「ショート・ターム」

アメリカ映画で、虐待やいじめなどで傷つき、家庭や心にさまざまな問題を抱えたティーンエイジャーを預かる短期保護施設を舞台にしたヒューマンドラマです。

直接、彼らのケアに当たるスタッフが皆、とても若いのに驚きますが、若くないと務まらないハードな仕事だと、すぐに理解できました。
施設の敷地外へ逃げ出す子もいて、スタッフは子どもの身体に触れてはいけないという規則もありました。ひたすら追いかけ、言葉で説得し続けるしかないのです。

前半は、正直、「わー、大変だ」という思いだけでしたが、後半になって、映画が輝き始めます。

この施設で働く二十代のグレイスは、温厚な明るい女性で、同僚の恋人がいましたが、彼にも言えない心の傷を抱えていました。
入所してきた、ある少女との出会いがグレイスを大きく変えていきます。
それからの彼女の魅力的なこと！

明日の希望を感じさせ、９７分と短いけれど、見ごたえがありました。

各国の映画祭で30の賞を受賞し、映画レビューサイト「ロッテン・トマト」で満足度99％を記録。
グレイスを演じたブリー・ラーソンは、今作でブレイク、注目される若手ハリウッド女優になりました。