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2021年02月08日22:21

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エモせつない本能寺

昨夜はNHK大河ドラマ『麒麟がくる』の最終回「本能寺の変」

◆『よろず造ったものがその始末を成すしかあるまい』

帰蝶(信長の妻)のことば。
「父上(斉藤道三)は私に信長様に嫁げと仰せられ、そなた(光秀)も行けと言った。今の信長様(モンスター)を造ったのは父上でありそなたじゃ。」
帰蝶は「私が父上(道三)であれば、信長様に毒をもる」とも言った。自分の夫であるのに。
子どもが暴走したらやっぱり生んだ親が責任とるしかない、みたいな。こういう自己責任主義って日本だけかな。
親が生んだ責任の名においてモンスター化した子供を殺めた熊谷の事件(元農水省事務次官長男殺害)のことが少し頭に浮かんだりした。


◆信長と光秀の関係性

前回から、信長は結局どういう人物だったのか、光秀は・・?と考えていたがやっぱり信長はカリスマ性があり革新的で突破力のある人物ではあったけれど、人の心に寄り添うとかそういうことはできない人だったんだろうなと思った。いちいち立場の違う人たちに配慮していたら改革はできない。「誰にも手出しできない大きな国を作る」=「戦いのない世の中をつくる」という壮大な計画の元には、多少の血が流れても仕方ない。

信長はアスペルガー症候群(発達障害)だったと推測する。非情なのはわざとではなく人の気持ちが理解できないからだろう。彼の奇行に対して周囲の目は冷たく母親は弟を可愛がり親の愛に飢えて成長した。信長は旧態依然とした風習を嫌い、秀吉や光秀など身分に関係なく能力主義で家臣を登用した。そういうところには先見の明がある。しかしそういう姿勢が一貫していたわけではなく、奈良の守護を決めるときは家柄のよい筒井順慶を登用し松永久秀を排斥した。これにより松永は造反するのだが。
ま、結局信長自身が家柄がよい御曹司だったからか。ほんと彼の言動には一貫性がなく気まぐれなところがあり、家臣は翻弄された。大物だがアダルトチルドレンなので承認要求が強く欲求が満たされないと切れ、手が付けられないほどのモンスターになった。

信長はひたすら光秀LOVEの人だったらしい。だから好きすぎる光秀が「僕ちゃんのいうことになんで反対するの?WHY?」とまじで思ってたらしい。光秀への暴行も愛情の裏返しなのか?可愛さあまって憎さ100倍?男の子が好きな女の子をいじめるみたいな?

当の光秀は一言でいうと義の人だったらしい。上司にも部下にも友人にも忠義を尽くす。いろんな人から信頼され相談やアドバイスを求められる人柄。義の精神自体は素晴らしいが、あちらを立てればこちらが立たず、誰にも平等に誠実であろうとすればするほど自分の中に矛盾が生じる。光秀はその矛盾をついに消化できなくなり本能寺の変を実行するに至ったのでは?
決して信長への恨みなどという単純なものでなかったのは明らかだ。衝動的感情的行動でもなかった、熟考の末の決断だったに違いない。信長とともに「大きな国を作る」ために奔走してきた人生であったが、同志は手の付けられないところに行ってしまった。己の義を貫くにはこの方法しかないという結論に至った。最終回はとても「エモせつない」終わり方だった。

◆明智十兵衛光秀の覚悟

帰蝶の言葉が予言したように「(信長というモンスターを)造ったものがその始末をせねば」的責任感から決起したのか。真意は最後までわからない。松永久秀や徳川家康の件など信長の非情さに対する怒りと悲しみがずっと尾を引いてたのがついに足利義昭を殺せとまで命じられ心が限界値を超えたのかもしれないし。
最後の2人のシーンは象徴的。信長は今でいうDV男・モラハラ男にそっくりだと思った。つまり光秀と信長は共依存の関係。
信長の最期のことば「是非におよばず」は、これほど信頼していた光秀が自分を討つというのなら致し方ない、という諦観だった?
何が正しかったのか間違っていたのかは謎のまま終わるが、信長を討った謀反人・明智光秀という人物像は明らかに塗り替えられたと思う。

PSどうでもいい情報・・ 長谷川博己(光秀)と真島秀和(細川藤孝)と、滝藤賢一(足利義昭)は同い年

【麒麟がくる】視聴率18%台で有終の美 全44話平均は14.4%
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=6404975
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