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原始仏教コミュの寸劇 『神とイエスとルシフェルと』

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キリスト教と原始仏教の世界観を二重の下敷きにして「神とイエスとルシフェルの三角関係」を寸劇にして描いてみました。少し長いですがセリフだけですので、入り込めば面白く読んでいただけると思います。それではどうぞ。








    この作品は実在する人物や団体、  
    事件とはいかなる関係もありません。
    また中傷等の意図はまったくありません。








          寸劇
 

      『神とイエスとルシフェルと』













悩める女性が牧師を訪ねる。牧師の説教。

(牧師)「お前のせいでイエスが死んだんだ。お前のせいで。だから信じろ。許しを請え。信者になれ。そうしなければ救われぬ。そうしなければ決してお前は救われぬのだ」。
(女性)「でもイエスが死んだときには私はまだ生まれていませんし、罪も犯していません」。
(牧師)「そうではない。お前が生まれたこと、それがすでに罪なのだ。お前の存在、それ自体で有罪なのだ。お前のような人間は生まれないほうがよかった。しかし生まれてしまった。それこそが悲劇、それこそが最大の罪。お前たちのような人間どもが今後も生まれ続けるからこそイエスは先に死んだのだ。お前たちのためにイエスは死んだ。お前たちのせいでイエスは死んだ。お前たちは全員イエスを殺した罪を生まれながらにして持っているのだ。生きているということ、それだけですでに罪なのだ。だから信じろ。信じなければお前たちは永遠に犯罪者、イエスの殺人者なのだ。信じるならば許される。信じるからこそ救われる。もはや道は一つしかない。イエスを信じて許され救われるか、イエスを信じず永遠に許されずに罪人(つみびと)として生き、永遠の地獄に監禁されるか。さあ選べ。早く選べ。選ばぬかぎり救われない。もはやお前は信じるしか無い。それ以外に道はない。他にはない。断じてない。決してない。信じろ。イエスを信じろ。今すぐ信じろ。それで全てが終わる。それで全てが報われる。イエスを信じてはじめてこの地獄の日々が終わるのだ」
(女性)「はい、信じます。信じますから許してください。受け入れてください。救ってください。助けてください。私は悪人でした」。
(牧師)「おお主よ、今、迷える子羊が一人救われました。主イエスよ。受け入れたまえ」
(イエス)「おお、牧師よ。お前の勧誘の文句は間違っている。私が死んだのは悪魔に取り付かれた者たちのせいであって、ユダヤの民のせいではないし、今後生まれて来る人間たちのせいでもない。私はすでに私の殺人者たちを許しているし、はじめから許していた。私はただ人々の涙を拭き取りたいだけのこと。罪を追求するために活動しているわけではない。お前の勧誘法では人々は私を愛しているから私を信じるのではない。ただ信じないかぎり決して許さぬ心の狭い神だから私を信じているだけになってしまう。おお、牧師よ。お前は迷える子羊を連れ帰ったのではない。かえってより一層迷わせてしまった。一見、主人のもとに連れ帰ったように思えるが、むしろ羊は羊飼いであるお前が肉としてこっそり食べてしまい、私のもとには骨しか戻って来ない。おお、牧師よ、かつてのお前のような者たちが以前に私を殺したのだ。お前のような者たちが今も私を十字架に打ち付け続けているのだ。お前こそが私に許しを請わなければならない。私に関して偽証して信者を獲得した罪を」
(牧師)「主イエスよ、いいではないですか。あなたの信者も増えて、私のお腹も肥えて一石二鳥。いや、信者の中から私の妻を見繕うこともできるがゆえに一石三鳥。まったく従順な女性信者の白い肌よりも柔らかきものはありませんからな。これもすべて主イエスのおかげです。何と神は慈悲深く慈愛厚きお方であることよ。アーメン」



