子どもの頃、「不思議な動物の世界」という百科事典くらいの大きな本がありました。
確か、リーダーズダイジェストから出版されたものでしたが、素晴らしい写真と共に、各動物について、大人が読んでも興味深い内容が、子ども向けに書かれたものでした。
その中に、アメリカリョコウバトの話がありました。
アメリカリョコウバトは既に絶滅しています。かつては、これくらい数が多い鳥類は他にないと云われたほど、北米に溢れていたということですが、肉が非常に美味であったこともあって乱獲され、絶滅に追い込まれてしまったのです。膨大な個体数のわりには、繁殖力が低かったそうです。
本には、最後の１羽として動物園で生き続けたマーサ（合衆国初代大統領のジョージ・ワシントンの妻の名にちなんだ名前だそうです）の剥製の写真が出てました。マーサは1914年9月1日に老衰のため亡くなり、これでアメリカリョコウバトは絶滅してしまいました。
どうしてこんなことを書いたかというと、今日は、もう一つの絶滅種であるオオウミガラスが絶滅した日であるからです。
こちらの方は、随分、残酷な最期を迎えています。
オオウミガラスは、体長約80�僉�体重約50�圓傍擇崑膩燭猟擦如△發箸發箸蓮△海猟擦�ペンギンと呼ばれていたほどペンギンによく似た鳥だったらしいですが、肉や卵を食用にするために、また羽毛や脂肪を採取するために乱獲され、1820年頃には、遂に繁殖地がアイスランド沖のウミガラス岩礁だけになったそうです。
ところが、不幸なことに、1830年に海底火山の噴火にともなう地震によりこの岩礁が海に沈んでしまい、辛うじて生き残った50羽ほどが、近くのエルディという岩礁に移り住んでいたのですが、人々はこれも次々に狩っていったということです。絶滅寸前になったことで、却って希少価値がつき、一攫千金を狙った悪どい者たちが現れ、これを防ぎきれなかったのです。
そして、とうとう1844年の今日、エルデイで最後に確認されたオオウミガラスの生体は抱卵中のつがいであったということですが、発見と同時に発見者に1羽は棍棒で殴り殺され、もう1羽は絞め殺されてしまいました。しかも、残された卵は殻が割れてしまっていたといいます。かわいそうですね。
絶滅動物というと、一般には、「不思議の国のアリス」(明日は151年前にこの物語が刊行された日に当たります)にも出てくるドードーが有名ですが、ドードーは、モーリシャス島にいた鳥で、やはり西洋人の東洋進出とともに350年ほど前に絶滅したとみられています。
ただし、絶滅原因は乱獲によるものではなく（肉が煮ても焼いても食えないくらい不味かったそうです）、西洋人が持ち込んだ豚に卵を食べられたのが、絶滅原因であると現在は見られています。
もっとも、最近、次のような動画が撮られて（
http://tocana.jp/2015/03/post_5995_entry.html）、もしかしたら、今も生きているのではないかという微かな望みが出てきました。
本当にそうだとしても、そっとしておいてやりたいですね。
ちなみに、こういうこともあるからかもしれませんが、mixiには、「絶滅動物にロマンを感じます」というコミュもあります（
http://mixi.jp/view_community.pl?id=80976&from=home_joined_community）。参加されてる人は、皆さん興味深い話をアツく語っておられます。
こうした絶滅動物に限らず、動物の世界は、まだまだ不思議に満ちてます。
つい先日も、こんな画像を見つけました→
http://onikowa.com/cryptid/791/
これらの動物たちが、絶滅動物と同じ運命を辿ることがないように切に祈ります。
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