mixiユーザー(id:5755958)

2019年01月09日20:45

15 view

「家へ帰ろう」

ホロコーストを生き抜いたユダヤ人の老人が、70年の時を経て、友人との約束を果たすためにアルゼンチンから故郷ポーランドへ旅する姿を描いたロードムービーで、スペイン・アルゼンチン合作映画です。
アルゼンチンで暮らす88歳の仕立て屋アブラハムは、娘たちに家を処分され、高齢者用の施設に入れられそうになります。入所の前夜に逃げ出した彼は故郷であるポーランドを目指して旅に出ます。その旅には、第2次世界大戦時、ユダヤ人である自分をナチスの手から救ってくれた親友に、自分が仕立てた最後のスーツを渡すという目的がありました。

もちろんポーランドへの直行便は無く、スペインまで飛行機、それからは鉄道の旅で、フランス、絶対に足を踏み入れたくなかったドイツを経由して、ポーランドへ。
旅はアクシデントと出会いの連続で、手を差し伸べる人の優しさに、頑なだったアブラハムの心も次第にほぐれていきます。
たどり着いた場所は、昔の面影を残していましたが、はたして再会はかなうのか・・・。

ホロコーストが大きなテーマになっていますが、直接的な描写は無いです。でも残酷さ、悲惨さは充分に伝わってきます。
過去と向き合うことも、乗り越えることも必要だという思いが伝わってくる作品でした。
テーマは重くても、ユーモアもあって、ロードムービーならではの楽しさもあって、良い映画でした。

監督は、これが長編2作目となるパブロ・ソラルス。
主演は60代だけれど、メイクで88歳に変身したそうで、びっくり。

1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する