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『世界の肖像』コミュの見えない瓦礫に埋もれて

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22歳のミシェレンさん(Michelene Joassaint)が、
赤ちゃんを産んだのは、その日の8日前だった。

そして、その日の夕方、
突然、ミシェレンさんの家を、
激しい揺れが襲った。


2010年1月12日16時53分、
首都ポルトープランスの西南西約15km、
深さ10kmを震源とする
マグニチュード7.0の地震が、
ハイチの人々を襲った。



1階に居たミシェレンさんは、
赤ちゃんの寝ている2階へと走った。


だが、ミシェレンさんが
赤ちゃんのもとへとたどり着く前に、
家は崩れ落ちた。


ミシェレンさんは、救出され、一命を取り留めたが、
赤ちゃんは、崩れ落ちた瓦礫の、奥深くに埋もれた。

お母さんや、家族、近所の人たちの
懸命の捜索にもかかわらず、
結局、赤ちゃんを見つからなかった。


それから1週間がたった。

瓦礫と化したミシェレンさんの家の
本格的な撤去と、
赤ちゃんの遺体の回収が始まった。


しかし、掘り出されたベビーベッドの中に、
作業員が見たものは、遺体ではなく、
生きた赤ちゃんだった。


「誰もが、あの子が死んだと、信じて疑わなかったよ。
 でも、ただ神様だけは、そうじゃなかった。」
 
救出された赤ちゃん、エリザベスちゃん(Elisabeth)の
おじいちゃんは、そう語った。




今年、1月12日に起きたハイチの地震では、
すでに20万人以上の死亡が確認された。


しかし、ハイチの多くの子どもたちは、
この地震の災害が起きる前から、
辛い生活を強いられてきた。


人口の8割が貧困の中で生活をし、
人口の半分は、毎日を60円足らずで生きてきた。


南米の人口の2%に過ぎないこの国で、
南米で死んで行く子どもの
5人に1人がハイチの子どもだった。


毎年、2000人もの子どもたちが、
路上やスラムから、誘拐され、
国外へと消えていった。


また、20万人とも30万人とも言われる子どもたちが
レスタベク(restavec)と呼ばれる
奴隷のよう暮らしをさせられてきた。



ハイチの子どもたちは、
地震が起きる、ずっと前から、
目に見えない瓦礫のずっと奥に埋もれていた。



そして、今度の震災だ。

大勢の子どもが怪我をし、手足を失い、
数千人の子どもたちが、家族と離れ離れになり、
数千人の子どもたちが孤児となり、
何万人もの子どもが、死んでいった。

また、行方の知れない子どもたちの数は、
誰にも分からない。



世界の政府機関は、先月1月には、
アメリカは、1億ドル(約90億円)、
日本も、7000万ドル(約63億円)の支援を発表、
さらに、今月2月4日、
EUも4億ユーロ(約550億円)を
人道・復興支援金として拠出することを決定するなど、
各国が支援を表明している。


それら政府機関に加えて、
非政府組織NGOに集まった寄付金の額は、
2月3日の時点で、アメリカ国内だけで、
総額6億4千万ドル(約580億円)を超えたと、
慈善活動専門誌
クロニクル・オブ・フィランスロピーは発表した。



世界は、ハイチの国を、街を、
何より人々を、
瓦礫の中から救い出すことができるだろうか?


そして、崩れた建物の瓦礫とともに、
ハイチの子どもたちにのしかかっていた、
「見えない瓦礫」も、
取り除くことができるだろうか。



ハイチ政府は、公式には救助作業の終了を宣言したが、
一部の救援チームは、その後も救援活動を続け、
1月27日にも16歳の少女を救出した。

世界中から集まった2千人以上の救援隊が、
これまでに130人以上を、
瓦礫の下から救い出した。


7日間も暗闇の中で、
水もミルクも飲むことの出来なかった
生後15日のエリザベスちゃんは、
崩壊した病院の隣に作られた
仮設の医療施設で、
1週間ぶりに、お母さんのお乳を飲むことが出来たという。

エリザベスちゃんには、
どんな未来が待っているだろうか。


国連の推計では、
被災地域に、今、6万3千人の妊婦がいて、
今月、7千人が出産を迎えると国連は推計している。

そのうち千人は、早産など、
大きなリスクを抱えている。

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関連リンク
エリザベスちゃんの話
Times Online
Elderly woman and 15-day-old baby rescued a week after Haiti earthquake
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/us_and_americas/article6994649.ece
Haiti quake: Survivors' stories
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/8459090.stm

ハイチの子どもの誘拐について
Haiti 'orphans' case: Misunderstanding or kidnap?
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/8490515.stm
Haiti arrests US nationals over child 'abductions'
http://news.bbc.co.uk/2/hi/americas/8489738.stm