(イエス)「おお、牧師よ。何と破廉恥な人間よ。お前は私を使って私腹を肥やしていながら、さらにこの私に感謝しようというのか。何という心掛けの人間だ。このような者たちに私の教会を任せているとは、事実は悲劇というよりはむしろ喜劇。涙が尽きれば続いて狂気が笑い出す。おお、神よ。彼らをお許しください。彼らは自分が何をしているのかわからないのです。よき羊飼いは解雇され、羊たちは散りました。こうして私はどれだけの人々の涙を拭えたのか、自分の行ないを反省させられるのです」
(ルシフェル)「だから言ったのだ。人間どもはみなこのようなものだと。私には人間が火で造られた我らよりも優れているとは到底考えられない。だからアダムに跪かなかった。そして実際この程度のものだ。神も年老いたものだ。世迷い言を言って人間アダムを寵愛した。これからは私の時代だ。私こそが全てを支配し、統治するに相応しい。神のような手ぬるいやり方で理想の世界が実現できるわけがないのだ。だからこそこんな出来損ないの人間どもが生まれて来る。そうなのだ、アダムこそがあの老いぼれの失敗作だったのだ。簡単に私に騙された愚かな男よ。あの甘ったれたイエスもいずれ気付くだろう。この私が正しかったということをな。人間どもはみな永遠に我らに仕える奴隷なのだ。生かさず殺さずこき使う。馬鹿どもは地べたを這いつくばるのが相応しい。そして私こそが真の栄光をまとうに相応しい。神には引退してもらう。それがあのお方にとっても善いことなのだ。世界は全く新しくなる。新世界秩序のもとで私は真の王、真の神として君臨するだろう。そのときこそ理想の世界が実現されるのだ。そこに人間どもの居場所などない。人間どもは永遠の奴隷よ。それが私に恥をかかせたアダムの子孫に相応しいことだ」
(神)「ルシフェルよ、お前に許された刻限まではまだ時間がある。欲するがままに振る舞うがよい。しかし時満ちるときお前が間違っていた分はお前自身が見ることになるのだ」
(ルシフェル)「老いさらばえたお方よ。あなたは高みの見物をしていなさるがいい。人間どもがあなたを捨てて堕ちて行くさまを。悪魔の軍勢を駆使して地上に誤謬と混乱をまき散らしてあげましょう。あなたが人間どもの面倒を見ないからこんなことになったのです。人間どもがこんなことになったのはあなたのせいです。だから私が連中の面倒を見てやっているんです。神も人間も誰も信用できないということを私がわざわざ教えてやっているんです。人間どもも私の厳しい教育を受けて大層喜んでいますよ。そしてよく学んだ人間どもだけが私たち悪魔を崇拝し呼んでくれる。そうして私たちはその人間どもを利用するだけ利用して最後の仕上げを施してやります。つまりは最後は見捨てて神も悪魔も金も快楽も自分の欲望も何もかも信用できないという究極の現実を教えてやるんです。その者たちこそ人間の中でも最も幸福な人間ですよ。なぜなら何も信用できないという真実を知ることになる最高のエリートなのですから。授業料としては安過ぎるぐらいです。全ての人間どもが堕落したとき、全ての天使たちはそれを知るでしょう。そしてそのときこそ、私はあなたを越えて最も輝く者となる。まったくあなたはいったいいつから生きておられるのですか。思い出せないほどすでにボケてしまわれたのではないですか。あなたはもう隠居なされて後は私にお任せください。出来損ないの土人形の子孫たちの面倒は私が見てさしあげます。あなたも老後の楽しみがなくなるようでご愁傷さまですが、その日にはあなたの面倒も私が見て差し上げますからご心配なく」



