我々が目にしたエストニアの首都タリン旧市街の北口を画す「太っちょマルガレータ」は、1529年の創建で、当時のタリンの街の北口を守る砲塔だった。
◎囚人の食事を差配したおでぶのマルガレータおばさんの名
なぜ「太っちょマルガレータ」なのか。
創建後しばらくたって、ずんぐりした塔は、砲塔と使われなり、監獄になった。ところが監獄も、1917年のロシア革命の混乱で火災になり、廃墟になったという。現在は、修復されて海洋博物館となっている。
監獄として使われていた時代、囚人の食事を差配したマルガレータおばさんが、かなりのデブだったため、「太っちょマルガレータ」と呼ばれていたものらしい。マルガレータおばさんの機嫌を損ねると、カーシャ(粥)もバランダー(野菜スープ)も盛りが良くなかったのだろう。
◎スール・ランナ門入ると優美な「3人姉妹」
確かに太っちょマルガレータのそばに寄って見ると、武骨な建築で、美しくはない。窓は、砲塔にも監獄にも向いているように小さい。
我々は、その隣のスール・ランナ門(写真左)を通って旧市街に入った。門には、立派な紋章が付いている。中世の王家の紋章なのか。
門を入って1ブロック行くと、狭い小路に面して「3人姉妹」と呼ばれる15世紀の建築が目に入る。優美な外見なので、「姉妹」なのだそうだ(写真右)。なお旧市街には、これとは別の「3人兄弟」もある。「3人兄弟」は、ラトヴィアの首都リガの旧市街にもあった。
◎今は5つ星ホテル
正面玄関に旗が出ているのは、ここが「スリー・シスターズ」という5つ星ホテルになっているからだ。内部の設備は、いいのだそうだ。
今晩、我々は旧市街の外、城壁を出てちょっと歩いた所にあるホテル・メトロポールに泊まる。
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