ハイチの出産などの女性のリスクについての国連の報道
http://www.un.org/apps/news/story.asp?NewsID=33664

EUのハイチ支援についてなど
United Nations expects to send more troops to Haiti
http://www.dw-world.de/dw/article/0,,5138828,00.html

クロニクル・オブ・フィランスロピーのNGOの募金総額の発表
Haiti Donations Exceed $644-Million, as of February 3
http://philanthropy.com/article/Haiti-Donations-Exceed/63887/

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『世界の肖像』より
カリブの海の子どもたち
(ハイチのレスタベク(restavec)の話など)
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16734749&comm_id=1808806

キスケヤと世界と今と昔と
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1392393472&owner_id=5766188

"One Love"
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=302113211&owner_id=5766188

マサイからの贈り物
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=22733180&comm_id=1808806

See this little girl?
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=208518415&owner_id=5766188
卒業おめでとう!
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=212124790&owner_id=5766188

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写真
1.
テントシティ
2.
診察を受ける4歳の女の子
3.
ハイチの生まれたばかりの赤ちゃん
http://www.nytimes.com/slideshow/2010/01/29/world/0129BIRTH_3.html

コメント(23)

見えない瓦礫が見えただけでも前進と思いたい。

ただ、
どうしても「期限つきのイベント」となってしまうのがこの種の活動だ。


このハイチのセルフヘルプが確立するまで援助を続けていたら、先進国まで疲弊してしまうのも現状だ。



少しでも長く忘れないこと。

そこからまた世界の別の場所に目を向けること。



地団駄を踏む前に自分に出来る一歩を出すよ。
人間のすごい生命力を感じるとともに、こんなにすさんだ世の中だけど埋もれた人間の善性も信じたいな。
【ヒール・ザ・ワールドMJ寄金】管理人のやんちゃぼうずと申します。

私たちのコミュ内のトピ[レスキューハイチ]に、こちらのトピを紹介させていただきました。

ハイチの子どもたち、そして世界中の子どもたちが笑顔に溢れる日々を送れる世界をみんなで作っていきたい。

あらためてそう思わせていただきました。

ありがとうございます。

http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=50219744&comm_id=4704737
ハイチ大地震、死者数が20万人超す=ベルリーブ首相
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1099863&media_id=52

 [ポルトープランス 3日 ロイター] ハイチのベルリーブ首相は3日、先月12日の大地震による死者が20万人を超えたと明らかにした。同国政府はこれまで、死者が推定で15万─20万人に上るとみていたが、それを上回った。

 またベルリーブ首相は、地震により30万人が負傷し、うち4000人が手や足を切断する重傷を負ったと明かした。
ありえないくらいの生命力。そんなふうに生き抜いた赤ちゃんに待ち受けるものが不幸であってはならないはずです。悲しいばかりのハイチに一筋の光がさしたかのようなニュースです。
ありのままの出来事を淡々と。

世界の片隅にある暮らしと、名前を持つひとりひとりの具体的な命を
記録し、レポートしてくださる。

声高じゃないけど、
ありのままの事実から、世界の悲惨や歪が迫ってきます。

見えなかった瓦礫、真実を掘り起こす。
自分のなすべきこと、できる事を、また新たに考えるきっかけとなります。


いつもありがとうございます。
ハイチの援助はこれからが重要なんですね。

辛い被災でしたが、これまでの分もハイチの方々が貧困から解放され幸せになれるよう私たちはそれぞれのやり方で援助を続けていかなければいけないと思いました。

いつも問題提起と情報をありがとうございます!
学校耐震化予算を「コンクリートから人へ」とか言って削るのって、「いのちをだいじに」していないですよね。。。
アンジェリーナ・ジョリー、強い口調で反論!「今ここで聞くべきことではない」とネットで圧倒的支持
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1109012&media_id=14

 国連難民高等弁務官事務所の親善大使であるアンジェリーナ・ジョリーは9日、大地震に見舞われたハイチを訪問し被災者を見舞っていたが、そんなアンジーにCNNのレポーターが投げかけた質問に波紋が広がっている。

 事の発端はCNNのクリスチャン・アマンプルがアンジーのハイチでの慈善活動についてたずねている最中、彼女はアンジーに、「ハイチからは、養子をとらないのか」と質問を向けたことだ。クリスチャンにとっては何気ない質問だったのかもしれないが、今ハイチでは生き別れた子どもの養子縁組が違法に行われて、人身売買にまで発展しており社会問題にもなっている。アンジーはすぐさまこの質問に反論、「いいえ、今われわれは、そのためにここにいるのではないのです。わたしたちは養子を受け入れる準備はあります。ブラッドとそのことも話しますが、それはここで考えることではありません」と強い口調だが丁寧に答えている。後にアンジーは、国連難民高等弁務官事務所のオフィシャルサイトで「養子縁組は緊急事態時の対応策として採用されるべきではない。ハイチは地震前に多くの人身売買の問題があったため、子どもたちにより一層の注意が必要だ」と声明を出している。

