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2015年09月16日00:12

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妄想物語

〜 打ち合わせ 〜


演奏会でも忘年会余興でも

みんなが喜ぶ行事の

主催者兼出演者になる為の

打ち合わせと事前準備ほど

楽しい事はない


ゆきおの文化祭サプライズ提案に大乗り気の僕は

高校の音楽祭で鮮烈デビューした

『普段は目立たない標準服おとなし美人女子達のロックバンド』

のメンバーとそのお友だちを

打ち合わせのために いつもの喫茶店に集まってもらった


カランコロン・・・

「こんにちは」

店の重たい木の扉を開けると もう店には メンバーの

ドラム担当で 演奏パワーと華奢な外見のギャップが魅力の
1年生はやちゃん 
ベース担当で いつもみんなをお姉さん的存在でまとめる
3年生鱒尾さん
ギターとキーボード担当の 老舗看板娘で これまた容姿と
演奏のギャップが魅力の 2年生音桶さん
そして 今回は 音桶さんの友人で三つ子みたいな2年生助っ人の
ギターとボーカル担当の梅林さんと外畑さん

が揃っていて 課題曲の「ブライトン・ロック」を聴いていた


『♪ ムード ♫ こんにちわ ♪ ムード ♫』

みんな CDラジカセから流れる音源に耳を傾け
それぞれの自分が担当するパートに合わせてリズムをとっている

なんかもうわくわくしてきた
事前に学校の昼休みに屋上で ブライトン・ロックの音源を渡して 
演奏当日の担当とシミュレーションを話してあったので
それぞれがイメージを描いていたから

『音桶さんが 今回は汐ゐ先輩がボーカルを抜けるから 
私達三人で ギターとボーカルのパートを 自由にやるの って
言っていますけど いいんですか?』

梅林さんと外畑さんが まるで モスラの幼虫の頭の上に乗った
ザ・ピーナッツみたいに 声を揃えて話す

僕は この二人に音桶さんが加わって 標準服の3人が外見と
著しくギャップのあるギター演奏と男女パートのボーカルをこなす
シーンを想像して 目を瞑り 天井を見上げて感慨にふける・・

『汐ゐさん・・』
はやちゃんの呼びかけに ハッと我に返る

「おっ なになに?」

『よだれ 垂れてますけど・・』


鱒尾さんも くすっと笑った

 




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