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2019年04月29日10:09

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2019春ドラマ雑感


間で一番忙しい時期を乗り越え、ようやく、平穏な日々が戻って来たので、春はドラマ三昧である。今期のドラマも第二話、第三話あたりまで進んだ現時点で思いつくまま雑感を記す。

 最も面白いのは、山P(山下智久)主演の『 インハンド 』だ。外務省から内閣官房サイエンス・メディカル対策室(通称:SMT)に異動になった有能なキャリア・牧野 巴(菜々緒)が謎の伝染病を追って、助力を求めたのが寄生虫学者の紐倉 哲(山下智久)だった。彼は自らを「天才」と呼ぶ優秀な科学者だが、同時に「変態」的な研究者としても有名であった。ロボットハンドの義手をもつ紐倉はその類まれな知識と好奇心に突き動かされて、次々に謎を解明して行く。ひょんなことから紐倉の助手となった医師・高家(濱田 岳)、牧野(菜々緒)との掛け合いも実に愉快で、このドラマの大きな魅力となっている。軽快でエキゾチックなBGMも素敵だ。山Pは『 コードブルー 』のドクターのようなクールな役も良いが、『 プロポーズ大作戦 』や『 ボク、運命の人です 』などラブコメディーで見せるとぼけた役の方がずっとはまると思う。紐倉(山P)の右手がなぜ、ロボットハンドの義手なのか、第三話までにその秘密は明かされていない。

 窪田正孝、本田 翼主演の医療系ドラマ『 ラジエーションハウス 〜放射線科の診療レポート〜 』も面白い。甘春総合病院の放射線線科に技師として勤め始めた五十嵐唯織(窪田正孝)は天才的な医療知識と読影能力をもっていた。彼は子どもの頃に初恋の女児から「 私は将来、お医者さんになる。あなたは写真を撮る人になって私を助けて 」と言われたことを忠実に守り、20年必死に努力して放射線技師となって、彼女(甘春 杏=本田 翼)が医師として勤務する病院にやって来たのだったが、当の杏(本田 翼)は彼のこと自体をすっかり忘れていた。唯織は実は医師免許をもっていたが、病院長の大森渚(和久井映見)との約束でそれを隠したまま、圧倒的な読影能力を駆使して患者の危機を救って行く。
 窪田はドラマ『 僕たちがやりました 』で煮え切らない高校生を演じて以来、苦手な俳優の一人になってしまったのだが、今回は物語の面白さに惹かれて視聴している。それでも、相変わらず「 わざとらしいオーバーな演技 」が目につくが、珍しく女医を演じる本田 翼がクールで可愛いので許そう。

 CMで可愛らしい姿を見せている中条あやみが主演するので楽しみにしていた『 白衣の戦士 』も医療ドラマだ。中条あやみ演じる元ヤンキーの熱血新人ナース・立花はるかが、先輩ナースの三原夏美(水川あさみ)に厳しい指導を受けながら育っていく『 ナースのお仕事 』的ドラマなのだが、肝心の中条あやみの演技がコテコテ過ぎて違和感がある(可愛いんだけどね)。特に、彼女がキレる前にポニーテイルを逆立てて怒る姿や、たびたび見せる変顔など「 中条あやみのイメージ 」とは大きな隔たりがあって、痛々しい。主役の彼女より、水川あさみの方がナース姿が凛々しくて素敵に映るほどだよ。視聴率は低迷しているようだが、第三話から急に面白くなって来たので、今後の展開に期待したい。ついでに言うと、立花がライバル視する同期の斉藤 光をジャニーズWESTの小瀧 望が演じているのは新鮮な驚きだった。大野くんと波瑠が主演した『 世界一難しい恋 』ではコミカルな三枚目だったので、まさか、こんな二枚目役ができるとは思わなかったよ。