 また、エンターテインメントサイトのpopsugar.comではこのCNNのクリスチャンの質問について、「これは自然な質問、アンジーは養子をとることを認めている」「的はずれな質問、アンジーの活動から輝きを奪う」と二択で投票を行っているが、「的はずれな質問」に7割以上が投票している。

 アンジーはハイチに到着する前、ドミニカ共和国に1日滞在し、地元の病院や近辺の避難所にいる被災者を訪ねている。
発生から1カ月 震災孤児に人身売買の懸念
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1108805&media_id=2

 大地震の発生から1カ月を経たハイチで、震災孤児らの人身売買や違法な養子縁組への懸念が高まっている。国連児童基金(ユニセフ)は孤児らの登録作業を進めているが、全体の把握にはなお時間がかかる見込み。ハイチ政府は違法な子どもの連れ出しを阻止するため監視を強化。一方、貧しさから子どもを手放さざるをえない家庭もあり、貧困問題が子どもの安全に暗い影を落としている。

 国連によると、ハイチは全人口約900万人のうち約45%が18歳以下。ユニセフは、震災以前にも年間2000人以上の子どもが人身売買の被害に遭っていたとみる。震災後、ユニセフ広報官は「子どもが国外に連れ去られたという報告が増えている」とロイター通信に懸念を表明した。

 ハイチでは先月、プロテスタント系団体に所属する米国人10人が不正に12歳以下の子ども33人を隣国ドミニカ共和国に連れ出そうとしたとして、身柄拘束される事件が起きた。AP通信によると、米国人らは33人を「孤児」と主張したが、少なくとも20人に親がいることが判明。泣きながら「私は孤児じゃない」と訴える子もおり、ハイチのベルリーブ首相は「違法な連れ出しだ」と激怒した。

 だが、米国人らは「善意のつもりだった」と訴え、子どもの親も「施設で教育も受けさせるし、会うこともできると約束されたので引き渡した」と証言。ハイチの裁判所は11日、米国人らの保釈を認めた。

 統計によると、ハイチからは毎年1000人前後の子どもが養子縁組で外国に渡っている。国民の半数が1日1ドル以下で暮らす生活水準では、海外の裕福な家庭で育ててもらう方が子どもにとって良いと考える親も多い。

 ユニセフは毎日新聞の取材に「外国に行けばより良い機会が待っていると信じ、人身売買の危険に気付かない親や子が多い。外国への養子縁組は、関係機関の調査によって、子どもの利益になると判断された場合にのみ検討されるべきだ」と話している。【隅俊之】 (毎日新聞 - 02月12日 20:43)
「まとめて募金」
期限が3/15に延期になりました!


(以下転載)
「ハイチ地震 緊急支援まとめて募金」の受付期間が、3月15日まで延長されま
した。被災地では、水や食料、医療サービスが不足しており、衛生状態が悪く
伝染病の拡大が懸念されるなど、依然深刻な状況が続いています。NGOによる
支援が今なお必要とされています。皆様の温かいご支援をお待ちしております。

いただいた募金は、被災地で支援活動を続けているNGO11団体に振り分けられ
ます。

募金受付期間:2010年3月15日まで
これまでの募金総額:約680万円 (1/15〜2/15現在)

「ハイチ地震 緊急支援まとめて募金」
  http://www.janic.org/bokin/matomete/matomete09.php


☆おまけ☆
February 17, 2010
American Charities Raise $774-Million for Haiti Relief
http://philanthropy.com/article/American-Charities-Raise/64243/
赤ちゃん良かったですね。目先の小さな事ばかりにとらわれ、人からの評価に一喜一憂し、損得勘定ばかり計算して自分の狭い価値観や偏見のみでなんとなく生きている・・・・・本当に恥ずかしいですね。
明日、3月28日放送の情熱大陸で
http://www.mbs.jp/jounetsu/
ハイチ支援の一つが紹介されます。
> チャスキさん
情熱大陸情報、いただきます。
アメリカのマスコミは
アンジェリーナに対してそんなことを言っていたり
あまりに馬鹿馬鹿しい態度が目立ちますね。

どうしてこんな災難をゴシップにしてしまうのやら・・・

連れ去りがあったり・・・力が抜けてしまいます。

でもアメリカでもやはり
ハイチへの募金のボランティアコンサートなど
たくさん行われていて、たくさんの人が募金しています。

うまく機能していないけど、本当の善意も確かにある。

ミッシェルさん、知らせてくれて、考える機会をくれて、ありがとう。
>しかし貧困をどうしたら無くせるか、これは先進国の務めですよね?

但し「施し」のように、一方的に与えるだけでは駄目だと思います。

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