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2009年10月09日11:29

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小説八大龍王 026 【白虎の戦士(後)】

今回は一言!

牧場がレベル10に…なかなかならない涙

それでは小説八大龍王はじめます


【026 白虎の戦士(後)】


〔参考1 用語集〕
ハクビ(眉と髪が真っ白な記憶喪失の青年)

ゴーン(海賊の長)

ライアス(バルナート帝國四神兵団の一つ白虎騎士団の軍団長)

ジューグ隊長(白虎騎士団の部隊長の一人)

バルゴー隊長(白虎騎士団の部隊長の一人 コムクリ村を襲撃 ハクビに倒される)

ソルトルムンク聖王国(大陸中央部から南西に広がる超大国)

ミケルクスド國(西の小国 バルナート帝國と同盟を結ぶ)

ジュリス王国(北西の小国 ソルトルムンク聖王国と同盟を結ぶ)

コムクリ村(ソルトルムンク聖王国の南西部にある小さな村)


〔参考2 大陸全図〕
フォト



〔本編〕
それを聞いていたライアスはゴーンを一喝した

「だまれ!海賊などという無法者の力を借りて征服した地になんの正義、なんの益がある

私の今回の出兵は大陸を無法地帯にしている山賊、盗賊の類を成敗するためだ

一人も生かすな 全員首をはねよ!」

そして、ハクビ以外の山賊、海賊は全て首をはねられ、海賊王ゴーンの首はハクビに渡された

ハクビ、ライアスに尋ねる「何故、私を助けるのです 私は聖王国軍の一兵士なのに」

ライアス答える「今回は、山賊討伐が目的であった また帝國軍としてはここはまだ占領地とはいえ敵地ゆえ、まずはその地の人民の安寧を望む

攻めてこない者に対して無益な殺生はしない」

ハクビその言葉には不信感あらわに叫んだ「では何故、私が住んでいたコムクリ村を襲撃して、罪の無い村民を皆殺しにした!白い鎧の兵達が村民を皆殺しにしたんだ!」

ハクビはまっすぐライアスを見据えた

それに対し、ライアスの顔がみるみる引き締まり、その村の名前を思い出すような仕草をし、続いて部下の者にあるものをもってくるように言いつけた

そこに持ってこられたのは2つの大きな壺であった

その壺を前にライアスが語る「実は今年の3月の聖王国王城落城の後、我が白虎騎士団の本隊は同盟国であるミケルクスド國と共同して、ジュリス王国の攻略の戦いに赴いた

その間に10名ほどの小隊長にソルトルムンク聖王国領の地ならし−つまりは我が領土とするための聖王国民の慰撫を命じたのだが、その中の2名ほどが、その意味を勝手に殺戮とねじ曲げて解釈して、民衆を次々手にかけていったらしい

私も8月の初頭にジュリス王国を攻略し、こちらにやってきてその事実を知った」

続けて「二人のうち一人はジューグ隊長、もう一人はバルゴー隊長だ

ジューグ隊長は私が始末した

コムクリ村なら兵の話でバルゴー隊長と記憶している

バルゴー隊長は村人の一人に殺されたそうだが、この壺にはその副隊長2名の首が入っている

こちらで責任をとって始末した

亡くなった村人達は帰ってこないが、この首をもって彼らの慰めとしてもらいたい」

ハクビは驚いて、壺の中を改めると、確かに塩漬けにされた首が入っていた

確認すると顔は少々崩れてきているが、まさにコムクリ村から逃げていった副隊長の二人であった

ライアス「そうかお前はコムクリ村の生き残りの者だったのか?」

ハクビ「はい そしてバルゴー隊長を始末したのは私です」と正直に答えた

ライアス笑いながら「正直な奴だな ハクビとやら…

しかし私はお前のような者が好きだ しかし、次に戦場で相見えた時は遠慮はいらぬ、正々堂々と勝負しようぞ」

ライアスはそういうと、兵をまとめて去っていった

後には海賊王ゴーンの首と、壺に入った副小隊長2名の首が残されていた


〔参考3 あらすじ〕
龍王暦0001年 八大龍王によって八つの國(くに)が建国される

龍王暦1049年8月 ソルトルムンク聖王国にあるクルス山でハクビが発見される ハクビは記憶喪失

龍王暦1050年2月15日 ソルトルムンク聖王国のコリムーニ老聖王とバルナート帝國のロードハルト帝王がバクラにて会談 その席上、コリムーニ老聖王急死 死因は不明

龍王暦1050年2月18日 ソルトルムンク聖王国、バルナート帝國に対して宣戦布告

龍王暦1050年3月 1〜 3日 ソルトルムンク聖王国とバルナート帝國が国境の町バクラで交戦、ソルトルムンク聖王国側大敗 (「バクラの戦い」と呼ばれる)

龍王暦1050年3月10日 ソルトルムンク聖王国の王城マルシャース・グール陥落 ソルトルムンク聖王国滅亡コリムーニ老聖王の孫、ジュルリフォン聖王子は大陸の最南端ツイン城に逃げ込む

龍王暦1050年5月 3日 コムクリ村にバルナート帝國軍が襲撃、ハクビ、マーク、レナは力を合わせて帝國兵士2人を倒す 続いて、ハクビがバルゴー隊長を倒す 以後、グラフ将軍に助けられ、残党軍の拠点であるアユルヌ渓谷に到着する 

龍王暦1050年5月〜8月半ば ハクビ、マーク、レナ達はアユルヌ渓谷で軍事訓練や、近くの村々での山賊等の退治、帝國軍との戦闘を行う 日々、兵として成長していく

龍王暦1050年8月20日 ハクビを始めとする10人がジクリー山のガーンの砦に潜入

龍王暦1050年8月23日 グラフ将軍の軍がガーンの砦を襲撃 ハクビが山賊王ガーンを倒し、後海賊王ゴーンを追う 海賊王ゴーン以下は白虎騎士団に囚われ、ハクビも同じく囚われる


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