2016年 岩井俊二
岩井俊二の美しいファンタジー。花とアリスを見ているようだった。かつての少女漫画に見られた叙情性を感じ取れる。原作小説は主演の黒木華をイメージして監督自身によって書かれたそうで、確かに女優の持ち味をよく引き出している。あたかも周防監督なら「Shell we ダンス?」に相当、結婚を申し込むのではという勢い。ほとんどがハンディカメラで撮影されており、僅かな絵の揺れが緊張感をもたらす。上演時間は3時間半に及ぶが何か削ったり足したりするところはない。
公開から3年目のこの頃でもファンの集いで上映会が催行されたそうだ。近所だったら参加したかった。
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