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2016年11月27日22:39

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悲願

今日はいつものサイアムスラムに行ってきた。

いつも思う、どうしてこうタイの子供達は集中力がないのだろう。

もちろん、日本の子供達も、一時間の授業で、集中力が持続するのは最初の15分だと言われ、集中力がずっともつわけではない。

しかしタイの子供達は、対象に関心を覚えないと、わずか3分で雑談を始めてしまうのだ。

これではどんな優秀な教師がついたとしても、彼らの記憶には学んだ内容がほぼ残らないだろう。

自分が一番危惧しているのは、タイの子供達にあまり読書の習慣がないことだ。

人間が一番大切にしないといけないことは、過去の教訓に学ぶことである。

知らないことを知るのは楽しい、それを実感することである。

自分の経験でしかものを学べないというのであれば、それは動物とある意味同じであり、山野に伏せる禽獣のたぐいとどこがちがうだろうか。

これをタイの子供達にわかってもらうにはどうしたらいいだろう、自分はずっとこれを考えて、最近は絵本の読み聞かせに重点をおいている。

本は日本で名作と言われているものばかりを選択し、タイ語化している。

今回は日本人には有名な芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を使用した。

本を読むことは楽しい、知らないことを知ることは楽しい、子供たちが無意識にでもそう思ってくれたらしめたものだ。

経験上自分は知っている、自分で本を探し、読んでさえくれれば、そこから興味はどんどん高まる。

極論を言えば、本さえ読んで、知識を得る訓練さえ積めば、多少の学歴など凌駕できるのだ。

いいかえれば、これほどスラムなどで育つ貧乏人にとっても有効な習慣はないといえる。

「どうか、知識を吸収して、それを自分で判断し、人生でいかせる人間になってくれ。」

そんな願うような気持ちで、今日もいつのまにか自分は、子供達の姿に、自分の姿を重ねていた。

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