『 スパイダーマン２ 』

言っておくけど、リブート版の『 アメイジング・スパイダーマン２ 』じゃないよ。サム・ライミ版の『 ・・・２　』（2004年)。これまで、一作目の方をずっと高く評価していたけど、昨日久しぶりに観て、かなり印象が変わった。こりゃ、面白い。劇場で観た時はやはり前作の強烈な魅力に引っ張られていたのだろう。先日観た前作で感動を新たにしたので、ついでに『 ・・・２ 』を観たのだが、いやいやいや、こちらをシリーズ最高傑作と呼びたいね。ちょっと、遅すぎるけど。　( ´艸｀)

　それにしても、サム・ライミ版は良い。テーマが全くブレてないのが凄いよ。シリーズ通じて、「 ピーター（スパイダーマン）とM.Jの物語 」であることと、「 大いなる力には、大いなる責任が伴う 」ことがしっかり描かれている。前作のラストで、スパイダーマンとして生きるためにM.Jとは友達以上の関係にならない道を選んだピーターだが、本作では次から次へと不運に見舞われ苦悩する。正義のヒーローとして人々を助けながら、それによってプライベートの生活はどんどん不幸になっていくという姿は従来のアメコミ原作ヒーローものでは見られなかったものだ。サム・ライミ版スパイダーマンに比べたら、大財閥のオーナーで、時代のはるか先を行く超秘密兵器を次から次へと開発して使いこなすバットマンなど、実に「 お気楽な存在 」だよ。バットマンが傑作『 ダークナイト 』で苦悩するヒーローに大変身を遂げたのは、サム・ライミ版スパイダーマンの影響で間違いないと思うね。