「サラの鍵」の原作者タチアナ・ド・ロネの小説の映画化で、フランス映画です。
30年前に「ミモザの島」と呼ばれる島で溺死した美しい母の記憶に憑りつかれ、そのトラウマから抜け出そうともがく中年男性、アントワン。
母の死について尋ねても、父も祖母も、いまだに頑なに口を閉ざし、母の死について語ろうとしませんでした。
アントワンは離婚、失業、娘との不和など、トラブルを抱えながら、母の死の真相を突き止めるため、妹と島を訪れ、彼はそこで自分が知らなかった母のもう一つ
の顔を知ります。
「サラの鍵」のようは社会性は無いけれど、ミステリータッチで三代にわたる家族を描いた映画で、結構楽しめました。
家族の中で孤立したアントワンでしたが、痛みを共有でき、支えてくれる人がいたのは本当によかったです。母の死について調べることに対し、温度差のあった
兄妹でしたが、痛みを伴う真実を受け止めた後の思いに共感できました。
アントワン役にローラン・ラフィット。
アントワンとともに真相を追う妹役の「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロランがやはり知的で美しく、魅力的でした。
主な舞台は、「ミモザの島」の別名を持つフランス西部の避暑地・ノアールムーティエ島で、本土と島をつなぐ道が潮の満ち引きで見え隠れする美しい避暑地、ミモザが咲きほこる
シーンも見たかったです。
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