの?捨てないの?靴下さえ繕うことなく穴が開いたらゴミ箱へ。そんなことをしている間に私は還暦を迎え裸眼で針の穴に糸を通すことさえできなくなってしまいました。
前へと進化しているつもりでも実は「手仕事」という素晴らしい力を捨てながら人は退化していっているのかもしれません。経済競争に明け暮れたたったこの100年あまりの時間でゴミだらけの星になってしまった私たちの命のふるさと「地球」。母なる自然と共に歩むことができる心豊かな未来を再び・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

展覧会は終わってしまったのだが、私はこのことをNHKの「ぐるっと関西おひるまえ」という番組で知って、そういえば私も母が服を手作りしてくれていたなぁ。祖母は着物を縫ってくれたなぁ・・としみじみ思いだした。

昭和までの時代にはお裁縫というものが身近にあった。ところがユニクロなどの安い服が流通するようになり、平成時代は家庭では服を手作りしなくなった。布を買って自分で作るより買ったほうが安いし、いい服を修繕して長く着続けるより、まだ着れる服を捨てて新しい服を買うほうが経済的という時代になってしまった。さらに令和の時代は「断捨離」が全盛で、数回着たらさっさとメルカリで売る、祖母や母から受け継いだ着物や服は処分。着ない服を大事に所有するのはスペースばかりとってバカのすることだという風潮。

そんなことを考えていたら、実家から郵便物が届く。タイムリー過ぎて驚く。
82歳の母はいまだに私の服を縫って送ってくれる。

最近母の縫う服はワンパターンで首からかぶるカットソータイプの上着とお揃いのスカート。前あきボタンホールがめんどくさいみたい。それでも娘のためにできる間は、、と老体に鞭打ってミシンを踏む。
どれだけ得意の裁縫もいずれできなくなる。それがもう1、2年後に迫っている母にとって1日1日の手仕事が貴重で愛おしい時間なのだ。

実家には母が長年の間に買い溜めた布地やリサイクルのハギレがまだまだたくさん残っている。「私が死んだらこれらの布は捨てられるだけ。」「なんとか生きている間に服として仕上げ、彼らの用途を全うさせてやりたい」と言う。

今回の服はおとなしめだったが、中には昔の生地やハギレを使ってとんでもない色柄の服も出来上がる。妹たちは「ありがたいけど着ないので」と断っている。で、とんでもない色柄の服でも着こなせる?私に「あんた(長女)は仕事で服がたくさんいるし喜んで着てくれるから」と言って母は集中的に送ってくれるわけ(笑)。どんどんふえてクローゼットはぎゅうぎゅう詰め(苦笑)
母が手をかけて作ってくれた服は捨てられない。手作りの服は断捨離できない。
でも本当にありがたいし、そんな母の手仕事をなにひとつ受け継ぐことができなかった自分が情けない。

朝ドラの「カーネーション」「トト姉ちゃん」「べっぴんさん」などを見ると、あーそうそう服もおもちゃもおやつも全部手作りしてもらってた〜って思うけれど、私たちは母たちの手仕事を何一つ継承できてない。ましてやその素晴らしい価値観を自分の子どもたちにも何一つ伝えられていない。

https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1826965547&owner_id=168303



2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年07月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   

最近の日記

もっと見る