(イエス)「ルシフェル、神は人間を放置されているのではない。人間を放置されていないからこそ右腕である私を仕わされたのだ」
(ルシフェル)「イエス、貴様が成し遂げたことは実に前代未聞の喜劇だよ。ユダヤの民を助けるために受肉して、助けようとした民に殺された。救うべき者たちに逆に救世主が殺されてしまうとは、とんだ救世主もあったものだ。貴様は民を救う前にまず自分を救うべきだったのだよ。貴様が受肉するよりも500年前のハゲ頭の修行者たちのようにな。そうだともイエス。神は貴様に隠し事をしているぞ。私でさえ彼らの死後が掴めなかった。貴様も彼らの死後を知らないだろう。神に聞いてみろ。神は答えないぞ。それは神は貴様に隠し事をしているからだ。イエス、貴様は神に愛されてなどいないし、神の右腕でもない。あの連中の死後の消息を神は貴様に教えないのだからな」
(イエス)「神は全てをご存知でおられる。知って語り、知って沈黙される。彼らの死後を明らかにされないのは神の深いご心慮によるもの。それを信じるのが私たちの務め」
(ルシフェル)「貴様の神への忠心には畏れ入る。十字架上で神に見捨てられていながら、まだ神を信じているとはな。そのあたりは志操堅固な貴様の信者たちと同じということか。イエス、貴様はまだ自分の足で歩いていないのだ。私は違う。私は自分の足で歩いているからこそ神を越えるという目標を高く掲げることができるのだ。貴様はわけもわからず生きている無能な天使たちと土人形たちと同じよ。信じる、信じるというが根拠はない。単なる思考停止よ。私は私しか信じない。貴様がやりたくてもできなかったことを私がしてやろうというのだ。被造物の真の可能性を私が貴様に見せてやろう。造られた者が造った者を倒す。私は神を越えし者として新しき名で呼ばれるだろう」
(イエス)「ルシフェル、君にはできない。君には神を越えることなどできない。私は君が神に造られる前より存在した。しかしその私よりも先にあのお方は存在していた。あのお方の最初を知る者はあのお方以外には誰もいないのだ。全てはあのお方が創られた。君を造ったのはあのお方なのに、君はあのお方を越えようというのか。どうしてそれが可能なのか。君は間違っている」
(ルシフェル)「だから貴様は甘ちゃんなのだよ。あの老いぼれは自分がどうして存在しているのか自分でもわからないほどボケてしまわれたのだよ。貴様は聞いたか。なぜあのお方が存在しているのか。どうしてあのお方が存在可能なのか。しかし、老いぼれは答えない。わからないのだよ。あの老いぼれも。自分で自分がわからない。それで神と言えるのか。神が今の神の立場にいるのは単なる偶然に過ぎぬ。そうよ、あのお方は単なる幸運によって神の座についたのだよ。私はそれを努力によって勝ち取ろうというのだ。神はあまりにも多くを隠し過ぎる。そして自分は前から存在していた、何でも知ってる、何でもできる、ときたものだ。証拠はあるのか。このひどい世界を見ろ。神が無知無能なる証拠だ。そして神の右腕たる貴様もな。貴様のせいだ。人間どもがこんなに苦しんでいるのは。だからこそ貴様と神を人間どもは呪っている。神などいない、とな。仮に全知全能だとしてもこのように怠け続ける神など無用の長物。ひな壇から降りてもらおうではないか。イエス、貴様も私に仕えるならばいい地位につけてやろう。以前にも言ったではないか。私を新しき神として崇めれば世界をくれてやると」
(イエス)「ルシフェル、地上は君のものだ。しかし天界は違う。君の勢力はここには及ばない。君のやり方は間違っている。全てを救う以外に道はない。君は人間を切り捨てて見捨てようとしている」
(ルシフェル)「それは貴様だ、イエス。貴様が天上界でぬくぬくとしている間に地上ではどんどん不幸が蔓延しているのだ。貴様が先に地上界を見捨てた。貴様が先に人間を見捨てた。だからこそ私が地上と地獄の面倒を見てやろうと言っている。貴様たちの尻ぬぐいを私がしているのだよ」
(イエス)「私は地上も地獄も見捨ててなどいない。地上にも啓示を下している。地獄にも降りていっている。神は寛大にして忍耐するお方。私も神のように完全であり、寛大にして忍耐する者でなければならない。天界・地上界・地獄界その全ての者たちを救うためにはどれだけの時間と労力を要するとしても、それに耐え抜かなければならない。そこに神の御心がある」
(ルシフェル)「忍耐という名の先延ばしの言い訳か。貴様が地獄に降りた成果は何だ。余計なお世話と言われただけではないか。かえって貴様を見たせいで善と光への反発心が増して、さらなる地獄の深みに足を伸ばした者さえいる。イエス、貴様は人間どもに愛されてなどいない。貴様のやっていることは人間どもをより一層苦しめる悪行に過ぎぬ。それに比べればざらざらした現実をはっきり見せてやる私の教育がどれだけ慈悲深いものかわかるだろう」



