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2018年10月02日00:43

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台風一過

週末台風が珍しくないほど頻繁にやって来る。今年は当たり年というより、温暖化による海流や気流の流れに地球規模で大きな変化が起きていると考えられる。昨夜11時ころには我が家の真上あたりを通り過ぎたようで、突然風も雨もが止んでアオマツムシの大合唱が始まった。台風の目に入って星空が見えないものかと何度も窓を開けて様子をうかがった。上陸後渦がばらけて目は消失したのだろうか、見ることはできなかった。

朝は台風一過の晴天。幸いにして我が家には大きな被害はなく、庭のゴーヤがいくつか吹き飛ばされた程度で済んだ。裏山の雑木林から大量の小枝や葉が飛ばされており、朝方それらを片づけていてふと目についた。なかばジャングル化した庭先のヤブマメの部分枯れした葉。よく見ると潜葉虫に食害されたような感じ。指先で触ってみると中に何やら固いものが入っている。明るい褐色の植物のタネかと思うほど固いものが出てきた。なんとなくアレかなと思い当たり、さっそくビノキュラで覗いてみるとマメチビタマの蛹だった。しかしいくら蛹とはいえあまりに固い。指さきで軽く押したところでつぶれる気配はない。再び庭先に出て探してみると、同じような部分枯れがそこそこ見つかる。多くは寄生されたかあるいは捕食されたかで空き家が多いが、どうも変。どの蛹も葉っぱの枯れた薄い表皮は容易に破け、半分くらい蛹体が露出している。時には地表に落下することもあり得るので、あれほど頑強な蛹の殻が必要なのかもしれない。


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午後にはくだんの玉屋さんとクロケシタマの観察に出かける。今回の目的はオそろそろ新成虫が出てくる時期という予測と、今までシーズンを通して採集した個体はすべて♀だったため♂の発見と交配観察が主目的であった。
小一時間もあれば十分に観察できると思ったのだが、現地につくと全く姿が見えない。気象条件が悪いと根際付近までおりているので目視で見つけることは難しい。やむなくスイーピングで採集を優先する。かなり丹念なスイーピングを行ったが、採集できたのは二人でかろうじて1頭ずつ。それもどうやら♀。
秋に新成虫出現、成虫越冬と勝手に思い込んでいたのだが、どうやら間違いで春先に発生し、秋まで生き延びるというサイクルのようだ。これで今年の観察は終了し、来春まで持ち越しとなったのだが、ここで大きな問題が発生。この観察地はわずか10m足らずの草地で個体密度が非常に高く観察が容易にできる優れた場所だが、なんと来年には更地になるようだ。すでに50mほど手前まで工事が進み、時期は不明ながら来年度中には完全に更地にされる予定であることが判明。来年は新しい観察地を探すことから始めなければならない。


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オヒシバの食痕(古いもの)

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ともあれ、一年を通して通って多くの知見を集積することができたのは幸いだった。

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