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2012年04月24日23:45

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4月23日 池袋演芸場4月下席昼の部 落語協会真打昇進披露

 一之輔の披露もいよいよ大詰め。朝から雨だったが、前売り券買ったので行かないわけにもいかない。開場40分ほど前に着くともう7〜8人並んでいた。どの人も何日も披露目に通っている様子。自分は今日だけ。

●前座 一力「子ほめ」 
12時開場のはずが若干早まり、12時になると早速この人で幕が開く。舞台上は薦被り、紋を染め抜いた幕で飾られ、披露目仕様となっている。「死んだお爺さんに似て」を「煮て」とこんがらがって、「死んだお爺さんを焼いて・・・」と誉めて(?)しまうくだりは初めて聞いた。開場ギリギリまで、前座なのにしっかり時間をもらっていたのはよかったね。

●ぽっぽ「垂乳根」
お千代さんが18歳ヴァージョン。23歳ヴァージョンと、どっちが正しいの?

●アサダ二世 マジック
「今日は真面目にやる」と云ったものの、いつも通り。「猫が指を〜」の言い訳は、前々からの定番らしい。

●才紫「黄金の大黒」
 この後口上で馬風が「抜擢真打ちだと恨まれたりするものですが、抜かれた者も一之輔ならしょうがないと、却って彼の周りに若手が集まる・・・」と云っていたが、まあそういう所もあるにはあるでしょうが、抜かれた側の胸中はなんとなく考えを巡らせてしまいます。

●玉之輔「マキシム・ド・呑兵衛」
 この噺に限っては、白鳥がやるよりこの人がやる方がいいと思う。なんか、ちょっと突き放した面白さがある。

●半七「教科書にかける情熱」(新作)
 こんなタイトルの噺だったのか。高座にあがって早々、「前の人から今日の客は新作だとわかったら厭な顔してたと聞かされて・・・新作をやります」

●一朝「壺算」
 一朝師の壺算は徳さんに腹黒さがなくて、威勢が良くて格好良いから好きだ! 入門時、楽屋出口で出待ちしていた一之輔のエピソードがほほえましかった。

<中入り>
中入り中に玉之輔とぽっぽが落語協会のゆるキャラ「花鹿」グッズを場内で売る。ぽっぽ嬢にオタファンが多いとは聞いていたが、彼女の写真を入れた「痛ンブラー」で飲み物を飲んでいた男性がいたのに驚いた。

●口上
 舞台上には下手から司会の市馬、金馬、新真打、一朝、馬風。後で市馬が「昔の口上にはもう少し厳かな雰囲気があったけれど・・・」と云ったとおり、かなりカジュアルな雰囲気。これは馬風が加わった影響では。小三治がいたら、もっと違っていたのではなかろうか。馬風が市馬に歌をふって市馬が新真打の為に「相撲甚句」、師匠の一朝がお得意の笛を吹く。


●ロケット団 漫才
代演無しでロケット団、嬉しい! 「どうも〜この前打ち上げに失敗したロケット団です〜」でのっけから爆笑。ロケット団の出来は三浦が調子が良いかどうかに掛かっている。倉持ももちろんいいんだけど、フロントマンは三浦。

●市馬「権助芝居」
こんなベテランに「真っ直ぐな芸」もないだろうが、本当に「まっつぐ」なんだからしょうがない。

●正朝「手紙無筆」
時間がかなり押してきたのか「もう短く済ませますのでお後をお楽しみに」

●金馬「長短」
口上では正座だったが、高座ではいつも通り見台を置いて。短気とのん気の二人組を江戸っ子と浪速のおっとりさんとで表していた。

●正楽 紙切り
「北国の春」というお題で、かなり困っていた。作品を渡すとき「これはシラカバですから・・・」と説明。「真打披露」では「こちらからバフウ師匠で・・・」とこちらも説明。

●一之輔 「子は鎹」
時々出来に波があるように思えても、一之輔の落語を追いかけたくなる人がこれほどまでにいる、そのことがよくわかる。ときどきマジックをいきなり見せられたみたいに、人の感情を動かすことが出来るんだよなあ。琴線に触れるというのが正しいのかな。自分の隣席の人はメガネを外してハンカチを当てていた。以前三三の芸を「もっと歳を取ったときに改めて聞き直したい」と書いた憶えがあるが、一之輔にはそれをあまり感じない。それは若手らしさを感じさせない貫禄というのもあるが、たぶん一之輔のファンは、いま動いている一之輔を追いかけたい一心なんだろうと思う。その意味では落語協会は(そして一朝師匠は)口上で「何十年に一人の逸材」と役員連が口を揃えて云うように、得がたいスターを育て上げたと云えるんだろう。








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