「ジョーンの秘密」

スパイ容疑で逮捕された80代の女性の実話に基づくベストセラー小説を、名女優ジュディ・デンチ主演で映画化したイギリス映画です。

夫に先立たれた後、イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていた平凡な老女ジョーンが、突然訪ねてきたMI5に逮捕されてしまいます。彼女にかけられたのは、半世紀以上も前にロシアのKGBに核開発の機密情報を漏えいしていたというスパイ容疑でした。なぜ仲間や祖国を裏切るような行為に関わったのか、その真相が数奇な半生を通じて描かれます。

ジョーンは彼女なりの信念、ヒロシマ、ナガサキの悲劇が再び起こらないように、東西のバランスを保とうという信念を持って行った行為ではあるけれど、利用されてしまったのは事実であり、好きになった男に惑わされたという部分ももちろんあるわけです。

ジュディ・デンチの存在感、熱演、そしてリケジョである若いジョーンを演じたソフィー･クックソンが知的で美しいです。行ったことないけれど、オックスフォードと違い、ケンブリッジは行ったことがありませんが、素敵な町で、学生生活も楽しそう。スパイ映画ならではのスリリングな場面なども楽しめました。