先日、最低気温が1度以下と予報されていた朝のこと。物置きの片付けをしていた僕の背後から可愛いちびすけの声が。「ぱーぱー」「んー?」「プール出してー」その時僕の目の前には萎んだビニールプールが。めざといなー。
決まって右足の人差し指のあたりに穴が空く。それが靴下をゴミ箱に放るタイミングだ。足の形もあるのだろう。他の指より人差し指が長い気がする。中指とそれほど違わないのだが触ると確かに人差し指が長い。ただし、それは右も左も同じだ。それなのに決まって
約束の時間が近づく。それまで音も光も何もなかった暗黒の空間であった部屋から僅かな駆動音とLEDランプが光り出す。それは蛍のそれのようだが、紛れもなくコンピュータのステータスランプであり、ルータ、スイッチ等のブート音の鼓動だ。無数の光と音が部屋
僕のが来週から火星に行くことになったのは、僕のペット(イグアナ)の祖先が初の生体宇宙飛行に成功したからだ。イグアナが生体宇宙飛行の被験体に選ばれたのは様々な宇宙開発事業を行う米国の民間事業者の社長(ジョージ)の妻がイグアナ愛好家だったからだ。ジ
僕の偽物は今日も朝から会社に行き仕事を精力的にしている。本物の僕は家でネット動画を見ながらベッドで昼から酒盛りをしている。僕の偽物その2は夏休みの息子と朝から公園に行って遊んでいる。本物の僕は最近気になっていた行列のできるラーメン屋に並んで
昨日は豆腐ハンバーグ風のこんにゃく麺を食べた。一昨日はボンゴレビアンコ風味のアンチョビライスを食べた。その前はカツ乗せのうな重と冷やしきつねだ。正直うんざりしている。何が言いたいかというと食べるものがだんだんなくなってきているんだ。というの
ゆっくりと丁寧に確実に綺麗に何かをこなすことが苦手だ。一方、手早く雑に適当に汚く何かをこなすことは大得意だ。以前スーパーコンピュータの話題として、何%かは間違うけれど現行の数十倍の演算速度が得られる珍コンピュータが記事になっていたことを覚え
稀に黒煙が昇る空を見る。青空を不穏な黒に染めるそれは、多くの不純物を巻き上げながら散開していく。火災現場がそこにあることがわかる。世に煙というものは様々あれど、真っ黒な黒煙に良いイメージはない。ここだけの話、子供の頃良く火遊びでプラスチック
子供の頃、絵を描くのは比較的好きな方だった。ただ、小学生の頃までは好きなのはデッサンで、色を付ける段階になると苦手でいつも画用紙の表面を毛羽立たせて、過剰な水分でヘナヘナな状態になっていた。それでも無理矢理完成させてはいたけれど、今思うとも
自分で言うのもなんだが、年齢の割に新陳代謝が活発なのではないかと思う。そのため燃費がすこぶる悪く、基本的に常に空腹を抱えている。気がつけば平気で夜食に一食分食べていることがある。また、最近「外で食べてきていいよ」の日に、かの「いきなりステー
息子と昼寝をしていた時。息子の頭が思い切り僕の頭にぶつかった。こっちとしては星が飛ぶほどに大きな衝撃だったから息子もさぞ痛いだろうと泣かれるのを覚悟していたら、起きることもなく爆睡していた。子供の頭はなぜにあんなに石頭なのか。その昔僕(幼稚
顔のパーツの中で最も花形はどこだろうか。口だろうか鼻だろうか、いやいや眉毛や耳だって捨てがたいなどという不毛なことは露にも起こらない。誰がなんと言っても「目」だ。目の存在感とは時として戸惑いを与えるほどに大きい。昔、アトリエで人物画を書いて
先日、某ハイブリッドテーマパークに行った時のことだ。ふれあい広場なる子連れだからこそ堂々と入れる小屋の中にあの愛らしい黄色いあいつはいた。手の中にすっぽり収まり、嘘のように軽く、フワフワして、でも確かに生きている温もりの、あいつ。そう。ひよ
思えば20年ほどインターネットを利用している。初期の頃はダイヤルアップ回線でジーコロジーコロ鳴らしていたなぁと感慨深い。最近はというと息子のためにDVDを大量に溜まったアンパンマンやおさるのジョージのDVDを焼き、文字が読めない息子向けにそれとわか
宇宙船地球号の時速およそ約10万kmだそうだ。これは光速の1/3程度といっても意味がわからないぐらいに速い。一緒に高速移動しているわけだから、乗員たる我々がその速度を意識することは無いにしても、イメージ映像や宇宙から見た映像などで、地球が公転して
僕は鶏が好きだ。多分人並みに好きだ。クリスマスにケンタッキーには行かないけれど。ケンタッキーはそれなりに好きだ。妻には言えないがケンタッキーと聞くと高校時代の彼女のことを思い出す。彼女はケンタッキーのフラドチキンセットを好んで頼んでいて、そ
トナカイ学園の学生が失踪したとの通報を最初に受けたのはチャーリーだった。彼は夜勤明けでチュッパチャプスを頬張りながらいつものように競馬新聞に赤丸を付けていた。勤務時間も残り30分となり、1直勤務のミドガルドが来るのを待ちながら、業務日誌の「