固い頭

息子と昼寝をしていた時。息子の頭が思い切り僕の頭にぶつかった。
こっちとしては星が飛ぶほどに大きな衝撃だったから息子もさぞ痛いだろうと泣かれるのを覚悟していたら、起きることもなく爆睡していた。

子供の頭はなぜにあんなに石頭なのか。
その昔僕(幼稚園児ぐらい)も石頭でブイブイ言わしていたような気がする。

固い頭。
しかしそれと反比例するように、思考は柔軟なんだろうということだけど。まだ３歳の息子の柔らかい頭というかものすごい勢いでインプットしている状況で、未だそこから飛躍する発想というものには出会っていない。多分。
今は彼なりのワールドで無理やり構築されているだけ、のように思う。多分。
随分と会話できるようになったから彼なりの考え方を汲もうとする喜びを最近知った。けれど、もう少し期待値が高い。だから待っている。あっと驚く何かを。
きっと宇宙の神秘すら凌駕するあっと驚く何かをあいつは教えてくれるはずだ。多分。
だからまずはインプット。ピアノやハーモニカ、ギターの持ち方、音の鳴らし方、楽譜は読めないにしても、音階を少々。また、絵を描くにしても筆の使い方、色の乗せ方、混ぜ方、画材の違い、紙の違いなどなど、「黒は混ぜるんじゃないよ。紙を筆で削るんじゃないよ。」と半ばキレながら。

ひょっとしたらそれは既に起こっている事実で、カチカチに固まった頭の僕だから理解できていないだけかもしれない。そうだとしたら、少し悲しいなぁ。