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2018年09月24日14:22

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妄想物語

〜氷の上に立つように〜

久しぶりにこの教室に戻ってきた有賀さんは夢の国からの留学生
そう言えは一学期は向こうに一旦戻るって言ってたけど
こんなに早く戻ってきてくれるとは意外というかなんか嬉しい
去年キーボードのお姉さんが小さな国に行ってしまってから
夢の国に行くこともなくなってしまったのもあるし‥

「おっ!有賀さん 久しぶりじゃん」

もっと気の利いたセリフを言えないのかと自分が嫌になる

『お久しぶりです 皆さん相変わらずお元気そうですね』

「もう元気元気 夏休みの間もずっとずっと練習練習‥だよね」

僕が外堀さんと音桶さんを交互に見ながらあいづちを求めると
それまで傍らでやりとりを聞いていた外堀さんが呟く

『言葉の反復 それは物事を完璧に仕上げたいという心の現れ
そしてその願望の阻害要因としての自身の自信のなさに気づいた
反動として 周囲の者に同じ願望の達成を求める事が往々にして
あり 煙たがれる‥』

鋭い指摘にたじろぎ 僕は音桶さんにあいづちの方向転換をする

「ね 音桶さん?」

『ん!?あっそうそう 夢の国のUFOっていつ乗れるの?』

音桶さんがあわあわして いつの間にか読んでいたコミックを
膝の上に伏せ 話の流れに関係ない自分の関心事を応える
いったいいつの間にコミックをとりだしたんだ 手品師か

『今すぐでも大丈夫ですよ 彼らがいますから』

そう言いながら有賀さんが振り返って教室と廊下の壁を見た

番人1《こんちわー》
番人2《こっコラ!妹姫のご友人になれなれしすぎるぞ!》
番人3《そうよ あなた品がなさすぎるわよ》
番人1《どこでも扉です》
番人2《なんだそれ!?》
番人3《もう ご友人様達ごめんなさい 私達は夢の国で姫に
使える者で姫の移動手段を担っていて 夢の国と姫の行き先を
扉一枚でつなぐのが役目です》

ややっこしいのが登場した
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