こう見えて、中学から高校にかけてはバスケットボール部に入ってました（中学のときはキャプテンだったんですよ、オホン←プチ自慢）。
中学入学時には、既に160�僂呂△蝓△修稜�頃の子どもとしては大きい方だったので、「期待の新人」だったわけですが、その後、身長の伸びが鈍り、中学3年間でせいぜい6�僂�らいしか伸びなかったので、「期待の新人」としては、やや「期待外れ」に終わってしまいました。
もっとも、一度だけですが、岡山市の大会でチームが3位に入ったことがありました（その中学としては、何年かぶりのこと）。また、私の学年が指導した次の学年の選手たちが主体となったチームは、全国大会まで行ったようですから、まぁ、悪い先輩ではなかったのでしょう。
そういうわけで、バスケに打ち込んでいた時期があり、その時期と丁度重なったので尚更なのかもしれませんが、今なおその名を忘れられない名選手がいます。
生井（なまい）けい子さんです。
彼女は、日本の女子バスケが1975年の世界選手権で準優勝したときの、その大会における得点王※であり、MVPです（とくにMVPが優勝国以外から選出されたのは極めて珍しいことです）。
Wikipediaによると、現役時代のこの人の身長は178�僂箸△蠅泙垢�、これはおそらく何かの間違いではないかと思われます。実際、162�僂世辰燭氾舛┐討い觧駑舛發△蠅泙垢掘�見た目もそれくらいだったように記憶しています。まぁ、日本人女性としては低い方ではなかったとしても、どこにでもいる程度の身長の人だったと思います。
初めてこの人を見たのは（もちろんTVでのことでしたが）、1974年にテヘランで開催されたアジア大会での韓国との決勝戦でのことでした。
衝撃的でした。
最後まで1点を争う大接戦となったこの試合で、タイムアップ寸前に生井さんがコートの中央辺りから放った超ロングシュートが見事に決まり、1点差でリードされていた日本は逆転優勝することができたのです（シュートが決まってボールが床に落ちた時には、既にタイムアップのブザーが鳴り終わっており、シュートの有効性をめぐってしばらく審判団が協議したほど微妙なタイミングでした。まさに今日で云うブザービーターそのものだったわけです）。
そこに至るまでも、生井さんはとにかく目まぐるしく動き回り、必ずと言ってよいほど得点機には顔を出していた印象があります（「生井」という名前がアナウンサーの口から発せられるのを何度耳にしたことか）。身長が低くてもここまでやれるということは、そろそろ身長の伸びが鈍り始めた私には、非常に励みになりました（とはいえ、あの抜群のセンスの良さは、ほとんど天才的で、真似しようにもとても真似できるものではありませんでしたが）。
以来、この人には注目していたので、日本の女子バスケが、コロンビアで開催された上記世界選手権で準優勝したと聞いた時にも、あの人ならそれくらいやるかもしれないと感じたものでした。
この人の動きが段違いにすごかったことは、現地コロンビアの人にもはっきりと分かったらしく、当時背番号8の彼女がボールを持つと、子どもたちでさえも「オチョ！（スペイン語で８の意）」「オチョ！」と騒ぎ立てたそうです。ここまでくると、流石に大会当局も、日本が優勝できなかったにもかかわらず、生井さんをMVPに選出せざるを得なかったでしょうし、上述のとおり、実際そうなりました。
それにしても、バスケットボールのようなボディコンタクトの激しいスポーツで、体格的に恵まれているとはとてもいえない日本の女子がこれほどの成績を残したということは、当時としては(いや、おそらく今でも)とても考えられないくらいの快挙でした（残念ながら、現在に至るまで、日本の女子バスケはこの成績を凌駕できていません）。
そのため、世界選手権の試合は放送しなかったマスコミも、にわかに注目し始め、女子バスケが初めて正式競技に採用されたモントリオール・オリンピック（1976）では、女子バスケの試合の様子が逐次、映像となって放送されました。
ここでも、生井さんは頑張り、縦横無尽の大活躍を見せてくれました。とくに、初戦のアメリカに勝ったときには、これでメダルは確実と思ったのですが…、うまくいかないものですね、終わってみれば日本は６チーム中５位でした（優勝はソ連。アメリカは2位）。
それでも、生井さんは、この大会でも得点王に輝いています。
生井さんの立場からモントリオール・オリンピックを振り返ってみれば、こういうことであったようです→
http://www.yomiuri.co.jp/local/tochigi/feature/CO005276/20140802-OYTAT50005.html
やはり、スポーツの世界に生きる人々にとってはオリンピックでメダルが取れるかどうかは重大問題なんですね。
それだけに、そのオリンピックを私物化し、金まみれの手垢にまみれた汚らしいものにしている輩の罪深さには憤りを覚えます。
今日（17日）は、40年前、生井さんが得点王になりながらも、悔しい思いをすることとなったモントリオール・オリンピックが開幕した日です（生井さんは、この大会を最後に現役を引退されました）。
※ ただし、この得点王については、4位だったと伝える資料もあり（その資料では、得点王はイタリアのポッチ選手とされている）、今一つはっきりしません。
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