前回取り上げた、岡林信康は名前だけは知っていたが高田渡は名前さえも知らなかった。高田渡のことを知ったのは、テレビでドキュメンタリー映画「タカダワタル的」(2004年)のPRをやっているのを見た時であった。独特の、不敵な面構えが印象に残った。その映
日本のポピュラー音楽の中で、よくわからないのが70年代半ばの、フォークソングの凋落である。単にニューミュージックや、フォークロックに取って代わられただけでなく、急速に忘れられていったような感じさえするのだ。ファンも業界もこのジャンルを見捨てた
幼少期からクラシックとイギリスのロックを聴いてきた自分にとって、歌謡曲をはじめとする日本のポップミュージックはどうしても好きになれなかった。はっきりいうと、音楽の質が低いと思ったのだ。10歳の時に、姉が買ってきたクイーンの「オペラ座の夜」(ほ
リヒャルト・シュトラウスのオペラはLPやCDなどで音だけ聴いていると何がどう良いのか、わからないものが多い。音だけ聴いてもわかりやすいオペラといえばベートーヴェン「フィデリオ」とかビゼー「カルメン」あたりだろうか。「フィデリオ」はベートーヴェン