死臭の道 一兵卒の緬甸鎮魂歌 後記 藤吉淳之
歌集「屍臭の道」は、普通に言われている戦争詠ではない。しかし、戦時中、内地で、銃後の人々や、徴用されたり、被爆した人たちが、その悲惨なさまを、歌にしたものを、戦争の歌と称すれば、この歌集を、戦争の歌といってよいと思う。
副題のように、戦争末期のビルマ方面軍最後の補充兵として、駆り立てられた一兵卒の、これは、彼の地で戦って、死んでいった人々への、ビルマ・レクイエムである。
< つづく >
<死臭の道 一兵卒の緬甸鎮魂歌 藤吉淳之 全125頁 123頁より>
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