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2020年05月10日16:17

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5月8日 渋谷らくご 一之輔シリーズ こんな若手もいるんだぜ


 5月の渋谷らくご、会場はいつも通りユーロスペースで無観客、リアルタイム視聴のみというオンライン寄席の有料配信となった。
 noteでお気に入りライターの記事を買うノリでチケットを購入すると、映像配信サービスvimeoのサイトにアクセスできるURLが手に入る仕組み。興味半分で5月8日20時〜22時、一之輔主任の若手の会に参加してみた。

●青森「バスルーム心中」「お祭り佐七」
 途中で何度も映像が固まる。我が家のネット環境のせい?でも止まったのは青森の時だけで、以降は全く問題なかったのだが。「(シブラクは)ひとり30分だそうですが、30分も落語をやったことがない」と聞いて、シブラクは演者の持ち時間が長かったことを思い出す。30分存分に使える演者ならいいが、力量無い人の30分を聞かされるのは苦痛な時もあり、これがシブラクから足が遠のいた理由のひとつでもあった。
 この持ち時間の長さを前半新作、後半古典の二部構成という合わせ技で挑んだ青森。それが成功だったかどうかは置いておいて、意外にも古典落語の方で、ちゃんと啖呵切れるんだ!と妙なところで感心。三三から「お弟子さんは古典が出来るのに」と云われた師匠・白鳥の「ユーチューブで覚えるんだよ!」発言を思い出した。

●駒治「十時打ち」
 もはや駒治の代表作となった新作だが、元々はシブラクの彦いち主導による創作落語の会から生まれたものなんだそうだ。夕食時、食卓にタブレットを持ち込んでみていたら、家族に「娘を東武鉄道に売り飛ばしてやる!」「東武はやめてくれ!せめて西武・・・」のくだりが大ウケ。

1分間のインターミッションをはさんで

●談洲「締め込み」
 この会のチケットを買ったのは、この人が顔付けされていたから、というのもあった。「立川流マゴデシの会」の前座で見て以来、どうも気になっていた元ヒップホップダンスインストラクターだった談笑のお弟子さん。真面目な吉笑はともかく、笑二とか「一体どこからこんな人材が?」と、よくわかんないのが談笑一門だが、談洲にも「なんでこの業界に?」という疑問半分、「よくぞ噺家に!」という期待半分がある。
 30分という与えられた時間の長さもあるのだろうが、なかなか濃い(クドい)「締め込み」となった。元々が好き合った仲の嫉妬交じりの夫婦喧嘩なわけだが、互いが互いを責めながら無理やりにホメ合うという、聞いていて頭が痛くなってくるようなすごいノロケ合い展開。これは煮え湯を浴びせられなくても、聞くに堪えなくて出てくるわ、泥棒も。

●一之輔「子別れ 下」
 大手プロダクションに所属したそうで、このところコメンテーターとしてよくテレビに登場している。ラジオ番組も長くやっているし、フリートークとかお手の物だろうと思っていたのだが、どうも放送や、一連の配信でのマクラを見ていると、寄席で聞くほどの面白さはない気がする。こちらの気の持ちようだろうか。
 落語の方は寄席で演じる以上に情感たっぷり。特に好きなのが亀の頭の傷の件。いじめられて帰った亀に、怒鳴り込んでやる!と息巻く母親が、いじめた相手の名を聞いたとたんに「我慢おし」と云うしかない情けなさが切ない。「らくだ」の屑屋の娘の件といい、子供が垣間見て思い知る「親の無力さ」に、ダメ親な自分としてもグッときてしまう。

 これまで「ちゆ12才」の記事を読むくらいしか使っていなかったnoteだが、こんな利用方法もあるんだね。日本全国どこからも見ることが出来るし、便利と云えば便利。ベストでないのは言わずもがなだが、こんな状況下だからしょうがない。

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