 「 あらすじ 」を聞いて視聴をためらっていたのだが、ドラマ好きの友人から勧められて観ているのが松坂桃李、山本美月主演の『 パーフェクトワールド 君といる奇跡 』。川奈つぐみ(山本美月)は高校時代、バスケットボール部のエースで憧れの同級生だった鮎川 樹(あゆかわいつき:松坂桃李)と10年ぶりに再会してトキメキを隠せないが、鮎川は大学時代に事故に遭い、下半身不随で車椅子の生活を余儀なくされていた。障碍をおったことで結婚目前だった婚約者と別れ、恋愛もバスケットも諦めていた鮎川だったが、川奈(山本美月)の献身的なサポートによって、徐々に心を開いていく。川奈のことが好きな幼馴染み・洋貴(瀬戸康史)は急速に接近していく二人の姿に心穏やかではないが、もう一人、鮎川に密かに思いをよせる元担当ナースで今はヘルパーとして鮎川を支える葵(中村ゆり)も鮎川と川奈の関係を好ましいとは思っていないのだった。なかなか良い物語なので、この先、どういう展開になるのか楽しみである。
 山本美月という女優さんは『 刑事ゆがみ 』で知った。あのドラマでは「 口がきけない天才ハッカー 」を演じていたので、彼女の声を聴くのはこのドラマが初めてだが、なんとも可愛らしい。

 全くのノーチェックだったが、これまたドラマ好きの友人に教えられて観ているのが、『 向かいのバズる家族 』だ。「 バズる 」とは聞き覚えのない言葉だが、ネット上で急に人気爆発する状態をバズるというらしい。
 篝あかり(かがりあかり:内田理央)はどんな時も笑顔を絶やさない、真面目で優しいカフェの店長だ。面倒なお客さんの対応も見事にこなし、スタッフからも信頼されていたが、実は彼女はカラオケルームで「 なまはげチョップ 」に変身し、日ごろの鬱憤をぶちまける姿を撮影、SNSにアップすることでストレスを発散していたのだった。ある日、多忙な店内で注文を何度も後回しにされた中年のお客さんがスタッフの対応にブチギれ、大声で罵倒されてしまう。あかり(内田理央)がお客さんに真摯に謝罪する姿を他のお客さんがスマホで撮影、SNSにアップしたことで「 謝罪する店長 」として話題になり、あかりを一目見ようと大勢のお客さんが押し寄せる事態に。家族には騒動を秘密にするあかりだったが、家族もそれぞれSNSに関して家族には言えない「 ある秘密 」を抱えているのだった。
 SNSで人気になったり(バズったり)、炎上したり振り回される人々の姿をコミカルに描く、なんとも現代的なドラマでとても面白い。主演の内田理央は初めて知る女優さんだが、彼女の「 普通っぽさ 」がとても好感度で、ナマハゲチョップとの強烈なコントラストが際立っている。

 サラリーマンを経験しておいて良かったと思えるのが、ビジネスの世界を舞台にしたドラマを観る時だ。会社組織の動きや、組織を構成する会社員達の心情を自分の体験に重ね合わせると理解しやすいからである。福山雅治主演の『 集団左遷! 』は銀行の支店とそこに勤める社員全員のリストラ計画に真っ向から立ち向かう新任支店長の物語だが、業績が悪化する会社を存続させるため、一部の部門やそこに働く社員たちのリストラという形で長年の放漫経営のつけを払わせようとする会社側の理不尽さには既視感さえ覚える。
 三友銀行の片岡 洋(福山雅治)は長年誠実に勤務して来た甲斐あって、蒲田支店の新支店長を任され、希望に燃えていた。しかし、それは三友銀行と合併した大昭和銀行系の支店を一掃し、大胆にリストラを進めようとする常務取締役・横山輝生(三上 博)の計画の一部であった。横山常務は蒲田支店とそこに勤務する社員全員のリストラを目的としており、片岡に「 支店長として何もしないでいただきたい。蒲田支店のリストラが成功すれば、三友銀行はあなたのポジションを保証します 」と明言するのだった。かつて大昭和銀行の本店であった蒲田支店は大昭和出身の社員にとってシンボルかつ精神的な支柱であり、片岡は大昭和出身の頭取・藤田秀樹(市村正親)から「 君の働き次第で蒲田支店が生き残ることを信じています 」と個人的な思いを託される。片岡は蒲田支店を存続させようと動き出し、横山常務と真っ向から対立して行くのだったが・・・。
 このドラマを観ていて一番の違和感は福山雅治のコミカルな演技だ。「 普通の銀行員 」にこだわった福山雅治がコミカルな動きやしゃべり方、変顔を自ら選んで演じているように思えてならない。「 あの福山がここまでやっている! 」との評価を得たいからだとは思わないが、彼のもつ従来のイメージからかけ離れていて、本当に視聴者は彼のコミカルな演技を求めているのか心配になってしまうほどだ。反対に、横山常務を演じる三上 博は独特な喋り方で印象的な敵役を好演し、さすがである。

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