小樽運河クルージングは、屋根のない平底船のようなボートで遊覧する。運河の全長は１１４０メートルある。時間は、４０分弱という。
好天で風もない。絶好のクルージング日和だ。
◎いったん小樽港に出て
クルージング船には、満席だと７０〜８０人は乗れそうだが、第１便は僕を入れて１０人にも足りなかった。
橋のそばの船着き場を出て、いったんクルージング船は、運河外の小樽港に出る。これで、運河が小樽港のすぐ陸側に造られていたことを乗客に見せる。
そこは、先ほど小樽海上観光船「あおばと」の出たところだ。海は凪いでいるが、ガイドさんによると、防波堤が出来るまでは、海が荒れた時は伝馬船も出られないほどだったという。その防波堤は、「あおばと」で通過した。
その後、クルージング船は反転して運河に戻る。そしてここから北運河と南運河に別れるのだという。
◎渋沢栄一が渋沢倉庫を造る
北運河は、昔のまま保存されていて、幅は４０メートルあるが、北運河は、道道臨港線を造るために一部埋め立てられ、幅は２０メートルに狭められている。
クルージング船のガイドの説明によると、一時は運河そのものが廃止・埋め立ての危機にあったのだという。それを住民と市が、保存に動き、それが前述の線で妥協の結果、かなりが保存されることになった。
おかげで今では、小樽の一番の観光スポットになった。
最初、クルージング船は北運河を北端まで運行した。今も稼働している北海製罐の工場が右側にあり、運河の左側は広い運河幅を利用して、様々な小型船が係留されていた（写真＝正面の倉庫跡は今はお土産屋のようだ）。
ここで、ＮＨＫ大河ドラマゆかりの渋沢栄一が造ったという澁澤倉庫を観る。南運河も含めて、かつて小樽には４つも澁澤倉庫があったという。
◎運河から南運河の倉庫群を観る
そこから反転して船は、中間辺に戻り、幅の狭まった南運河をゆっくりと滑っていく。
橋をくぐり、クルーズ船乗り場辺りを過ぎると、左側には旧倉庫群が並ぶ（下の写真の下は南運河の澁澤倉庫）。むろん今は、使われていない。その代わり、中はレストランやお土産屋になっている。
ところが僕が上陸後に訪ねると、武漢肺炎パンデミックのせいで１軒を除いて休業中だった。
南運河の倉庫群は、最も保存されていて、ゆったりとした船上からのんびりと観望できた（写真＝南運河の南端で戻るために反転した際に）。これは、乗った価値があると思った。
約４０分後、クルージング船は船着き場に戻った。若い女性がガイドだったが、彼女の説明も適切だった。
昨年の今日の日記：「札幌の旅（８）：開拓の村で札幌農学校、北海道大学教養部学生の青春の巣窟『恵迪寮』を観る」
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