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2019年10月05日13:48

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「ある船頭の話」

オダギリジョーの長編映画初監督作品で、脚本も本人のオリジナル。
文明の波や時代の移り変わりに直面した山奥の村を舞台にした、柄本明が演じる船頭トイチが主人公の映画です。
川岸の小屋で一人暮らすトイチは、黙々と渡し舟を漕ぐ毎日を送っていました。そんないつもと変わらない日常を送るトイチの前に、ある一人の少女が現れたことをきっかけに、トイチの人生は大きく変わっていきます。
新潟の阿賀川流域などで撮影したそうですが、とても日本とは思えないような、水墨画のような山河の美しさに魅了され、音楽も素敵です。地味で淡々とした映画かと思えたのは序盤だけで、幻想的で衝撃的・・・そして、近代化される過程で古いものが失われていくこと、人間らしい生き方とは何かを問う映画でした。

柄本明のほかに、村上虹郎、伊原剛志、浅野忠信、村上淳、蒼井優、笹野高史、草笛光子、細野晴臣、永瀬正敏、橋爪功ら、日本を代表する俳優陣が集まって、豪華。ヒロインの謎めいた少女役は、オ−ディションで勝ち抜いた川島鈴遥。
「ブエノスアイレス」「恋する惑星」などで知られるクリストファー・ドイルが撮影監督を務め、黒澤明監督の「乱」でオスカーに輝いたワダエミが衣装デザインを担当。音楽を映画音楽初挑戦となるアルメニア出身のジャズピアニスト、ティグラン・ハマシアン。さすが、国内外で活躍するオダギリジョーさんです。
彼がゲストトークする日のチケットは完売で残念でしたが、見てよかったです。

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