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2008年04月20日12:16

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ブータン3 ご飯!

 チベット周辺と言えばバター茶が有名です。
 茶を煮出して、バターを入れて、ガシガシかき混ぜて、塩を入れる。見た目ミルクティーですが、えー、外国人にはものすご〜く不評なようで‥‥
 茶だと思うからいかんのよ。薄いポタージュが出てきたと思えば美味しいよ?
 私はとっとと馴染んでしまい、休憩の度に「ティー・オア・コフィ?」と言われて「スジャ(バター茶)」と答え、観光客慣れしたお店の人に「はい!?」という顔をされ続けたのですが、いやだって、これすげー理にかなった飲み物なんだもん。
 ヒマラヤは思った以上にキツい所で、基本は車で移動のツアーでもアップダウンをかなり歩きます。だから常に体が必要とするのは、水分・塩分・カロリー。紅茶やコーヒーで補いきれるもんじゃねえ。
 疲れた体にうっすらしょっぱいバター味の、なんと美味しく感じることか。ちなみに高山病の予防にもなりますよん。

 日本食の基本中の基本が「ご飯・味噌汁・漬物」であるように、ブータン食の基本は「ご飯・スジャ・唐辛子の煮物」です。摂取内容を比べれば、ほぼ同じ考え方をしているのが分ると思う。炭水化物、タンパク質、野菜のトリプルコンボ。
 昔の日本人が三食それで普通に暮らしていたように、今でもブータンの多くの人が三食これで普通に過ごしています(近代化の影響で、ちょっとずつ贅沢になってきちゃってるんですが)。それで足りている、それで満足できる、というのは、とても貴重な事だと思いました。

 ただし、逆に言うと、ブータンで美食は諦めて下さい(笑)
 外国人用ホテルの食事でさえ、野菜か肉か唐辛子を、牛乳かバターかチーズで煮たものくらいしか出てきません。それでひたすらひたすら米を食べる。欧米客はかなり困っていた様子でした。
 私は「アスパラガスのバター炒め」なんてのが伝統料理である事に驚愕したんですけどね
^_^;;一緒にワラビが入ってたりして訳分らん。
 お米は、日本のよりパサつくけどタイ米よりは粘り気がある感じの赤米。お櫃?から自分の皿に食べられるだけ盛ってもらって(お代わり自由。お残し不可)、右手で小さい握り飯を作って、それをおかずやスジャと一緒に口に運びます。手掴み文化大好き人間には幸せな感触でした。
 んで、ちょっとした儀式なんですが。ものを口に入れる前に、仏や諸々への感謝として、スジャだったら右手薬指を軽く浸して左右の肩越しに滴を飛ばす。お米なら数粒を同様に撒く。
 私はそれにプラスしていつものクセで「いただきます」と合掌してたもんで、「敬虔な仏教徒だねぇ」とホームステイ先のお婿さんに笑われました。
 飛ばした食べ物は鳥や猫のものになります。標高が高いのでGは居ません\(^▽^)/

 えー、それから、ブータン料理は辛いです‥‥
 ホテルは「外国人は辛いものが食べられない」と分っているので全く唐辛子が入っていない料理も出てきますが、本来はむっっっちゃ辛いです。
 だって、生唐辛子は「野菜」なんだよ。生唐辛子をチーズで煮て、山椒で風味付けした「エマ・ダツィ」が三食必ず登場するんだよ。
 私はインド旅行歴が長いのでかーなーりー辛い食事に耐性がある方なのですが、それでも「これは無理!」というエマ・ダツィに何度か出会いました。その内の一回はガイドさんも「げっ」という顔をしたので、現地基準でも辛かったらしいんですが(笑)
 そんなガイドさんは、完全に欧米人客に特化したレストランでピザを食べた後は、口直しとして生唐辛子に塩を付けて齧ってました。辛いって、それ辛いって!!
 そういえば、乾かして刻んだ唐辛子と山椒の実を塩で炒めたものが、日本で言う佃煮の位置に出てきたな‥‥

 私は、あくまでも私は、檄辛半菜食主義料理もそれほど苦にはならなかった、というか、逆に太って帰ってきたくらいですが‥‥(毎日の快便っぷりが気持ちよかったよ(笑))
 合わない人にはトコトン合わない料理だと思うので、そういう時はガイドさんに助けを求めて下さい。インスタントラーメンとか、パンケーキとか、三食全部は無理でも昼食か夕食は手配してくれると思います。ホテルの朝食はほぼ必ず欧米スタイルのパンと卵なので、それでどーにかなるんじゃないかな。
 そこら辺はもう、信じらんないくらい親切よ。ブータン式の蕎麦が食いたい、チベット式餃子のモモが食いたい、と散々ほざいた私のリクエストも全部聞いてくれた。
 無理して我慢して、後から旅行会社に文句言うのだけはやめてね。ブータンの人、それが一番困惑するようです。

 あと、前にも言いましたがブータン人はめっっっったな事では魚を食べません。てか、捕りません。
 川釣りファンの人は、覚悟を決めて行くべし。絶好のフィッシングポイントは無数にありますが、政府の許可を取るのが難しいし、釣り道具も全く売っていないので。
 釣り三昧旅行も不可能ではないらしいんですが、おそらくガイドさんは内心で悲しい思いをしてます。それを知った上で、どうか大切に釣って下さい。多分、とんでもない大物が掛かります。だって誰も捕らないんだもん。

 酒は禁酒思考がないのでノープロブレム。国産ビールとか結構うまうま。タイやインドやフィリピンのビールも村のジェネラルショップ(よろず屋みたいなもん)で普通に売ってます。ウイスキーもあるよ。
 それとは別に、「アラ」というお祝いの日用の自家醸造酒があるのですが、これがまたビックリするほど焼酎。匂いも味も麦焼酎そのもの。
あくまでも販売用ではなく自家消費用なので、普通はお目にかかれません。ガイドさんに頼んで賞味させてもらってね。
 裏情報を言ってしまうと、パロ空港のイミグレーションを抜けた先のお土産屋さんで、テキトーなペットボトルに詰めて$5でなにげに売ってます(笑)


 1枚目の写真は、ゾン(県庁兼裁判所兼寺院、各都市に1つずつある。後でご紹介します)前の土日恒例野菜市場。ゾン周辺には役人とか商店とか農業以外を仕事とする人が集まっているのでこういう場ができますが、それ以外では野菜は「売るもの」ではなく「作るもの」^_^;;  んで、野菜市場はかろうじて存在するけど、肉市場・魚市場は絶対に存在しない訳だよ。

 一番右の写真は、標高3500kmを超えてめっさ寒いジャカルのホテルで、ボーイさん?が私の部屋の薪ストーブに火を入れてくれてるところ。ビックリするほど暖かかった、薪‥‥(燃え尽きてくると廊下に積んである木を取りにいかなきゃならないのが寒かったけど)(そして火を起こすどころか、燃えさしから再燃させる事すら難儀して、これじゃヤバい!野宿できないじゃん私!と妙なサバイバル心が芽生えた夜だった)
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