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2024年01月21日01:10

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安井(成安)道頓

知り合いが出演する真紅組のお芝居を観に行った。
公演は道頓堀のくいだおれビルの地下、道頓堀ZAZA。場所はよく知っているが中まで入るのは初めて。くいだおれ太郎が目印だ。

フォト


小劇場は満席だった。
真紅組 番外公演 おしてるや〜君を想ふ〜
https://akagumi.net/?fbclid=IwAR2JJ_kXlXyJT4wS9r-Eql17kguel1-UXnKKcUxzVfcWAcqXt639H3l9FGI

「おしてるや」という芝居のタイトルはきっと「推し」のことだろうと思ってたら全然違って、難波の枕詞「押し照るや」のことだった。
奈良の枕詞「あおによし」は有名だけど、大阪(なにわ)の枕詞「おしてるや」はあんまりなじみがない。

劇中紹介されたのは、万葉集の防人歌。
 押し照るや難波の津より船装ひ吾(あれ)は榜(こ)ぎぬと妹に告ぎこそ 

海がきらめき日が輝く、その難波の湊から船を艤装して私は出航したと愛しい貴女に告げてほしい

芝居のベースは大阪城下、久宝寺村の安井道頓が秀吉の許しを得て堀を開削した実話に基づいている。
安井(成安)道頓
https://osaka-chushin.jp/nigiwaipanel/dotonbori-jp/a0d02-jp/

「大坂夏の陣」
落城後、一面焼け野原となった
大坂の町。
太閤様が愛した城も町も人も、
全てなくなってしまった。
しかし、何もなくなった大坂の町で、
なくならなかった「もの」があった。
生きるために、金のために、使命のために、
意思を継ぐために…
それぞれの想いを胸に、
集まってきた老若男女。
「おもしろそやし、やってみよか」
果たして、こんな奴らで
無事に堀はできるのか?
道頓堀にまつわる男たちと女たちの、
ちょっとおかしな「ど根性物語?!」

大坂夏の陣で大阪は焼野原になり道頓も死んでしまう。そんな荒廃した大阪で未完の堀の開削を再開し大阪を立て直そうとする人々の群像劇だ。 

夫が妻や家族を残してどんな気持ちで発っていったのか。明日会えなくなるならもっと気持ちを伝えておけばよかった。口うるさい妻だったけれどいなくなってしまうと淋しい。会いたい・・・そういう思いが歌にこめられており、先の震災にも重なる部分があった。

「君の瞳に恋してる(Can’t Take My Eyes Off You)」に、万葉集のうたをあてて歌う場面はなかなかだった。


フォト


観劇後は、かに道楽の看板から裏通りに入り、法善寺横丁、水かけ不動さん門前の夫婦善哉、そして松竹座、はり重、など・・
外国語しか聞こえてこない変わりゆく難波道頓堀界隈で、わずかに残った変わらないものたちを巡ってきた。ヒロタ(シュークリーム)は100周年らしく戎橋筋にポップアップ店舗ができていた。







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