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2014年11月29日22:26

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Mr.Bojangles 高倉健という生き方

私は長年日本映画に興味がなかったので健さん主演映画もほとんど見ていない。なので健さんの追悼特番でやっている映画を今ごろせっせと見ている。

「南極物語」「あなたへ」「ホタル」「幸福の黄色いハンカチ」など。映画をたてつづけにみて、なんだか疲れてしまった。これぞ高倉健というか。その人のためにいちから脚本から映画を作る、そんな希少価値の大物俳優だが、80を超えても「健さん」であり続けるための努力・・しんどかったやろなぁと。

NHKプロフェショナル「高倉健という生き方」(録画)をもう一度見る。2年前オンエアされた時も見たと思うけど、いま見ると健さんの遺言がいっぱい詰まっている。彼は自分がもう長くないことをわかっていたんじゃないだろうか?だからNHKの密着取材を受け入れたのだろう。

生きるために不本意ながらも選んだ俳優という道。でも本人が「運命でしょうね」というように、プライベートをあきらめ高倉健という生き方を最後まで生き切ったのはすごい。番組最後の「プロフェッショナルとは?」という質問にはただひとこと「生業(なりわい」と。それ以上でもそれ以下でもない。健さん(本名:小田剛一)は終生高倉健として生きることでプロとして最高の仕事をしたんだ。
去年文化勲章を受章しているが、森光子がもらったのなら、健さんも没後国民栄誉賞もらうかもね。

お酒が飲めない健さんはコーヒーが大好きで、その日も映画「あなたへ」の出番待ちのホテルの部屋でコーヒーを飲みながら好きな曲をかけて聴いていた。健さんが好きな曲ってどんな曲なんだろう?と耳を凝らして聞いていたらかかったのがこの曲。曲名は具体的には出なかったが、そのときBGMでかかっていたのは聞き覚えのあるこの曲だったと思う。
「ミスター・ボージャングルズ」。カントリーのスタンダードで、サミー・デイヴィスJr.やボブ・ディラン、ジョン・デンバーも歌っている。




そういえば健さんが一番好きな日本のミュージシャンは大塚博堂らしい。友人にもらった博堂のカセットテープを聞いてファンになったそうだが、二人が会ったことはなく、大塚博堂は1981年(昭和56年)37歳の若さで急逝してしまう。大塚博堂の曲では「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」「旅でもしようか」「ふるさとでもないのに」などを特に気に入っているという。千葉真一と野際陽子の結婚10周年記念には博堂の「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」をBGMにして、自ら祝辞をカセットテープに録音してプレゼントしたとか。

東日本大震災が発生後に、メディアでよく聴く機会が増えてから、毎日のように聴くようになった曲として山下達郎の「希望という名の光」を挙げている。自分の台本のカバーに歌詞カードを忍ばせていた。


MEMO)

映画「あなたへ」(2012年)は、健さん205作目の映画にして遺作となった。

妻役・田中裕子が富山刑務所の慰問のときに必ず歌う歌は、宮沢賢治作詞「星めぐりのうた」。田中裕子とは同じ降旗監督の「ホタル」でも夫婦を演じている。

共演した大滝秀次は、たったひとことの台詞でその人物の悲哀や風土をあらわせる名優。この撮影のあとほどなくして亡くなった。

同じく共演の佐藤浩市は、映画「南極物語」にもちょい役で出ていた。また「南極物語」で健さんの同僚(渡瀬恒彦)の恋人役で夏目雅子が出ていた。美しかった。

今年の夏、旅行で飛騨高山に行った帰り、国道158号線沿いのドライブインみたいなところで飛騨高山ラーメンを食べた。おいしくて有名な店みたいでわざわざ並んで食べたのだけど、その店内に「あなたへ」のポスターが貼ってあった。店主が健さんのファンなのかなと思ったりしたけど、高倉健がビートたけしと出会う水汲み場がこのラーメン屋の前。ここが撮影場所になったのね。「あなたへ」を見て初めて知った。記念写真撮っとけばよかったな。
ドライブステーション板蔵(飛騨高山ラーメン)http://www.itakuraramen.com

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