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2018年09月01日07:51

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『 インクレディブル・ファミリー 』



好きな『 Mr.インクレディブル 』の14年ぶりの新作、『 インクレディブル・ファミリー 』を観て来た。もちろん、吹替版である。劇場版予告編では前作で吹替を担当した三浦友和、黒木瞳、綾瀬はるかの声が確認できず、さすがに今回は他の人が吹き替えるのだろうとあきらめていたのだが、前作通りだったことに安堵した。さらに驚いたのは、前作のラスト。アンダーマイナー事件発生直後から、物語がスタートしていたことである。おかげで、「 その後のインクレディブル・ファミリー 」の様子をしっかり観ることができた。

 しかし、素直に喜べたのは、残念ながらここまでであった。CG表現など映像技術が大きく進化し、前作とは比較にならないほど豊かで、臨場感ある物語世界を紡ぐことができたのは良い。確かに、作品のスケールやスピード感は桁違いに上がっている。映像も豪華だ。しかし、前作の単純な物語の方がずっと面白かった。その原因は、宮迫博之が吹替を担当したインクレディブル・ボーイ、後のシンドロームのキャラの強烈さにあると言って良いだろう。Mr.インクレディブル(三浦友和)に憧れるあまり、「 バットマンとロビン 」の如き強力なパートナーとなるべく、インクレディブルに似せた自作コスチュームをまとい、新兵器を開発して馳せ参じた彼を、Mr.インクレディブルは取り付く島もなく拒絶する。逆恨みしたインクレディボーイはその天才的能力を誤った方向に暴走させ、Mr.インクレディブル打倒に異常なまでの執念を燃やし邁進する、という明快な対立構図である。その対決に巻き込まれたインクレディブル・ファミリー達の「 スーパーヒーローとしての苦悩や家族の絆 」を描いてみせたのが、前作『 Mr.インクレディブル 』だった。

 抜群に強烈なスーパーパワーを発揮し始めた赤ちゃんのジャック・ジャックが、今回のスクリーンスレイバー事件の解決に対して、ほとんど関与しないことも惜しい。ジャック・ジャックの登場シーンがかわいく、愉快なエピソードの連続だっただけに残念である。前作でMr.インクレディブルが主役でありながら、その実、活躍するのは彼の妻イラスティガール(黒木瞳)であったのは物語の展開上、非常に合理的でバランスも良かったのだが、今回は完全にイラスティガールが主役となっている。この展開に好みの違いはあるかも知れないが、私は最後まで引っかかってしまった。





短編「ジャック・ジャック・アタック!」



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