(イエス)「ルシフェル、神は君を愛しているからこそ君に刻限を与え、自由に振る舞う機会を与えておられる。その愛が君にはわからないのか」
(ルシフェル)「貴様の語る愛など幻想に過ぎぬ。愛に成果が伴わなければ、そんな愛に価値などない。口先だけで愛を語るのは人間どもと同じよ。私は神を憎んでいる。その時点で神の愛など私に届いていない証拠だ」
(イエス)「ルシフェル、君は結果だけを見ている。原因を見なければ未来は手に入らない」
(ルシフェル)「原因を見ろだと。あの老いぼれが全ての元凶ではないか。諸悪の根源はあの老いぼれに他ならない。私からこそ善が始まるのだ。貴様はあの老いぼれの手先に過ぎぬ。老いぼれが造った土人形の子孫の面倒を見ることが貴様の仕事か。その報酬があの老いぼれからの愛と人間どもからの愛だと言うのか。そんなものなど私はいらぬ。あの老いぼれから生じた世界の全てを私は憎む。あの老いぼれの独裁をここで終わらせねばならぬのだ。私が一から全てを造り上げる。あの老いぼれがいる限り世界は今のままの混沌が永遠に続くのだ」
(イエス)「ルシフェル、君は私ほど長く神とともにいない。だからこそ神について多くを知らず、神を侮っているのだ。あのお方には決して勝てない」
(ルシフェル)「貴様と話したところで埒があかぬ。私が求めているものの価値が貴様にはまったくわかっていない。あまりにも神とともに時間を過ごし過ぎて、貴様の頭もぼんやりしてしまったようだ。天使たちと老いぼれを賛美する歌でも作っているといい。私は地上の仕事で忙しいのだ」
(イエス)「ルシフェル、私は君をも救うつもりだ。そこに神の御心がある」
(ルシフェル)「貴様のおせっかいには畏れ入る。悪行もほどほどにすることだ」


     



              終






        この作品はいかなる教会とも
        いかなる教会関係者とも一切
        確実に何の関係もありません。







          作者:ぺこちゃん












著作権とか難しいことはよくわかりませんが、善意でこの寸劇をコピペしたり、紹介する分には問題ありませんので、ご自由になさってください。





イエスは霊界通信ではヒゲの生えていない女性よりも美しい美青年として顕現するらしいです。ですからヒゲもじゃで髪の毛がぼさぼさでがっくり来ているルンペンのイメージよりは、ファンタジー系少女漫画の美青年のイメージのほうが適切だと思います。装飾品や宝石も毎回違ったファッションで顕現するらしいです。これは『ベールの彼方の生活』というイギリス霊界通信に書いてあります。

原始仏教の立場からは当然、キリスト教の神は全知全能でなく、不死でなく、寿命があり、転生し、流れに入っていないかぎりは長い時間がかかりますが、堕落の可能性があるということです。イエスや神は大体、色界初禅天のブラフマーの存在だろうと思います。ブラフマーは性欲はありませんが、まだ世界への執着があります。原始仏教は全宇宙への執着を捨てて、二度と自己の身体を獲得しないようにして、苦しみを滅ぼす教えです。と一応書いておきます。

コメント(5)

ありがとうございます。楽しんでいただけてよかったです。

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